★阿修羅♪ > アジア5 > 301.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
Japanese JoongAngIlbo
"<コラム>いっそ金正日氏に学べ
北朝鮮外務省のスポークスマンはミサイルを発射した後、立場を表明した。自衛的な国防力の強化に向けたもので正常な軍事演習だった、とのこと。続いて、力のバランスに触れた。「力のバランスが壊れる場合、不安定と危機が作られ戦争まで起きる。ミサイルの開発は力のバランスを保障し平和と安定を保障する」とした。
力で北朝鮮の体制を守るべきであり、そのためミサイルを開発する、との要旨だった。北朝鮮が核を開発した論理も全く同じだ。これは「北朝鮮が経済的な破たんに陥り、武力でもって挑発する能力がない」とする人々の言葉とは全く異なる。北朝鮮は通常兵力では力のバランスを取れないから、核とミサイルを作ったのだ。また「同じ民族だから」と主張する北朝鮮だから戦争はないはず、とする人々の考えとも異なる。
北朝鮮は、「民族優先」ではなく「力」が優先だ。つまり「先軍政治」、「剛性大国」がそれだ。北朝鮮は「経済はメチャクチャでも、核兵器とミサイルでもって国を守りたい」という徹底した力の論理を信奉している。北朝鮮としては当然の主張だ。自国を力で守りたい、というそれらを叱れない。それなら、それらが守ろうとしているものは何か。金正日(キム・ジョンイル)政権の維持だ。
ひいては、北朝鮮の方式で統一を実現したい、とのことだ。朝鮮労働党の規約には、共産主義による統一が明文化されてある。それが、それらが考える北朝鮮の国益だ。米紙ニューヨークタイムズは社説で、ミサイル事態を分析する際、中国と韓国を北朝鮮の友好国家に、米日をその反対側、に表現した(6月20日付)。
それを確認してくれるかのように、北朝鮮スポークスマンの発表は、韓国については一切触れていない。米国と日本だけを非難している。何故そうだろうか。自国にとって韓国が必要だからだろうか、それとも韓国の軍事力をバカにしているからだろうか。両方とも念頭に置いているのだろう。核を保有する国と通常兵力だけを持っている国の間では、軍事力のバランスを維持することができない。
核兵器の絶対性のためだ。北朝鮮は、韓国の経済力が自国の体制を維持するうえで必す、と信じている。米日が経済的な圧迫を加えても、韓国が北朝鮮を助ければ耐えられる、と判断しているもようだ。現在、北朝鮮にとってほぼ唯一の支援者は韓国だからだ。力の政治を追求する北朝鮮は軍事力を優先する。米国との直接対話を望んでいても、対話だけを掲げたりはしない。今回もそうだった。
力をアピールし対話に誘っている。南北(韓国・北朝鮮)関係でも、それは明確にあらわれている。金大中(キム・テジュン)前大統領の訪朝のために、南北鉄道の連結に合意したが、北朝鮮の軍が拒否した。こうした点が南北関係の盲点だ。韓国は経済協力を通じて北朝鮮を動かせるとの計算だが、北朝鮮にとって経済協力は、軍事の下位概念だ。
太陽(包容)政策の成果がない理由がそこにある。韓国がいくら「与えるいっぽう」の支援を行っても、軍事力では譲歩がない。それらは、力の秩序を信じるからだ。だから、経済協力では核とミサイル問題を解けない。北朝鮮はこのように徹底した力の論理で進みつつあるのに、韓国の身の振り方はあい昧だ。一方は力を語っているのに、もう一方は対話と協力だけを強調している。
南北共同宣言を記念するとして、光州(クァンジュ)で平和と統一を叫んだ。1カ月も経たないうちに、北朝鮮はミサイルを打ち上げた。大統領はこうした状況について、説明をしなければならない。だが「戦略的沈黙」で一貫している。大統領が強硬姿勢を示せば国民が不安がるからだとしている。現在、国民は大統領の沈黙にさらに不安がっている。
北朝鮮が力の論理で進む状況で、韓国はどうすべきかについて、国民は説明を聞きたがっている。北朝鮮が力を誇示すれば、韓国も力に基づいて取り組まなければならない。韓国の力の根源は韓米同盟だ。韓米同盟は最悪の状態にしておき、北朝鮮と対話・交渉を語ろうとしても、北朝鮮は応じない。北朝鮮の核とミサイルは、韓国だけが目をつぶるからといって済むものではない。
だから、国連で安保理が開かれるのだ。北朝鮮の核とミサイルを解決するためには、国際社会の連携に誠実に加わるべきだ。経済的圧迫が必要ならば経済協力も中断しなければならない。それらは、それらの国益に充実している。韓国は韓国の国益を守るべきだ。それが大統領としての義務である。力で体制を守ろうとする金正日氏にいっそ習うように、と注文したい。
文昌克(ムン・チャングク)主筆
"
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=77675&servcode=100§code=120