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知性は、本質的に二重性を備えているが故に、対立概念を生じる。しかし、自らの本質に堪え得ない虚弱な知性は、対立無き観念世界を夢想する。夢想は夢想を呼び、際限の無い思考の螺旋を描きながら、やがて、虚無の中に落ちて行く。闇の中で、虚弱な知性は叫ぶ、光あれと。深い闇に落ちた者こそが、目くるめく光を求めるのだ。イルミナティとは、そうした知性に他ならない。虚弱な闇の知性だ。
曰く「殺人の自由化」、曰く「殺人に善悪は無い」、これこそ虚弱な知性の戯言なのだ。殺人者の言い訳だ。後に続く言葉の行列に何の意味もない。ただ、己の闇を語ることの他何も無い。殺人者は常に言い訳する。自分自身を誤魔化し、虚勢を張る、卑怯者だ。敵の存在に耐え得ないからこそ、殺さずには居られないのだ。夢想する者こそが人を殺す。
日常に耐え得ないものが、非常時を渇望する。殺戮と勝利の輝き無くして生きられない吸血鬼だ。あるいはまた、非日常の幻影に悦楽を見出す依存症患者も居る。戦争と謀略に囚われた者達の正体はそんなところだ。血に群がる寄生虫だ。