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米航空宇宙局の無人探査機ジェネシスが採取した太陽風の粒子が入った円盤状のカプセルは、ユタ州の砂漠上空でヘリによる回収に失敗、カプセルはパラシュートが開かず、大気圏突入約6M後に時速310kの速度で地上に激突した。NASAは日本人宇宙飛行士に搭乗させて来年3−4月に打ち上げる予定だったシャトルについて計画を延期すると発表した。
惑星や太陽系の初期の組成を調べる為に太陽風の粒子を回収したものだが、幸い試料としては無事であった。しかし、これを理由にNASAの発注先には著しい変更が生じ、業界への打撃は一通りでは済まなくなった。この時期、例えば精密機械・電子部品関連の人員削減数は、第2・四半期(3万4213人)と比べ、第3・四半期は60%増の5万4701人となる。もとより米国ではハイテクベンチャーは保守系経営者が圧倒多数を占めているが、彼等のうちNASAにパーツを納める多くはディガム会議のメンバーである。ところが事故直後の唐突な業界再編によって会員企業は一掃され、連鎖的に経営不振が続出、早くも本年は会議の開催すら危ぶまれる危機に瀕している。それとは対照的に、例えばカプセルの本体成型をホーム・デポ(住宅部品)傘下の中堅メーカー(L社)が引き継ぐこととなり、2年以上ぶり3%高と株価が急騰している。(※事故原因について調査結果は出ていない)