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運のいい人、悪い人!
世の中には確かに運のいい人がいますねえ。
私など、まず宝くじの類は当たったことがない!
それでも、どこかで誰かが宝くじに当たっていることは間違いありません。
いやはや、うらやましいですな!まったく!
ま、世の中にはどうしても運不運に左右される事柄があります。
それはそれで、仕方がないのですが、すべてが運不運で決まるわけではありませんね。
行動量と運
ある訪問販売のセールスマンがいたとしましょう。
そして50件訪問すると、1件売れるとしましょう。
すると、訪問件数を増やせば売り上げも伸びますよね。
これは、誰でも頭では理解できます。
つまり、行動量が多ければ良いことも悪いこともたくさん得られるのです。
で、悪いことを忘れてしまえば、良いことがたくさん残るわけです。
運が良さそうに見える人は、実のところ、こんな感じなんじゃないでしょうか。
つまり、犬も歩けば棒に当たる!
良いことに巡り会う人は、行動量が多い!
行動量が多ければ、経験も豊富!情報も豊富!
ま、頭ではわかります。
ところが・・行動量を単純に増やせるかというと?
そうはいかないことを、みなさんが経験していると思います。
もちろん、私も!
頭ではわかっていても、行動量を増やすというのは簡単ではありません。
その原因は・・・
一つには、体の疲れがありますよね。
人間の体は無限には働いてくれない!
そして、これは体の問題です。
でも、体だけの問題でしょうか?
体は疲れていなくても、やる気がしないなんてことがありますよね。
体が疲れると、人の心は自然に休もうとします。
こんな時は休息が必要です。
でも、十分休んでもやる気がしない。
無気力というか、憂鬱というか・・・
「何だかおもしろくないや・・・」という感じ!
そして、行動量は全然増えない・・いや、むしろ減っていくような!
何かしようとすると・・・
そんなことをしても、しかたがないような気がする!
うまくいかないような気がする!
「そんなことしても、結局ダメなんだろうなぁ・・」と、ネガティブな予想が・・
そして、そんな気持ちで無理して行動してみても、やっぱりネガティブな予想通りの結果が出て・・
「あ〜ぁ、やっぱりなぁ!」
と、妙に最初からわかっていたような、イヤな納得!
そして、「やっぱりダメだ!」を、再確認!
さらに、やる気がなくなって、行動量は減っちゃいます。
行動量が減ると・・・
いい出来事が、めっきりと少なくなって、
「あ〜ぁ、ぜんぜんおもしろくないや・・・」
と、気分が落ち込み、無気力に!
さらに、気分が落ち込むと、行動量が減るという悪循環!
そして、「ち〜ぃとも良いことがないなぁ・・・」と、さらに気分が落ち込む!
自然現象としての無気力!
人間は赤ちゃんの時、何でも口の中に入れてみたりします。
それで、成長するにしたかって自分に良い刺激なのか悪い刺激なのか選択するようになります。
だんだんとおいしいものと不味いものを区別するようになります。
つまり、イヤなものには行動を抑制し、良いものには行動を増加させます。
良いものには行動的で、イヤなものには無気力です。
心は、そのように働くと言うこと!ここで言う「良いもの」とは、おいしかったり楽しかったりおもしろかったり気持ちよかったりなど、望ましい感情や感覚!
そして、「イヤなもの」とは、痛かったり悲しかったり不愉快だったりなど、望ましくない感覚!
それで、小さな子供は嫌いなおかずではなくおいしいお菓子を食べたいと言いますよね。
それは、小さい子供に限らず大人も同じことです。
そもそも、無気力と言うのは、自分にとって良いものと悪いものを選択するための心の働きです。
ところが、この無気力というものは、やっかいな一面があるのです。
そのことを良く表している実験がありますので、紹介しましょう。
ついてないネズ公!
昔々、ネズミを使った実験がありました。
ネズミは泳ぐことも出来るのですが、水の中ではかなりストレスを感じる用で、水の中にポチャンとはまるとあわてて陸に上がろうとします。
そこで、大きめの水槽の中にたっぷりと水を入れて、ちょうど水槽の真ん中にネズミが登れるように島を作っておきます。
そこに、ネズミをポチャンと入れると、気の毒なネズミは、「わわわわわっ!」っと泳ぎ回って、真ん中の島を見つけて登ります。
ネズ公・・一安心です。
水に落ちても、真ん中に島があるので、泳ぎ回って島を見つけます。
ネズミは「泳ぎまわる」という行動を起こした結果、助かりました。
(それでも、ネズミにしてみれば災難です。)
次に別のネズミに登場してもらいます。
次は、真ん中に島がない水槽にポチャンと入れます。
もちろんネズミは「わわわわわっ!」っと泳ぎ回りますが、今度は島がありません。
泳ぎ回るという行動に対して、成果がありません。
その後ネズミは泳ぐのをやめてしまうのです。
最初は頑張って泳ぎ回ったのですが、報われません。
なんと、ついてないネズ公かっ!
さて、島に登ることが出来たネズミは、その後、何か困難があると「わわわわわっ!」っと動き回って解決しようとします。
ところが、島がなかったネズミは、その後、何か困難があっても、あきらめたようにじっとしているのです。
ネズミ同士の餌の取り合いにも負けちゃう!
いろいろなことを最初からあきらめているように見えるのです。
あきらめ癖がついちゃったのか?、「どうせダメなんだろう!」というネガティブな心になっちゃったのか?
それにしても気の毒なネズミです。
無気力の広がり
ネズミには大変気の毒なこの実験!
実は猫でも犬でも同じことが起こります。
とても大きな困難に遭遇して、どんなに頑張っても報われることのなかった経験は、心をとてもネガティブにするようです。
そして、注目すべきは、そのネガティブな心は、他のいろいろな事柄へと広がりを見せることです。
そして、全体的にネガティブ、無気力になることもあるのです。
当然、行動量はとても少なくなっています。
そして、このネガティブな心は、とてもしつこくてなかなかポジティブな気持ちにはなれません。
何かを得るために「わわわわわっ!」と動き回ることがないので、当然得られるものが少ないのです。
そして、他の人がとてもいろいろなものを得ているのを見ると・・
「あ〜ぁ、自分だけがいっつも、いっつも損ばかりしているなぁ・・」
と、なにかとても運が悪いように感じるかもしれません。
というわけで・・
もともと、自分にとっての「良いもの」「悪いもの」を選別して行動するための、心の大切な機能のはずの無気力は、経験した内容によっては全体的に広がり、不運ではないはずの不運を生み出すことがあるのです。
行動量の減少とそれ故にまた無気力になるという悪循環を伴う場合が多いのです。
ここまで読んでいただいた方には、おわかりのように、心に力を生み出すには、この悪循環の逆回しが必要ですな!
とは言え、この無気力な心、ネガティブな心はなかなか強力に人の心に染みついちゃいます。
みなさんの周りにも、とてもネガティブな人がいるかもしれません。
そんな人は、いつまで経ってもネガティブだと思いませんか?
自分自身のネガティブな部分を思い起こせば、「これまた、なかなか強力に染みついているな!」と確信できるかもしれません。
実のところ、かなり根気が必要です。
専門的なノウハウも。