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作品
僕にとって作品とは、防衛ですね。
どんなに裏切られ、どんな屈辱を受け、どんな道化を演じ、どんな惨敗を喫しても、
作品だけは残るようにしてきたはずなのです。
つまり、一切の闘いの跡を、再利用可能な状態に留め、元を取るという発想ですね。
‥‥
それでも僕は、彼女に「作品」性について指摘されたとき、自分の、そういう魂胆に、未だ思い至らなかったはずです。
彼女は、僕のことが判りすぎる、だから、短所も、はっきり見えてしまうのじゃないかと感じます。
(世俗的な無能は、許せるかもしれないが、才能や運動に関する部分での欠損は赦し難いのかもしれません)
‥‥
人材とか、作品とかいう言葉は、彼女を苛だたせるのでしょうか。しかし、恋に触れるのがタブーなら、実利でいくしかないでしょうね。
しかし、実利以上に、そこまで理解してくれる人を手放すのも、そこまで理解できる相手を突き放すのも、惜しい話かもしれません。
(僕は恋には疎いですが、誰かのいうように、初めて狂おしく女が動いた相手が僕なら、それ以前に出会った全ての男性は、
男性でしょうか。ここまで書くと、もう本稿は「作品」ではありませんね、支離滅裂な想いということになるでしょう)