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2006年6月30日(金) 朝刊 31面
製糖工場をネグロスに贈る/JA・伊江村
43年の歴史終え、砂糖の島で再び
【伊江】キビ原料の大幅減産などにより二〇〇四年に閉鎖されたJAおきなわ伊江製糖工場が、今年十月末までにフィリピン最大の砂糖生産地、ネグロス島に無償譲渡される。日量六百トンの機械類や工場本体などが譲渡される予定。伊江村の糖業を支えた工場が解体されることに、「時代の流れで仕方ないが、寂しい」との声も上がっているが、四十三年の歴史を誇った製糖工場が、海を渡った異国の地で再び輝きを取り戻す。(屋良朝輝)
解体作業は今月一日からスタートし、八月末までに終了する予定だ。
国際NGO「財団法人オイスカ」(本部・東京都)が工場閉鎖を聞きつけ、JAおきなわに対して譲渡を要望した。
仲介役を務めた当時の安谷屋隆司オイスカ沖縄事務局長(JAおきなわ顧問)は「国際貢献の一環として無償譲渡が決まった」と説明する。解体費や輸送費はフィリピン側が負担する。
同島は一九八〇年代の砂糖暴落により、農園で働く多くの住民が失業、国際児童基金が緊急報告を出すほどの飢えに苦しんだ歴史を持つ。
製糖工場は五二年、伊江村農協直営の工場として操業を開始した。ピーク時には約五万三千トンあった生産高も、二〇〇三―〇四年期は、約九千トンだった。現在は、本島の工場へ出荷している。
伊江村農協組合の元組合長、與儀實弘さん(88)は「伊江村の歴史は糖業とともにあり、閉鎖・解体は残念だが、現地の人のために活躍してほしい」と期待を込めた。
解体作業が進む、JAおきなわ伊江製糖工場=伊江村
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200606301300_03.html