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アメリカコンプレックス(恐れ)を断ち切れ(千葉邦雄)
http://www.asyura2.com/0601/bd43/msg/366.html
投稿者 接続中 日時 2006 年 3 月 30 日 17:20:00: LZLXOvm1qmTy2
 

アメリカコンプレックス(恐れ)を断ち切れ
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/060330.htm


■いつもオドオドしている日本人

私たち日本人は、敗戦後のGHQ管理体制の中で、日本民族としての尊厳を忘れてしまったように思う。そのプライド(尊厳)を失った空虚な気持ちから、目を逸らすために、経済成長を最優先に、経済復興というモノ作りに全精力を傾けてきた。世界第2位の経済大国になることで、敗戦の屈辱感と、そのコンプレックスを覆い隠してきたのである。

その裏返しが「アメリカ信仰」であり、国のかなめである安全保障を、アメリカに丸投げするという護憲平和主義であり、ポチ保守体制なのだと思う。このポチ保守体制が、私たち日本民族に無意識の自虐史観を植え付け、増殖させている。それゆえに、団塊の世代以降の日本人は、自分の意見を持つことを嫌い、これという理由もなく、いつもオドオドしている。

そしてメディアやマスコミも私たち国民を巧みにコントロールするために、あえて不安や恐れを抱くニュースや事件ばかりを、必要なら、捏造してまで流し続ける今日この頃である。そんな風な恐れのなかで、私たち国民は目立たないように経営したり、職場環境に透明人間のように同化して、サラリーマン人生等をなんとか送っている。

経済効率を最優先ずるグローバル市場原理経済のなかで、負け組にならないために、民族的情緒をかなぐり捨て、私たちの外側にある効率を何よりも大切にする会社の部品となって、いつも人の反応を気にかけ、人から認められようとして、果てしなく消耗してしまう。外側の対象思考に私たちが振り回されているとき、認められたいというエゴが拡大して、いつしか私たちの心の底に恐れが棲みつく。

■私たちは劣等感に気づいていない

そんな風な恐れの連鎖のなかで、私たちは、家族や部下や妻や子供たちに、ほとんど無意識に怒鳴ったり、相手の気持ちも考えずに、一方的に説教したり、威張ったりしている。怒鳴ったり威張ったりするということは、私たち本人が気づいていないだけで、結局のところ、本人の劣等感から来ている場合がほとんどである。実際のところ、本当に劣等感のない人は、威張ったり、大声で怒鳴ったりする必要がない。人は「恐れ」というコンプレックスをもっているが故に、劣等感に捕らわれるようになる。

しかし世の常として、多くの人は、自分が「劣等感」にとらわれていることに気づかない。社会全体が劣等感に囚われている場合、誰もが劣等感の存在に気づかなくなってしまう。部下や妻に怒鳴ったり、勉強をしない息子を叱ったりすることが、潜在的な劣等感からきているなんて、普通私たちは考えもしない。気づきもしない。

私たちのなかに存在する自虐史観やアメリカ信仰は、やはり同じように、劣等感から来ているように思われる。だから、王ジャパンがWBCで世界一になったりすると、私たちは、不思議な困惑感に襲われてしまう。何故なら、私たちはいつもアメリカのベースボールが当然世界一で、日本のプロ野球なんて、本場から見ればお話にならないレベルだと、永い間勝手に思い込んできたからである。まさに、ありえないことが起きたのである。

■竹中平蔵の劣等感と「恐れ」

2005年8月2日、参議院優勢民営化に関する特別委員会で、民主党の櫻井充参議院議員が2004年のアメリカからの「対日年次要望書」の内容を取り上げて、竹中平蔵が、アメリカの要望にそって「郵政民営化」を進めていることを指摘した。それに対して竹中平蔵は、こんな風に答えている。

「(前略)郵政の問題につきまして、外国の方から直接要望を受けたことは一度もございません。(中略) これは個別のアイテムについて、保険はこうしてくれ、株はこうしてくれと、そのような要望に関して、外国の方から私が具体的な要望をいただいたこと、そのような場を設けたことは一度もございません」(参議院郵政民営化に関する特別委員会議事録より)

ところが、徳本栄一郎氏の「竹中平蔵が総理大臣になる日」には、アメリカ側が書簡によって、竹中平蔵に郵政民営化を促進するよう要望していた事実を暴露している。その書簡の主はロバートゼーリック全米通商代表部代表で、その日付は2004年10月4日で、第二次小泉内閣が誕生し、竹中平蔵が郵政民営化担当大臣になった直後のことである。

徳本栄一郎氏によると、その英文2面の書簡には、まず竹中氏の大臣就任への祝辞で始まり、金融担当大臣時代のことを称えつつ、郵政民営化の具体的要望を列記している。ここでは詳しくは触れないが、文面の最後に手書きで、「あなたと仕事をするのを楽しみにしている」と結んでいる。やはり竹中氏は、アメリカのエージェントであるといわれても仕方がないようである。

竹中氏は、ハーバード大学大学院を卒業後に、国際経済研究所に籍を置いている。彼には徹底したアメリカ信仰があり、アメリカのやり方がすべて正しいと、心から信じてしまっている。彼は自分が行なっている売国奴的行為に、まったく気づいていない。当然竹中氏は、自分のなかにある目に見えない劣等感や自虐意識のことを理解していない。日本民族にとって正しいことをしていると、本人はまちがいなく思っているのだ。

民族的劣等感という「恐れ」は、その民族のもっとも肝心な部分を容赦なく破壊してしまう。まあ、そんなわけで、最近のマスコミに登場する進歩的文化人といわれる人たちの中にも、まったく同じような劣等感を持っている人たちが多い。彼らは、私たち日本民族の伝統やコアになる部分を、ほとんど意識することなく破壊しているのだ。
やれやれ

《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★さらば小泉グッバイ・ゾンビーズ  ベンジャミン・フルフォード著  (光文社 2006)

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