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ガーディアンは4月8日付の社説でサッチャー元総理に対し「彼女の遺産は公論の分裂、私的利己心で人間の精神に鎖をかける貪欲に対する崇拝」と酷評した。
ガーディアンは社説で、フォークランド武力占有、労働組合の権限廃止、公共部門の私有化、地方自治の廃止から警察力の強化などは、サッチャー総理がいなければなかったと指摘した。社説はまた「彼女の墓碑の前で踊るべきではないが、国葬はするべきではない」と明らかにした。
スカイニュースは4月8日、労働党政治家のケン・リビングストン元ロンドン市長にインタビューし「英国が今日直面しているすべての問題に(サッチャーの)責任がある」という評価を伝えた。
リビングストンは「サッチャーは今日の住宅問題と銀行危機を作った。そして彼女は補助金危機を作った。人々を失業者に登録させず、特に効果がない補助政策に押込み始めたのもサッチャー政権であった」と叱責した。
リビングストンはまた「彼女は自国の製造業を捨て、200〜300万人の失業者、補助法案、そして今日までわれわれが戦っている原因を作った。事実上、われわれが今日直面しているすべての実質的な問題は、サッチャーが根本的に誤っていたという事実に起因する」と指摘した。
8日、インディペンデントのコラムリスト、オーウェン・ジョーンズは「サッチャリズムは今も私たちを蝕んでいる国家的災難」と指摘した。ジョーンズは「英国は、サッチャーの政策が始まる前、西ヨーロッパで最も平等な国の一つだったが、今や最も不公平な国に属する」とし、サッチャーの新自由主義政策が英国に与えた影響を批判した。
ジョーンズはまた、「サッチャリズムは生きているだけでなく旺盛だ。現政権は、国民医療保険の私有化、福祉国家の解体など、サッチャーさえしなかったことを始めている」とし、サッチャーの後継者である英国保守党のデービッド・キャメロン総理の私有化政策を批判した。
サッチャーの下で悪化した労働と社会問題を映画で照らしだした英国のケン・ローチ監督も、「マーガレット・サッチャーは、現代で最も分裂的で破壊的な総理だった」と明らかにした。
4月8日、87歳で死亡したマーガレット・サッチャーは、1979年から1990年まで 3回にわたり英国総理を歴任した。サッチャーは1979年の総理就任後、労働者に対する全面的かつ直接的な攻撃を敢行した。サッチャー総理は民営化と金融化、市場秩序回復、反労組主義と福祉反対を旗じるしとするサッチャリズムを次第に露骨化し、労働者たちはこれに対して全面的な闘争を展開した。
特に炭鉱労組は、1984年の1年間、全国的なストライキを率いて激しく抵抗した。しかしサッチャー総理は労組と全面戦争を辞さず、結局労組を完全に無力化させる。サッチャー政府の下で165の鉱山が閉鎖され、23万人が雇用を失った。この事件は映画「ビリー・エリオット」のモデルになった。
翻訳/文責:安田(ゆ)
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