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「上海総領事館員の遺書」--MOURA 宮崎学責任編集「直言」から
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投稿者 ミスター第二分類 日時 2006 年 5 月 16 日 14:36:43: syFUAx3Wc1pTw
 

出典 http://web.chokugen.jp/sato/2006/04/post_2525.html

 少々古い記事ですが、報道されない外務省の体質とその舞台裏、「疑惑」について書かれていますので、転載します。

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「上海総領事館員の遺書」--MOURA 宮崎学責任編集「直言」から

2006.04.05
第4回「上海総領事館員の遺書」

 3月31日付読売新聞朝刊が、2004年5月6日に職場で自殺した上海総領事館員の遺書をスクープした。
 読売新聞は「総領事あての遺書は計5枚の長文で、中国側の接近から自殺を決意するまでの経緯が個条書きで記され」としているが、この遺書の体裁は、外務省で用いられている「事務連絡」という電報の形式をとっている。

 筆者はこの遺書は私信ではなく、死を決意した電信官が杉本信行総領事(当時)に宛てた最後の公務報告書として取り扱うべきと考える。

 中国の工作員唐某は、〈あなたがやって来たことは中国では、法律に違反する。あなたは領事館員という立場で、そういうことをして、ただですむと思っているのか、我々と会っていると言うこと自体、総領事館に知られたら困るのではないか、国と国の問題になるぞと恫喝(どうかつ)してきました。仕事を失い、家族はどうなる。

 あなたが「協力する」と言えば、家族とも一緒に暮らせるし、その女性も幸せに過ごせる。全ては円満に収まるではないか。私達(唐)はあなたが「不幸」になる姿を見たくない等と言い続けました。3時間を経過したとき、私は「承諾する」と言いました〉(原文のママ)というような工作をかけた。

 唐某の工作は卑劣であるが、諜報の世界ではよくあることだ。

 筆者ならば「ただですむと思っているのか」と聞かれたら、こう言い返す。
〈もちろんただで済むと思っている。それとも貴様に利息をつけて返してやろうか。中国に怖い人間はたくさんいると思うが、日本にもいる。あなたは少し気が短いんじゃないか。『気が短い人は命も短い』というこの業界の常識を知らないのか〉

 そうすれば、中国公安のチンピラはおとなしく引き下がる。

 一番の問題は、この電信官が中国公安に脅されても誰にも相談できないような孤立した状況に置かれていたことだ。

 外務省の自己保身、無責任体制が中国公安のスパイ活動に付け込む隙を与えたのだ。
 連載第1回(2月22日記)で、「中国公安の違法行為の根拠を明らかにするのは外務省の仕事だが、外務省は真相を闇に葬り去ろうとしている。

 インテリジェンスの鉄則だが、相手が隠そうとする出来事の背後にはとても重大な真実が隠れている。
 どうもこの事件だけでなく、日本の外務官僚と中国公安の利害が期せずして一致するとてつもない闇が隠れているようだ」と指摘したが、その後、それを裏付ける情報が外務省関係者、中国関係者、更に第三国関係者から寄せられている。

 一部外務官僚(幹部を含む)が中国当局と不適切な関係をもち、「借り」を作っているから、中国に対する毅然たる態度をとれないのだ。

 外交官、領事官は、本人に多少脇の甘さがあっても日本国家を代表する機能を果たすというのが国際社会の「ゲームのルール」だ。

 上海総領事館員自殺事件は、日本人の人権と日本国家の国権が、中国公安という中国の国家機関によって侵犯された深刻な事案なのである。
 外務省は自殺した総領事館員の遺書を厳重に管理していたはずだ。

 それを誰かが何らかの思惑で読売新聞に提供した。
 義憤にかられた正義の行動か、外務省内部の人事・権力抗争を反映した駆け引きかについては、もう少し経過を観察し、データを収集した後でしか、分析できない。

 いずれにせよ、国民の知る権利からすれば、読売新聞が報じた内容が事実であるか否かが重要で、たとえ動機がどのようなものであるにせよ、それは本質的な問題ではない。

 読売新聞の報道直後に外務省が事務次官を長とする「秘密保全調査委員会」を立ち上げるという前代未聞を対応をとったことから見ると、報道は事実だったのであろう。

 因みに外務省は「秘密保全調査委員会」の立ち上げを公式ホームページで明らかにし、「なお、本件報道の真偽については、インテリジェンスに関わることであり、コメントは差し控えたい」などと寝言を言っているが、インテリジェンスの世界ではこのような委員会を立ち上げても、秘密にするのが常識だ。

 東京中の情報のプロが「外務省の対応は漫画そのものだ」と大笑いしている。

 外務省は「犯人捜し」を始めたが、さて犯人を見つけることができるであろうか。

 見つけることができないときは犯人を「作る」のが「魔女狩り」の原則だが、現在の外務省に「魔女狩り」をする腹があるのか、注意深く観察してみたい。

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