★阿修羅♪ > アジア5 > 183.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
@発射強行の北朝鮮、ミサイルは生存戦略(東亜日報 JUNE 19, 2006 03:02)
北朝鮮が、国際社会の批判を顧みずミサイル発射実験を強行しようとする理由は、ミサイルを「北朝鮮式生存戦略」に必須不可欠だと考えているためだ。
核爆弾と、これを実際に兵器化する手段のミサイルを確保してこそ、自衛権が維持できるという一種の強迫観念だ。さらにミサイルの輸出は、いい収入源にもなる。しかし、このために、北朝鮮の国際的孤立と危機状況は、むしろ深まるだろう。
▲なぜミサイルに執着するのか〓北朝鮮は、ミサイルの生産、実験、配置が、純粋に自衛的性格のもので、「誰であろうと、あれこれ干渉する権利はない」という立場を取ってきた。金正日(キム・ジョンイル)総書記は、ミサイルが「民族の尊厳と運命を守る手段だ」と、何度も言及している。
北朝鮮は、米国が1950年の韓国戦争以来、核とミサイルを利用した先制攻撃の脅威を与えてきたと主張する。それゆえ北朝鮮も、自衛手段として核とミサイルを開発するのは当然だという論理だ。
北朝鮮は、ミサイル開発が貧しい経済を回復させる「外貨稼ぎの手段」とも主張する。
実際、北朝鮮は、87〜94年、独自に開発したスカッド・ミサイル約260機を、エジプト、イラン、リビア、シリアなどに売り、6億ドル以上の収入を得た。また、04年の米議会調査局の資料によると、95〜00年には、完製品から部品や技術の輸出重視に転換し、毎年約5億ドルを中東国家に輸出していたという。
北朝鮮は、96〜99年に米国とミサイル交渉をしたさい、中長距離ミサイル放棄の対価として、毎年10億ドルの補償を要求したりもした。
また北朝鮮は、ミサイルが、米国から体制安全の保証を取り付ける「交渉カード(bargaining chip)」という認識をもっている。
昨年6月、金総書記は、訪朝した鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官(当時)との会談で、「米国と国交正常化して友好国になれば、ミサイルを廃棄する用意がある」と話した。
▲ミサイル発射の損得〓北朝鮮が実際にミサイルを発射する場合、対米交渉力の向上という利益を得られるという分析が出ている。
北朝鮮は、6者協議が事実上中止した状況で、プルトニウムと濃縮ウランを利用した核兵器製造を続け、自ら核保有国であることを宣言した。射程距離6000キロ以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「テポドン2」(または改良型)の発射に成功した場合、米国領土に核兵器で打撃を与える能力を持つことを意味する。
北朝鮮はこれを、米国に対して直接交渉を申し出るカードであると認識するだろう。
ミサイル発射に成功する場合、現在、中東に限られたミサイルや部品および技術の販売先が、画期的に増える可能性もある。また、北朝鮮内では、内部の結束強化という目的も達成できる。しかし、得るものよりも失うものの方が多いとみるのが、大方の観測だ。
大量破壊兵器の拡散に敏感に反応する米国との関係が、完全に破局に突き進む可能性が高い。北朝鮮が期待する米国との関係正常化は、むしろ遠のくほかないだろう。政府高官は、「北朝鮮に対する米国の経済制裁の強度はさらに高まり、北朝鮮の統治資金の源が完全に行き詰まり、金正日体制の存立が危うくなる可能性も排除できない」と述べた。
発射されたミサイルが迎撃される可能性も、北朝鮮には負担となろう。実際に迎撃に成功した場合、北朝鮮のミサイル開発の効果は水泡に帰し輸出も打撃を被るためだ。
対北朝鮮支援に積極的な韓国政府も、ミサイルが発射されれば、支援を中止せよという内部や外部からの強い圧力で、身動きが取れなくなるものとみえる。
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=050000&biid=2006061933108
根本問題は北朝鮮の体制転覆を狙う日米の帝国主義的な軍事恫喝にあると思います。
しかしそれに対する北朝鮮のやり方は、たとえ「防御的」であったにしても、世界の反戦運動を裏切る形で行われようとしている。
北朝鮮政権の軍事冒険主義を弾劾しつつ、これを口実にした日本の軍事大国化、
憲法改悪、米軍再編を許さないことが、戦争の悲劇を止める道だと思います。