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シュメールというのは「葦の多い地方」という意味で、治水が難しく、大洪水がたびたび農地や都市を流し、きびしい暑さとともに人々を悩ませた。『旧約聖書』の「創世記」におさめられている「ノアの箱舟」の話しの原型はシュメール社会にあった。メソポタミア最古の叙事詩『ギルガメシュ物語』のなかのウトナピシュティムという賢人が家族と一緒に大洪水から救われたという話がそうした事実を示している。キリスト教では人類の祖アダムは粘土から作られた説明するが、その起源もメソポタミアである。乾燥して木々が乏しいメソポタミアでは、粘土が文明の基礎になった。神殿を築いた日干しレンガ、柔らかい粘土板に先の尖った葦のペンで記された楔形文字などがメソポタミア文明と粘土とのかかりを示している。月の満ち欠けによる太陰暦、60進法も考え出された。1年を12カ月、7日を1週間とするのはメソポタミアから始まった。