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タイのクーデターに関しての情報
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投稿者 Narongchai 日時 2006 年 9 月 21 日 03:42:26: 4aBcXH78umd1Q
 

タイにおける政変(民主主義統治改革評議会による統治権の掌握)(出展:9 月20 日13:00 在タイ日本国大使館ウェブサイトより)

1. 経緯
19 日、ルアンロート最高司令官、ソンティ陸軍司令官をはじめとする陸海空3 軍司令官等は、チトラダ宮殿に集合するとともに、国王を元首とする「民主主義統治改革評議会」を設置、統治権を掌握し、国王に奏上した。同評議会の議長にはソンティ陸軍司令官が就任した。

戦車を含む部隊が国会、首相府付近に展開したが、武力行使は一切なく、市内の情勢は平穏であり、邦人の被害も報告されていない。

今回の事態に関する評議会布告がTV 各局の緊急放送として放映された。また、評議会議長はタクシン前暫定首相が発していたバンコク地域の非常事態宣言を廃止し、戒厳令を発した。

20 日を臨時休日とすることが統治改革評議会により宣言され、銀行や証券市場も休みとなった。なお、20 日時点で、国際空港は通常どおり運営されている。

20 日午前9 時からタイ国軍最高司令官、陸海空3 軍司令官、タイ国家警察長官の5 名が合同でTV 各局の緊急放送に出演し、ソンティ陸軍司令官が評議会議長として、それまでの評
議会の布告の概要をまとめて報告し、国民に理解を求めるとともに、平穏を保つための協力を要請した。

2. 統治改革評議会による布告・通達の概要
タイ国民同士の深刻な対立が悪化し、不正やタイ国王に対する不敬な言動が行われている現状を改善するために、タイ国王を国家元首として掲げつつ、陸海空3 軍と国家警察がタイの統治権を掌握した。今回の統治権の掌握は一時的なものであり、早期に権限をタイ国民に返還する。

統治改革評議会は、現行憲法、上下院、憲法裁判所、内閣の権限を停止する。枢密院ならびに憲法裁以外の裁判所はその権限を維持する。
首相が不在の期間は、統治改革評議会議長ないし議長が指名する者がその権限を行使し、大臣については、各省庁の次官ないし統治改革評議会議長が指名する者がその権限を行使
する。

国連憲章と条約を遵守し、各国との友好関係を維持し、条約義務を履行する。また、タイ国内の外交団、外国人の保護を保証する。
国内の平穏な状況を維持するため、学生の選挙参加・意見表明を慫慂するとともに、労働者と農民の困窮状況について追って解決策に取り組むが、当面の間の行動の自粛を要請する。また、当面の間、タイ国内での5人以上の政治集会を禁止するとともに、マスコミに対し、国家の危機に際して事実に基づく報道に努めるよう協力を要請する。
売り惜しみと値上げを禁止する。

ルアンロート最高軍司令官が評議会顧問に、また、ソンティ陸軍司令官が評議会議長に就任する。情報技術通信(ICT)省に対して、今次改革に反対し、国益を損なうような情報を統制するよう指示する。

3. 各種施設・機関等の状況(9 月20 日10:00 現在)
当館でバンコクの主な施設・店舗を確認したところ以下のとおりです。
空港:航空機、入管通常通り、空港へのアクセス道路も規制無し。
観光警察:通常通り
銀行・証券:休業
在タイ日本国大使館:通常通り
BTS、地下鉄:通常通り(但し、軍隊の監視有り)
病院:通常営業(バンコクゼネラル病院、バムルンラード病院、サミティベート病院確認済み)

道路規制:首相府前のピッサヌローク通り通行止め

付録:国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告
(日本語訳:)

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第1号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会現政権による国政が、タイ民族史においてかつてなかったほど民族内における抗争、分裂、協調喪失という問題を引き起こしたことは明白である。各派は様々な手段によって勝利を得ようとし、日毎に過激さが増している。市民の多くは行政に疑念を抱いている。それは広範な不正・不法行為を暗示するものである。自由である組織・機関は、政治の影に覆われ、憲法に規定された思想を反映することが不可能である。政治活動の遂行に様々な点において問題と障害を生じさせ、それはタイ国民に尊敬される国王陛下への幾度とない不敬にまで及んでいる。社会の様々な党派が継続的に事態打開の妥協に努めてきたにも関わらず、未だに抗争状態の事態を終結させるに及んでいない。従って、軍部司令官および国家警察局司令官により構成される、国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、今から先、国家統治権を掌握する必要がある。国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、自らが国政に介入する意思はないことを保障する。しかし国王陛下を元首とする民主主義政治権力を取り戻し、できうるかぎり速やかに全タイ国民に返還する。これは、民族の平穏および安定を維持し、全タイ民族が敬愛するする国王陛下の機構を尊敬するためである。
2006 年9 月19 日23:50 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第2号
軍隊移動禁止の件
軍人全員は所属元に出頭する。また国王を元首とする民主主義統治改革評議会からの命令を受けなければ、兵力を移動し通常の任務場所を離れることを禁止する。
2006 年9 月19 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第3号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会が国の統治権を掌握したことは、国の統治における平穏のためである。従って国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、次のとおり
とする。
1.1997 年タイ国憲法を廃止する。
2.上院、下院、内閣、および憲法裁判所を憲法とともに廃止する。
3.枢密院は、地位と責務を引き続き維持する。
4.憲法裁判所を除く各裁判所は、法律および国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告にもとづく訴訟審理、判決における権利を有する。
2006 年9 月19 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第4号
国の行政権について、内閣総理大臣および大臣の権利義務を規定したいくつかの法律があるが、法律にもとづいて遂行でき、上記の法律にもとづいた遂行に対して有益であるため
に、国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長は、以下の命令を下す。

1.内閣総理大臣に就任する者がまだいない間は、法律が内閣総理大臣または内閣の権利義務であると規定している全権利義務を国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長の
ものとする。国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長である者が委任を受ける。
2.大臣に就任する者がまだいない間は、法律がいかなる省の大臣の権利義務であると規定している全権利義務も当該省の次官の権利義務とする。ただし、国王を元首とする民主
主義統治改革評議会の長が他の命令を下した場合を除く。
2006 年9 月19 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第5号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、大学生、知識人の国家民族に対する重要性を純粋な力として認識している。従って、国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、
大学生が国王を元首とする民主主義体制による手段において政治に参画するべきであると
認識する。とくに近くに、純粋、公正に、票の買収およびいかなる影響なしに行なわれる下院議員選挙への参画である。もし大学生のいかなる者も国王を元首とする民主主義体制
下での政治を発展させるような意見があれば、10200 バンコク都プラナコーン区ラチャダムヌン・ノーク通り 陸軍秘書局まで意見を送ること。
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第6号
労働者、農民が生活の問題に関して困難を被っていることを承知している。国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、上記労働者、農民の皆様の困難を承知するとともに深く
同情し、上記のような困難軽減のための救済を協議している。しかし現在は国の平穏問題解決し平常の状態へ戻す途中であるため、今、労働者、農民の皆様には、落ち着いていた
だきたい。いかなる請願活動もしないでいただきたい。国家国民に対して悪意のある者に穏やかでないことを生じさせる機会を与えるもしれないからである。
上記労働者、農民の皆様の困難の問題に関して、国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、労働者、農民の皆様の困難軽減救済のため、今度早急に適切な道筋を協議する。
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第7号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会が2006 年9 月19 日21:05 以降、戒厳令を布告
したことにもとづき、戒厳令下の行政に対して問題および障害を生じさせないため、いかなる場所においても5名以上の政治集会を催すことを禁止する。違反したいかなる者も6
月以下の禁固または10,000 バーツ以下の罰金、または両方の罰を処せられる。
006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第8号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会が今回統治権を掌握したことは、国の平穏と繁栄、および市民が商品売買において公平感を得られることを重視し、目指したものである
ことから、いかなる者も商品を売り控し、または商品を値上げすることを禁じる。間違いとして違反したいかなる者も、2年以下の禁固または400,000 バーツの罰金、または禁固
および罰金の両方を処罰される。
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第9号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会が2006 年9 月19 日以降、戒厳令を布告したことにもとづき、国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、民族の利益のため、国王を
元首とする民主主義統治改革評議会が国際連合およびその他の国際機構の憲章原理を固持する。外国と締結した条約または協約にもとづいた権利を保持し、義務にもとづき行動する。それは厳格な平等原則の下においてである。外国人との現在の良好な関係を奨励し維持する。タイ国内に存在する外交団、領事、大使館および国際機構は、国王を元首とする
民主主義統治改革評議会により保護される。
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第10号
国王を元首とする民主主義統治改革評議会が統治権を掌握したことにもとづき、危機解決および国家復興の根本である民族団結の達成を早期に生むために、国王を元首とする民主
主義統治改革評議会は、各局、各種、各分野のマスコミからマスコミ従事者全員およびマスコミ全員が協力し、真実と創造的な報道を提供することへの協力を願う。民族団結を回
復し、できる限り早期に国家の平穏を取り戻すためである。我が国は仲間割れし、団結が損なわれたと再三言われている。従ってタイ国民の皆様には、国王陛下のご意思にもとづ
き、早期の国家復興、団結回復、国家の平穏回復に協力していただく必要がある。
国王を元首とする民主主義統治改革評議会は、一つになった皆様からの協力を得ることと強く希望する。この機会に感謝申し上げる。
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

国王を元首とする民主主義統治改革評議会布告第11号
正常に国政を行ない、国家に対して悪意のある者全ての情勢を管理するために、国王を元首とする民主主義統治改革評議会司令部における職位を担当する者を次のとおり任命する。
1.陸軍大将ルアンロート・マハーサラーノン軍最高司令官を国王を元首とする民主主義統治改革評議会顧問とする。
2.陸軍大将ソンティ・ブンヤラッタクリン陸軍司令官を国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長とする。
3.海軍大将サティラパン・ケーヤーノン海軍司令官を国王を元首とする民主主義統治改革評議会の副長とする。
4.空軍大将チャリット・プックパースック空軍司令官を国王を元首とする民主主義統治改革評議会の副長とする。
5.警察大将コーウィット・ワッタナ国家警察局司令官を国王を元首とする民主主義統治改革評議会の副長とする。
6.陸軍大将ウィナイ・パッタティヤクンを国家安定議会書記長とする。
これらは、今以降とする、
2006 年9 月20 日 布告
ソンティ・ブンヤラットクリン陸軍大将
国王を元首とする民主主義統治改革評議会の長

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