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税法というのは私のもっとも苦手とする領域のひとつだし、経済学が得意でない私の書くことですから、かなり主観が混じりますが、最近、相続税ゼロのインパクトというのを考える機会が多いです。
今年の8月の投票で、ジュネーブ州は配偶者と子供たちの相続税がゼロになったのですが、もともと比較的相続税率は低い国とはいえ、これで、ひょっとしてツーグとかシュビッツ州のように、昔からタックスヘイブンといわれて世界中の金持ちからの金が入ってきた州と何らかの逆転現象的なことがおきるのではないかと、注目しています。
日本の相続税法のことは詳しくないので、へたなことがかけませんが、ざっと最近の記事を見た限り、結構、税率は高いのではないか(上限50%)?昔から、創業者の3代目には財産がなくなる(間違ってたらすみません)とか聞いていたので、日本の相続税はたかいのだな、とぐらいに思っていましたし、土地を持っていても、相続税が払えず、物納した話もよく聞きます。
で、この間、ジュネーブ州は相続税がゼロになった。その意味するところは結構おおきいのではないかと思う。
スイスでは、まあ、雲の上の人クラスの超金持ちだと、自家用機2台持ってますとか、ヨット持ってますとかいう人がタックスヘーブンに豪邸を構えて住んでいますが、その人たちの税金は「ネゴシエーション」ベースで決まります。一回に払う税金が一般庶民の私から見ると、かなり巨額なため、その村、州、などと一括毎年いくら、というのを外人の場合、交渉するわけです。そうすると、「さあ、いらっしゃいませ」みたいな感じで外国人の超大金持ちを優遇するわけ。だから、牛や羊しかすんでいない、まわりが牧場しかない、何のエンターテイメントもおもしろみもない山の中でせいぜい税収を使う先があるとしたら、農道を舗装するかテニスコートをつくるぐらい。挙句の果てに、税収があまりすぎて、次の年、税金ゼロになった州もある。(くやしいことに、私はもっとも税金の高い州に住み、税収ゼロの人間の住む州で働いていたから、メリットゼロ)
そこで思うのだけれど、超大金持ちを優遇して村に引っ張りこんでくると、仮に相続税ゼロでも生きている間に払ってくれる税金でインフラが整ってしまうので、そうやって
バランスをとっているとしか思えません。
したがって、代々その地に居ついた人のひいおじいちゃんから、おじいちゃんから、おじさんからやらの遺産が銀行にたまっていって、それで、プライベートバンクが成り立つという面もあるのだと思います。ある程度の金持ちだと、家族の主治医と弁護士のほかにすべての面倒を見てくれるのがプライベートバンカーという一面はあると思います。
まあ、超金持ち優遇によって入ってくるのがインフラにまわされるというのは、小さな共同体、村とかにとってはいいことだと私は思います。
いつだったか、にほんで1億円づつ、地方自治体にお金をばらまいて景気浮揚策をやったことがありましたが、小さな村でない知恵絞ったあげく、なんとか作り上げたのがへんてこりんな「石の博物館」だったり、1億円のトイレだったり、あれはひどすぎ!
こんなことやってるから、いつまでも日本のインフラ整備は一貫性もなくいびつであり、結局借金だけ雪達磨式にふえて行く。
相続税は国税だから、発想が違うのかもしれないけど、相続税は地方税で東京と地方で思い切った革命的税法を採用して、こぞって金持ちが押し寄せてくる、ということになれば、インフラの整備につながり、インセンティブもつくのでは?と夢想するけれど、素人考えはなはだすぎますかね?