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フィリピン・インサイド・ニュース
5月25日(木)のニュース
エストラダ被告、ベラルデ口座の署名を認める
特別横領罪裁判での被告人質問でエストラダ前大統領はこのほど、「ホセ・ベラルデ」という偽名を使った銀行書類に署名したことを認めた。
エクイタブルPCI銀行の役員クラリッサ・オカンポ氏およびマニュエル・クラト弁護士と会って銀行書類に署名したことを認めたもので、エストラダ被告は、「これは私と実業家ハイメ・ディチャベス容疑者(逃亡中)と銀行との内部取り決めだった」と述べた。
オカンポ氏とクラト氏が、投資管理合意書、サインカード、投資ガイドライン、借方・貸方授権書を大統領府に持って行った。
エストラダ被告は、「これらは私の署名を得るため彼らが持ってきた書類で、ディチャベス容疑者の要請で署名したのは事実だ」と証言した。
ホセ・ベラルデとして署名した目的は、実業家ウイリアム・ガッチャリアン氏が所有するウェレックス・グループ・オブ・カンパニーに対する5億ペソの融資を容易にするためだったとしている。
この件についてエストラダ被告は、「会社が融資を受けられないため3,000人の従業員が失業することを考え書類に署名した」としており、「公的資金が関わっていないので書類に署名することに同意した」と述べた。
ただ、「銀行が融資を承認しなかったため署名した書類は使われなかった」と付け加えた。
しかしエストラダ被告は、99年8月25日付けのエクイタブルPCI銀行上級副頭取ディー・タン氏あてのディチャベス容疑者の書簡が示すように、ホセ・ベラルデ口座の真の所有者はディチャベス容疑者だと指摘した。
書簡でディチャベス容疑者は、ホセ・ベラルデの名義で口座を開設し、口座に関連するすべての取引は自分を通して行うようタン氏に要請している。
ホセ・ベラルデ口座は、00年のエストラダ大統領弾劾裁判で重要な問題の1つとして取り上げられた。
その後にエストラダ被告は大統領を追われ、後に汚職容疑で逮捕されたが、疑惑の1つに偽名の不正使用があった。
しかし、偽名使用に関する訴追は04年に退けられている。法廷は、エストラダ被告の偽名使用はマネーロンダリング防止法が施行される前に行われたもので、銀行取引における偽名の使用は銀行秘密保持法で認められていたと裁定した。
エストラダ被告は、違法賭博からの賄賂や税リベートなどで約40億ペソを不正に蓄財したとして特別横領罪(略奪罪)と、99年の資産報告で過少申告したとして偽証罪で起訴されている。
5年に及ぶエストラダ裁判は、被告の手術などでしばしば延期されたが、被告人質問で本人が証言台に立ち、最終段階に入っている。(Inquirer)