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http://www.china.org.cn/japanese/257366.htm
先般、香港の大学は大陸部のエリート高卒を募集しているというニュースがいろいろと議論されたが、最近、アメリカの大学が中国の高卒を募集するというニュースも耳にした。香港の大学との競争は大陸部の名門大学にとってショックであったとするなら、アメリカの大学の進出は中国の教育の現状に対し、いくつかの課題を投げつけるものとなった。
かつて、アメリカの大学は科学技術、工学などの分野の大卒しか募集しなかった。これらの大卒は修士号、博士、後期博士課程を受け、アメリカの大学から研究やアシスタントのための経費を取得している。これらの恵まれた条件は発展途上国の大卒をひきつけることになった。課程修了の後、外国人の学生のほとんどはアメリカに居残り、自らの知恵と知識をささげることになっている。アメリカの法律により、学位を取得し、アメリカの会社に雇われる留学生はアメリカで少なくとも六年間にわたって就職することが認められた。アメリカにとって、その六年の後、留学生たちがアメリカに滞在するか、または帰国するかはそれほど重要なことではなくなる。
現在、アメリカの大学は中国でSATとACT(アメリカの二種類の大学入学試験)を実施し、数ヶ所の大学が中国の高卒たちに大学の現状や学生募集についての注意事項を紹介している。中国の高卒たちはこれについて強い興味を示し、北京では入学を申し込むことができた高卒はすでに8000人に達した。実は、中国で大学生を募集することは、アメリカ自体の国益と大学にとっての共通のニーズでもある。
一、アメリカの大学で理科や工科を専攻する大学生が減少している。近年、アメリカの大学を卒業する理科・工科の人材は中国、インドのそれよりも少なくなっている。国のトータルな経済発展の趨勢から見れば、アメリカは逆により多くの理科・工科の大卒を必要としている。そのため、アメリカが中国などの発展途上国で募集している大学生のほとんどは理科・工科志望である。卒業したら、留学生のほとんどは数年ひいてはさらに長い期間にアメリカで働くことになり、アメリカの会社の理科大卒へのニーズを満たすことが可能となる。アメリカの多国籍企業にとって、これらの大卒を世界各地の支社に派遣することもできる。
二、数年前の中国では、アメリカの大学が今日のように数多くの自費留学生を募集することは不可能であった。なぜなら、その時の中国留学生は学費さえ負担できなかったからである。しかし、今は事情が大変異なる。中国の高卒にとって、国内の大学も無料ではく、四年間の学費はかなりの金額でもあるし、アルバイトのチャンスはめったにない。一方、アメリカのほとんどの大学は奨学金を提供し、アメリカの失業率も低いので、大学生にとってアルバイトのチャンスもたくさんある。
中国でアメリカの大学の学生募集から啓発されることは二つある。一、これはアメリカの大学が利潤を手にしようとしているのみならず、アメリカひいてはグローバル化の人材に対するニーズは、市場を通じてアメリカの大学にも伝えられているものである。二、アメリカの大学は「アメリカの大学の学費を負担することができる中国の家庭の層がすでに存在している」ことをよく知っている。しかもアメリカの大学は自らの競争力に対し自信満々である。大陸部の一般の大学生より3−4倍の資金投下でアメリカの大学の学位を手にしたら、将来におけるその収得はその3−4倍どころではない。
アメリカの大学の挑戦に対し、中国の大学は投資額を引き上げ、大卒の就職率の上で突破を遂げるほかはない。そうしなければ、より多くの大学への投資は欧米に流れてしまうかもしれない。
「チャイナネット」 2006年9月1日