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NSAがダイアナ妃へのスパイを認める
国家安全保障局は合衆国諜報機関が故ダイアナ妃についての1056ページの機密情報を保持していると明らかにし、ロンドンのタブロイド紙には今週、センセーショナルな見出しが吹き荒れた。
「アメリカのスパイ最高責任者は昨夜、何年もの間ダイアナ妃のについてスパイ行為を行ったこと――そして彼女の最も私事の愛の秘密についても知ったことを認めた」と、The Mirror紙が木曜日に報じた。The Daily Recordは、NSAが「ドディ・ファイドと一緒にダイアナ妃がパリ自動車衝突で死ぬ まで」傍受していたと主張した。
興味をそそるが、真実はそれほど派手ではなさそうだ。フリート街(英国新聞界)の推測の源は、単に情報公開法の請求に対するNSAのわずか2ページの拒否書であった。先月公表された拒否で、超秘密の合衆国スパイ政府機関は、ダイアナ・ファイルを所有していたことを認めていた。
その書類は、秘密の1056ページの内容について、なぜ彼らが収集したか、どのように彼らがそれを得たかについて何も述べていない。ある合衆国諜報職員は、昨日、傍受された会話におけるダイアナへの言及は「付随的であった」と述べた。
職員は強く主張したが、ダイアナは決して、NSAの大規模かつ世界的な電子盗聴基盤の「標的」ではなかったという。NSAシステムは世界中から四六時中、何百万という電子信号を吸い上げているが、ずらりと並んだ巨大なスーパーコンピューターがたとえば「サダム・フセイン」などのプログラムされた検索語にもとづいて検索した後、「標的とされた」通 信だけが実際に分析・判読されるのである。
ダイアナ議論は、隔絶したNSAのプロフィールについて取り上げたヨーロッパでの唯一かつ最も重大な論争というわけではない。
メリーランド州最大の雇用者である巨大スパイ機関は、欧州会議によって1月に公表された報告が「ヨーロッパ内で、すべての電子メール、電話、ファクス通 信は定常的に合衆国国家安全保障局によって傍受されている」と結論づけて以来、英国とヨーロッパ中で激しい論争の的となっていた。
この報告は、NSAとその英国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアのスパイパートナーが、世界中から傍受された通 信を共有し、分析する巨大な職務を組織的に分担しているエシュロンというシステムに焦点を合わせている。
報告によれば、「5[カ国]はそれぞれ他の4カ国に、タグをつけるためのキーワード、句、人、場所の“辞書”を供給し、タグをつけられた傍受物は、まっすぐに要求された国に送信される」。
「冷戦の終結は、明らかに、[NSAの]エシュロン盗聴システムを終わらせなかった」と、国家出資のロシア日刊紙 Rossiyskaya Gazetaは先月報じた。「このシステムは“経済戦”の兵器となった」
イタリアの週刊報道雑誌『イル・モンド(Il Mondo)』は、エシュロンを「この信じがたい通 信掃除機」と呼んだ。
アメリカ科学者連盟の諜報専門家Steven Aftergoodは、なぜエシュロン論争が合衆国で顧みられなくなったかを理解できないと言った。関心の欠如は、NSAが法律によって、国内外においてアメリカ市民を通 信傍受の標的とすることを禁じられているという事実に由来している、と彼は認めた。
Aftergoodは、「明らかなことは、合衆国と我が同盟国が世界中無差別 に電子通信を収集しているということである。エシュロンの記述が正確であるか否かにかかわらず、それだけは確かに本当だ」と述べた。
ダイアナについての機密資料を求める情報公開法の請求は、ニューヨークに本拠地を置くインターネット通 信社apbonline.comによって、今年早くに提出された。
要請の拒否において、NSAは、1056ページのダイアナ・ファイルの存在を明らかにし、機関の位 置するフォート・ミードは合計124ページの
「NSAによって作られ、NSAによって制御された文書」を39冊作っていた、と報告された。
NSA拒否書では、それらの書類が極秘扱いとなったのは、「その公表が国家安全保障に対して国家機密に例外的に致命的損害を起こす可能性が高いため」となっている。
ある合衆国諜報職員の説明によれば、もし機密扱いでなく公開されていたら、その損害はダイアナについての情報によって起こされるのではなく、その文書が合衆国諜報収集の「情報源と方法」を明らかにするからである、ということである。