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□論議呼ぶインドネシアの反ポルノ法案 外人観光客の水着姿もご法度?|アルジャジーラ
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1873738/detail
論議呼ぶインドネシアの反ポルノ法案 外人観光客の水着姿もご法度?
【アルジャジーラ特約20日】世界最大のイスラム教徒数を誇るインドネシアで今、国会が審議中の「反ポルノ法案」をめぐり、各方面から賛否両論が飛び交い、大きな社会問題となっている。
インドネシアには女性が人前で肌をさらすのを厳しく禁じる厳格なイスラム教徒がいる半面、首都ジャカルタの繁華街では国産および外国製のポルノビデオ、DVDなどが白昼堂々と、しかも極めて安価で売られている。
最近では女性ヌード写真掲載で有名な米国の男性雑誌「プレイボーイ」のインドネシア語版が発刊され、今回の「ポルノ論争」に大きな一石を投げた。
さらに、映画館では比較的おとなしいインド製映画から、本格的なポルノ作品まで多様なセックス映画も上映されている。
しかし、こうした”男性天国”も国会で審議中の反ポルノ法案が成立すれば、厳しく制限されることになる。ポルノビデオ売りたちも警察の取り締まりを受けることになる。
同法案では、公衆の面前でのキスが禁止され、違反者には罰金に加え最高で禁固5年の刑が下される。官能的なダンスも取り締まり対象となるため、激しい「腰ふりダンス」で一躍スターダムにのし上がった、ダンドゥットの女性歌手イヌル・ダラティスタも舞台上でこれまでのような官能的な踊りは不可能となる。
おへそを、太ももを、そして肩を直接さらにながらのダンスは、やはり最高で5年の禁固刑が下される。「官能的」と判断されれば、芸術作品でさえもこの禁止範ちゅうに入れられることになる。
反ポルノ法案の成立に取り組んでいるのが、熱心なイスラム教徒を多く持つ「福祉正義党」と「開発統一党」で、「モラルが低下している現状を食い止めるには反ポルノ法の制定が不可欠」と主張している。
「福祉正義党」のヨヨ・ユスロ議員は「規律の乱れを取り締まるには現行の刑法では不十分。ポルノは今や、インターネット、テレビなどあらゆるところに姿を表している」と現状の風紀の乱れを嘆く。
これに対し女性の人権活動家、芸術家、宗教指導者たちからは反ポルノ法案に反対する声が強く上っている。
反対者たちの意見によると、今回の反ポルノ法案が成立すれば、パプアで伝統にのっとり、ほぼ裸に近い状態で生活している民族、男女の関係を赤裸々に表現するヒンドゥー教を信じるバリ島民らにも大きな影響が及ぶと主張、同法案成立にストップをかけようと懸命だ。
また、同法案が成立すれば、インドネシアが誇る観光地、外国人観光客を魅了するセクシーな伝統舞踊なども取り締まり対象となる。
中でも大きな懸念を感じているのが、同国最大の観光地のバリ島民たち。今回の反ポルノ法案によると、異国情緒にしたろうとバリ島にやって来る外国人たちが楽しみにしている伝統的なバリダンスもやり玉に上げられるという。南国の太陽を楽しむ外交人女性たちの水着姿も取り締まり対象となる。
「ダンスをはじめバリの伝統行事は島内のあらゆる所で行われている。そうしたものまでも禁止しようというのだろうか。そうなれば、島民は年がら年中、取り締まりを恐れることになる」と憤るのは芸術家で、反ポルノ法案に反対するチョコルダ・スウィトゥリさん。
同法案に反対する人々の中からはバリ島が同国観光収入の「稼ぎ頭」であることを理由に、「バリ島の自立は可能、独立させたほうがいい」との極論まで飛び出すほど。
全国青年委員会バリ支部のプトク・グデ・インドゥリアワン・カルナ支部長は「法案が通過すれば、バリ島(州)はインドネシア共和国から離脱する」と早くも”宣言”している。
これに対し、イスラム原理主義勢力の全国ムジャヒディン評議会のアンシャリ議長は「バリ島が反ポルノ法に従わないのなら、同島を『特別汚染地帯』に指定する」と息巻いている。
同議長によると、インドネシア国民の大多数は今回の反ポルノ法案を支持しており、バリ島民は民主主義の原理により、多数は意見に従うべきだと主張している。
芸術家たちの懸念も深い。男性同性愛者のキスシーンを盛り込んだ映画を製作したジョコ・アンワル氏は「反ポルノ法案成立に躍起となっている保守派の国会議員とイスラム指導者たちは、この国の穏健なイスラム教徒たちの意見を代表しているわけではない。推進派は『暴力はよくても、キスはだめ。ロマンスはだめで、戦いはよし』としている」と反発している。
国民の多くは現状のポルノ氾らんには不快感を強め、取り締まり強化を求めている。その多くは警察が現行法を活用して取り締まりに力を入れれば、首都からポルノがかなり姿を消すと指摘している。
インドネシア報道評議会のレオ・バトゥバラ氏は「反ポルノ法案に盛り込まれている『放送媒体に禁じられた公序良俗に反するシーン』という規定はあいまい。ハードなポルノを取り締まるのなら、現行刑法を改正、強化したほうがいい」と主張、同法案審議を進めている議会委員会に対し、同法案を廃棄を要請している。
これに対し、イスラム系の国会議員たちは「反ポルノ法案に過剰反応している。全国からさまざまな意見を聞き、修正を加えて完全な形にできる」と反論している。
しかし、法案審議を続ける国会議員たちと最近会談したスウィトゥリさんは納得していない。「反ポルノ法案が非イスラムの少数派をどんなに差別しているのか、あるいは意図的に利用されるかを考えていない。この法案が成立すれば、次はシャリア(イスラム法)の施行につながる」と警戒心をさらに強めている。スウィトゥリさんによると、シンガポールに近いバタム島ではすでに、警官たちが街を歩く女性たちに肌を隠すよう忠告しているとの報告を受けているという。
政党の中では非イスラム勢力の支持を受けている「闘争民主党」(PDIP)が、反ポルノ法案に懐疑的姿勢を示しており、同党のエバ・スンダリ議員は最近の同法案審議中に、「インドネシアの非イスラム勢力にアラブ的価値観を押し付けるのは好ましくない」との意見を述べたという。
インドネシア最大のイスラム組織「ナフダトゥール・ウラマ(NU)」のムストファ・バスリ議員も同法案の審議を徹底的に行うよう求め、さらに、他のイスラム組織などが国会に法案通過に向けて圧力をかけていると指摘するとともに、そうした行為を「自信をなくしたイスラム教徒たちの慌てぶりが顕在化したもの」と批判している。(翻訳・ベリタ通信=志岐隆司)
2006年04月21日18時09分
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投稿者 ワヤクチャ 日時 2006 年 4 月 08 日 21:19:38: YdRawkln5F9XQ
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投稿者 white 日時 2006 年 4 月 07 日 23:40:37: QYBiAyr6jr5Ac