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投稿者 “親御や外的世俗より本を捨て内的世俗の滅却へと” 日時 2005 年 4 月 13 日 22:31:51: 37.uNv/kCTBH2

(パーミッション)

教育機関と称し、その内部に居‐住まう学界人が「用語」の“発行権”を寡占する様態を「学制」としてみる。
この、随時発表される「用語」というものは、用いるのは自由であるし、用いることを奨励されもしていることだろう。
これは、ありていにいって日常会話に反映されるようなコミュニケーションの流路が構想されている、という事実に他なるまい。

日常会話というのは、一般には音声によるそれを指すのだろうが、
メールや掲示板に書き込まれた内容も「会話」と看做して取り扱われるはずである。
(学問が依って立つ“文字(書き言葉)中心主義”からすると、そのような会話には非ずして)論文たる「正規」の様式で綴られ、
然るべき権威者等から認定されたのち、晴れて「用語」デビューと相成るのが実相ではなかろうか。

つまり学制の外部に日常が立地するのではなく、学制の一部として、学制の中枢を
日‐出づる方位と仰ぐようにして日常が形成(規定)されているはずなのである。

もとより日常会話というものは、学問よりも下位に置かれ、事細かに管理され、
のみならず、日常内部では相互管理も密に行われていることだろう。(果たして自律した複雑系といえようか)

さすれば日常会話を重視する場合にも、日常会話の中で「自己」(日常)を対象化して認識するというよりは、
ある頃より、矢庭に学問が学的要請に基づいて日常会話を問題にし始めた、というのが実態に思われる。

それに対し、日常「会話」のほうから学問を位置づけることこそ学問の相対化であろうことは、学問サイドからも
認められるとして、しかるにそれは、実際には余り為されてこなかったはずなのである。

かように学制全体は「そう在る」がため、日常的成果物も学的要員に回収されてのみ正規化されるのであろう。
あるいは当初より学制を前提とし、学的権威づけが成される暁を夢見ることで、在野においては「独学」者が
研究に勤しむかの在りようも、また想像に難くはない。しかして、その邁進が将来的には、学的中枢へと
連なり、吊り下がる研究者の、まさに収入の途(出版・登用・講演)でもあるはずなのだ。

いずれにせよ、“現代の国教”としての学問であり、同時に(ユダヤ、大資本ならぬ)“無国籍ネットワーク”でも
あるところの学的データベースにコミットできれば、永続する魂(名誉)と「社会的反映」を保証されるがゆえ、在野に
下ってなお“何れにかの登庁”を期し、虎視眈々と狙うがごとき生き方には何ら疑念を差し挟む余地が無いのであろう。

しからば、翻って一般人には(「読み」「語り」が許されるとしても)データベースの「書き換え」権限は設定されているだろうか。
〔一部の「新造」語は流行語として流通するものの、“社会”というものは一般人の造語(創作)に聊か恬淡としてはいまいか。
業界が仕掛けて反復し、露出を膨らませて他を圧し、無自覚に受容する一般人に向けて増幅している側面があるやもしれない。
淘汰が繰り返され、その事態は底浅い諦観を齎していると恐れる。果たして、その用語がひとたび
ドミナント(主調)ともなれば、使用を拒む少数を追い立てるかに同調圧が働くはずなのである〕

ここで「言葉を失う」事実とは「言葉を奪われる」という事実であろう。己が常用する語系(とりわけて語群の新生面)を
一部の者に握られ、学制を介して法的に彼等を利するよう規制を以て裏付けているものと映る。
されば、これはコミュニケーション(意思決定や表現)の目減り(搾取)を意味しているはずなのである。

書物は、かくいう“毒性”(属性)を提げているが故に、一般人として必要な箇所を読み取り次第“見えざる炎で酸化させ”、
また、ことほどさように即刻“老朽化(風化)させるべき危険物”だとは云えまいか。学制を担う「書物」や「機関」といった
“優先性の高い媒体”から多面的に教示を蒙ることで、中間管理者、すなわち家畜を鞭打ち、吠え立てる
ヘルダー(遊牧犬)へと須らく育て上げられるがごときの社会体系なれば、かつまた、そこに皆、
例外なく存するとあらば、これこそが“逆焚書”への所以であるかもしれないのである。

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