知識とは、むしろ「魅力ある情報」ということでしょう。
所有することで自分を喜ばせ、あるいは他人を喜ばせることで、さらに自分を喜ばせるような。

それでも知識が、そうした心理的な側面（効用）に完結することなく、実効性があるように見えるのは、
往々にして環境（社会環境）が、その知識に「物的な喜び」（動機）を連動させているから‥‥だろうと思います。

例えば「課程の修了」（合格）を以て免許が取得でき、それによって「開業」や「操縦」といった自由が与えられるということ１つをとってみても、知識に対して社会制度が報奨し、それを価値づけているはずなのですね。

もし知識への信用が保証されていなければ、知識に習熟・通暁するために、わざわざ収集・受講・購読・取材などへと「代価」を払うだけの意味が無いでしょう。

しかし、情報である知識というものは「商品」であったり、また同時に（プライベートな）「コミュニケーション内容」であったりするという、両義的性格の側面からして、必ずしも「等価交換」または「交換」が為されていない、面白い振る舞いがみられることでしょう。（じっさいには情報の伝達のみならず、物流についても、少なくとも‥‥少なからず、世帯という経済単位の内部では、それが起きているのでしょうが）

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