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http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/07/09/20060709000015.html
北朝鮮のミサイル発射に対し、韓国国民が特に驚くこともなく、危機意識も見せていないことについて、専門家10人に意見を聞いた。外交・安全保障分野の専門家7人は、「8年間に及ぶ北朝鮮への宥和政策によって、北朝鮮が韓国を攻撃することはないだろうとの楽観ムードが広がった」と分析している。一方で、社会学・心理学の専門家3人は「数々の危機に慣れたためだろう」と分析した。
高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の下で8年間続いた太陽政策が、韓国国民の危機の認識や状況判断の能力を失わせた」と説明した。また大統領府の外交安保首席秘書官を務めた亜州大の鄭鍾旭(チョン・ジョンウク)教授は「韓国国民の安全保障に対する認識が低下したとは思わない。今回の事態では政府が十分な情報提供をしていないため、国民が判断する材料が不足しているのだろう」との見方を示した。
北朝鮮を韓国にとっての脅威だとは思わなくなっている風潮も影響を与えているとの指摘もある。世宗研究所の陳昌洙(チン・チャンス)首席研究員は「韓国国民は北朝鮮を甘く見ている。韓国が軍事的に北朝鮮よりも優勢であるという自信を持っているため、悠然と構えていると考えている」と述べた。
延世大の金皓起(キム・ホギ)教授は「理性的な面では北朝鮮を批判するが、情緒的な面で“同じ民族なのだから、まさか…”という認識を持っているために、他国とは違った反応を見せていると考えられる」と説明した。梨花女子大の咸仁姫(ハム・イニ)教授は「長期間数々の危機を乗り越えてきたため、平和ボケ、あるいは内向的な状態が生まれているようだ」との見方を示した。また延世大の李勳求(イ・フング)教授は「北朝鮮がミサイルを発射しても反撃できないため、何ごともなかったかのように構える心理が働いている」と主張した。
危機的な状況を必要以上にあおるのは望ましくはないが、安全保障の問題は「最悪の状況」を想定して臨まなければならないとの指摘も少なくない。高麗大の玄仁澤(ヒョン・インテク)教授は「最悪の状況を想定して、安全保障体制を整えなければならないという基本が揺らいでいる」と述べた。
イム・ミンヒョク記者
朝鮮日報