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このニュースの意味がよくわからなかったのですが、mixi の「KAGAYAさんの日記」というのに参考になりそうな記事が乗っていたのでそれも加えておきます。
それによると、いわば、自衛隊の指揮権を米軍が握っている状態だったのを、その指揮権を日本に返還する、という趣旨のニュースだったようです。
「現在、在韓米軍司令官(米韓連合軍司令官を兼務)が持っている韓国軍の戦時作戦統制権」と書いてあるのだが、「韓国軍の戦時作戦統制権」を「在韓米軍司令官が持っている」状態というのが想像力の範囲を越えていた・・。返還した方がたしかに、「国家として正常な形になることで、すっきりした形式になります」ね。
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http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060827it12.htm
戦時作戦統制権、米が09年に韓国へ返還
【ソウル=平野真一】ラムズフェルド米国防長官が8月中旬に尹光雄(ユン・グァンウン)韓国国防相にあてた書簡で、現在、在韓米軍司令官(米韓連合軍司令官を兼務)が持っている韓国軍の戦時作戦統制権について、2009年に韓国に返還する方針を正式に伝えていたことが明らかになった。
韓国の聯合ニュースが27日、複数の政府・外交筋の話として伝えた。
米国防総省高官は8月上旬、09年返還の方針を明らかにしていたが、米国防政策責任者が返還時期を明言したのは初めて。だが、韓国側は、統制権返還には韓国軍の国防力強化が必要などとして2012年返還を主張しており、9月にワシントンで行われる米韓首脳会談や、10月の米韓定例安保協議(SCM)で争点になると見られる。
長官は書簡で返還時期について、ソウル中心部・竜山から郊外の平沢基地への在韓米軍移転や、米韓連合軍司令部の解体に必要な期間などを考慮して、09年が適切だとの考えを示した。
(2006年8月27日21時12分 読売新聞)
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http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=694998&id=207018830
KAGAYAさんの日記
2006年08月28日
00:11 集団自衛権の憲法上の問題
日本国憲法の基本原則は国民主権主義、国際協調主義、人権の保障とありますが、集団自衛権の行使に当たっては、国民主権主義と国際強調主義が衝突する可能性があり充分な議論を要します。
韓国の戦時統帥権を米軍が握っていることは、究極的な韓国の防衛の責任を米軍が担うことであり、これを韓国に渡すことは韓国が独立国として、自ら防衛の責任を担うので、国家として正常な形になることで、すっきりした形式になります。
日本の防衛については現在の安全保障条約の下でも、韓国のように自衛隊の指揮権を米国に渡しておらず、法制度上、間接民主制で国民の信任がある内閣の責任であり、内閣総理大臣が内閣を代表して自衛隊を指揮監督することになっています。従って、外国と共同作戦を行う場合、統合された司令部の指揮下に自衛隊が組み入れられることは、自衛隊の行動について内閣が責任を負えなくなるため、Civilian controlという憲法の趣旨にそぐわなくなり、イラクの多国籍軍に自衛隊を参加するにも、「統合された司令部の下にあって司令部との間で連絡・調整を行い、指揮下に入るわけではない」と政府が見解をしている訳です。
しかし、調整の時間のない急迫の武力行使を受ける、または受ける惧れがある場合など、迅速に対応を迫られる場合に絶対的に外国との統合された指揮に入らないと言い切れるかが甚だ不明確です。
絶対的に外国との統合された指揮に入らないと言い切れない場合の集団自衛権の行使については、憲法の基本原則の調整を行い、共同作戦の指揮権についての限度、Civilian controlの担保を憲法上に根拠ある規定をしませんと憲法の形骸化は防止できないように感じます。単に憲法を改正すればできるが如く言われていますが、自民党の憲法草案でもこの点は解決されていないのです。