| Tweet |
「大学は香港」 中国、エリート学生流出 教育システム硬直化に不満
中国で香港の大学を目指す学生の動きが鮮明になってきた。今年から中国内地での学生募集を本格的に開始した香港の大学には、各地から受験生の応募が殺到。全国統一試験の成績がトップクラスの学生の間では、名門校といわれる北京大学や清華大学などの合格を辞退するケースも続出している。中国では「なぜ自分たちの大学が香港に負けてしまったのか」といった議論がわき起こっている。（矢板明夫）
国営新華社通信などによると、今年、香港大学の内地での募集定員２５０人に対して約１万人、香港科学技術大学は同１７０人に対して約７０００人の応募があった。中国紙「中国青年報」と新浪ネットが共同で行った調査によると、中国の受験生の７割以上が香港の大学を希望しているという。
中国では、毎年６月に全国統一大学入学試験が行われ、各省別に成績トップの生徒の顔写真が新聞に掲載される。香港大学の関係者によると、今年はすでに各省でトップだった６人から入学の確約を得た。「最終的に計２０人以上が香港の大学に進学する見通し」と予測するメディアもある。
こうした受験生の“異変”は教育関係者にも波紋を広げている。北京紙・新京報は「私たちは２０年にわたって経済分野での改革を行ってきたが、大学教育についてはあまりにも無関心だった」と指摘。イデオロギー重視など「今の大学のあり方や教育システムは国際常識と大きくかけ離れており、そのつけが回ってきた」と分析している。
中国の教育関係者によると、学生が香港を目指す理由として、（１）中国の大学の教育は硬直化した部分が多く、企業などに通用する実用分野の内容が少ない（２）香港の大学の奨学金制度が充実しており、成績優秀者であれば、両親に経済的な負担をかけなくてすむ（３）香港の大学は英語教育を重視しており、将来は外資系企業に就職が有利−などが挙げられるという。
北京大学歴史学部の王新生教授は「いままでは黙っていても全国から優秀な学生が集まってきた。しかし、香港への人材流出という現象は、このままではわれわれは国際化についていけないということを示したものだ。大学側にとっても改革の大きなプレッシャーになっている」と話している。
◇
■２００５年 中国の大学ランキング
（１）北京大学（北京）
（２）清華大学（北京）
（３）復旦大学（上海）
（４）南京大学（南京）
（５）浙江大学（杭州）
（６）上海交通大学（上海）
（７）武漢大学（武漢）
（８）中国科学技術大学（合肥）
（９）中国人民大学（北京）
（１０）西安交通大学（西安）
北京娯楽信報による（入試難易度、知名度などを総合したもの）
http://www.sankei.co.jp/news/morning/24int001.htm
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,ＭＬを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。