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産経新聞 1月25日(金)13時11分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130125-00000557-san-n_ame
【ワシントン=犬塚陽介】クリントン米国務長官の後任に指名されたケリー上院外交委員長(民主)は24日、承認を審議する上院外交委の公聴会で証言し、中国との関係について「経済の競争相手にはなるが、協調性を削(そ)ぐ敵対者とみられてはならない」と述べ、関係強化を進めていく方針を示した。日本への言及は一度もなかった。
日中、日韓など同盟国の領有権問題が浮上するなか、米軍の現状については「軍事力の増強が決定的に重要と確信するに至っていない」と述べ、就任後に関係部局の詳細な説明を受けながら分析を進める意向を明らかにした。
ケリー委員長は米中関係には知的財産や市場参入、為替操作など多くの課題が横たわっていると指摘し、重要な両国関係の前進に向け、「献身と忍耐」で取り組む方針を強調した。
ケリー委員長は、中国がアフリカ大陸など世界中で「天然資源に貪欲さをみせている」との懸念も示し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)など経済ルールの確立を目指しながら通商問題での関係改善に努めるよう中国側に求めた。
一方、アジアへの「戦略的転回(ピボット)」は他地域に背を向けることを暗示しかねないと懸念を示し、リバランス(軍事力の再均衡)を進めながら欧州や中東情勢にも力を入れていくことを表明した。
イランの核問題については、米国の目標は「抑止ではなく阻止にある」と指摘、外交的な解決が好ましいとしながらも軍事的な選択肢も排除しない姿勢を強調した。北朝鮮問題では政治犯の強制収容所を問題にしていく考えを示した。