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不幸の星とは
不幸の星という言葉
昔から言われていることですが、「不幸の星」というのがあります。たとえば不幸続きの人を見ると、「あの人は不幸の星の元に生まれている、だから不幸続きなのだ」と、言ったりします。あるいは自分が苦労の多い人生であれば、「私は何でこんなに苦労するのだろう」「きっと、不幸の星の下に生まれているに違いない。」と思うこともあります。本当にこのような「不幸の星」はあるのでしょうか。多くの人は当たり前のようにこの言葉を使っていますが、その言葉の持つ意味を考えることはありません。本当にこのような星があるのか、別の視点で考えてみましょう。
様々な不幸を見る
運命の研究をしていると、多くの人の不幸な運命を見ることになります。その中には、重大な事件に巻き込まれた人、あるいは自分がそのような事件を起こした人、あるいは人に利用され苦労ばかりしている人などもいて、実にさまざまです。
また、これまで普通に暮らしていた人でも、会社が急に倒産してひどい苦労をしているとか、あるいは幼少期は幸せであったが、人生半ばで大病を患い、以後はひどく不自由な生活をしているとか、あるいは突然事故にあい、重度の障害者になってしまったとか、本当に数多くの不幸のパターンがあるのが見えてきます。そのような状態に陥ったとき、不幸の星と言う言葉がよく使われるのです。
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不幸パターンの分類
不幸の星は実在する
では、このような人たちは本当に「不幸の星」を背負っているのでしょうか。答えはある面に関してはイエスであり、ある面ではノーでもあります。人間が不幸な状態に陥るのには多くの原因がありますが、その原因は単純なものではありません。不幸な状態は複合的な原因によって作られるのです。
不幸の生じる原因-その1
第一の原因は、「人間の運命原理による構造的な原因」です。これによっておきる不幸は、必ずしもその人の責任ではありません。運命の周期には、「春夏秋冬」のような四季のようなサイクルがあります。幸せな春や夏があれば、厳しい冬のような時期も来るのです。運命に冬のような周期が巡れば、どのような人であれ、必ず苦労します。これは人間みなに共通する原理です。ですから、このような原理でおきる不幸は個人の責任ではありません。このような時期は意思や体力、気力も衰え、生きていくのが精一杯という状況になります。このような時期に入りますと、生命エネルギーが衰えるために病気を患ったり、あるいは神経系統が鈍るために事故などに遭う人もおります。ですからこのような原因によっておきる不幸は、「不幸の星」のせいだとはいえないでしょう。それは運命原理に起因するものであり、個人的な原因ではないのです。
不幸の生じる原因-その2
第二の不幸の原因は、「性格的な問題のある人」です。たとえば極端にわがままであるとか、非常に短気でかんしゃくを起こしやすいとか、あるいは非常に内向的で人前に出れないとか、そのような性格的な原因に起因する不幸です。このような不幸は、個人的な原因によるものです。このタイプのパターンは性格を矯正することで、不幸から抜け出ることが可能でしょう。これも「不幸の星」というよりも、個人的な原因に帰するものです。誰でもこうした多少の欠陥はあるわけですから、「不幸の星」とは呼べないでしょう。
不幸の生じる原因-その3
第三の原因は、「非常に障害の多い人生パターン」です。たとえば、その人が何かを始めようとするときに、常に何かに邪魔されるような人です。それは時には家族であったり、友人であったり、あるいは金銭であったり、会社の同僚であったりします。そのような障害が一度ならず、何度も続けておきるようであれば、それは偶然的なものではなく、まさに「不幸の星」を持っていると言えるかもしれません。しかし、それが自分自身のわがままな意見や考え方から出たのであれば、それは不幸の星のせいなどではなく、その人自身の性格の問題です。
その反対に、性格的には大きな欠陥もないのに、周囲やあるいは自分自身の病気など、常に何らかの障害が入ってくるようであれば、それは本当に運命的な実体のある「不幸の星」を持っていると言えるでしょう。このような人は実在しますから、「不幸の星と言うのはたしかに存在する」と言えるのです。
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不幸の星の現れ方
不幸を作るのは心理構造である
運命の研究を長年していると、このような事例を実際に数多く見ます。不思議に思うのは、どうして連続的に、集中的に、その人ばかり不幸が襲うのかということです。これは当事者でさえ分からないことです。しかしこのような事例は実際にあるのです。私は、人の運命パターンは生誕の瞬間にほぼ決まると考えます。ですから不幸の星を持った人は、実際に障害の多い星の下に生まれているのです。そのような人の運命パターンを見ますと、ひどく「心理状態が不安定」であることがわかります。運命の安定した人は心理状態も安定しているものですが、運命の悪い人ほど心理状態もひどく不安定なのです。このような不安定な心理状態が、多くの不幸を引き起こす原因になるのです。
生誕の瞬間は心理構造に相応する
「生まれる時間」と「生まれる場所」は、その人の本質的な実体(心理構造)が、その時間と場所にふさわしい資質をもっているかどうかで決められます。つまり生まれる瞬間が、その人の心理状態と照応しているのです。私は、「人間の輪廻転生」という運命法則を考慮しますから、その人が生まれる瞬間は、その人の前世で生き方と対応していると考えています。ですから、「不幸の星」の下に生まれるということは、その人が心理のうちに、そのような目に遭わねばならない何らかの原因をもっているということになります。
因果応報は実在する
人間はさまざまな欲望や煩悩を持ち、時には誤った生き方をすることが少なくありません。もし大きな過ちを犯したなら、それはどこかで償いをしなければならないのです。その生涯でそれがなされない場合、それは次の人生に持ち越すのです。仏教では「因果応報」と言いますが、このような原理は本当にあるのです。
この「不幸の星」の現れ方にはいくつかのパターンがあります。一生涯にわたってその影響が及ぶパターンもあれば、特定の時期に集中して現れるパターンもあります。
不幸の出現するパターンがある
一生涯にわたるパターンは、よほど大きな間違いを犯した場合です。大きな間違いであれば、とても短期間で償いきれるものではありません。このようなパターンは、「多くの人に災いをもたらした」場合が多いようです。つぎに「特定の時期に集中して現れるパターン」もあります。これは、さらに二つのパターンに分類できます。一つのめパターンは、それが「約10年から20年近く続くパターン」です。これは一生涯ではないものの、比較的罪が大きい場合です。この時期が続く期間、この人はずっと精神的な苦労や肉体的な苦労を味わいます。
二つめのパターンは、「1年から2年間程度の短期で現れるパターン」です。これはほとんどの人に現れるパターンです。間違いを犯さない人間は一人もいません。誰でも必ず何らかの間違いを犯すのです。間違いを犯した以上、どこかでその償いをしなければなりません。それが比較的小さいものであれば、このような1年〜2年の数年の範囲内で、「不幸の環境設定」がされるのです。
誰でも巡る不幸パターンとは
これは多くの人が過去に経験していることでしょう。このような時期に入れば、特別な原因が無いにもかかわらず、強迫観念に襲われたり、自殺衝動が起きたり、突然病気になったり、事故に遭ったり、それまでの日常では考えられないようなことが起きてきます。突然、そのような時期に入った人は、わけがわからず、そこから逃れようと必死にもがくものですが、この償いが終わるまでは、そこから逃れることはできません。心理の中に混乱した想念が次々に沸いてきます。この時期は、人生の中に数年ほどは誰にでも巡りますが、非常に危険な時期といえるでしょう。この時期に自殺したり、事件に巻き込まれる人が多く見られます。
正しく生きる姿勢が運命を改善していく
このように不幸の星の現れ方には、実にさまざまなパターンがあるのですが、今の時点で大事なことは、二度と間違いを犯さないと言う決意と、それを乗り越える努力ではないでしょうか。「不幸の星」は誰にでも現れてくるものです。私だけが苦労しているという考え方は捨てて、前向きに生きる姿勢が一番大事なのです。