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米世論に米国は他国の問題に介入すべきではないとする孤立主義の傾向が復活している。
http://www.asyura2.com/0510/war76/msg/877.html
投稿者 TORA 日時 2005 年 12 月 14 日 17:06:44: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu108.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米世論に米国は他国の問題に介入すべきでは
ないとする孤立主義の傾向が復活している。

2005年12月14日 水曜日

◆米英軍、来年3月にイラク撤退開始の可能性=英タイムズ紙
http://today.reuters.co.jp/news/NewsArticle.aspx?type=topNews&storyID=2005-12-13T105606Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-196844-1.xml

[ロンドン 13日 ロイター] 13日付の英タイムズ紙は、イラクに駐留している米英軍が2006年3月に撤退を開始する可能性があると報じた。
 同紙によると、米英の当局者は、フセイン政権崩壊後初となる今週のイラク国民議会選挙を撤退開始のゴーサインととらえている。
 匿名の西側外交官は同紙に対し「(撤退は)来年、順次進められるだろう。治安権限の段階的委譲は、われわれが最初に新しいイラク政府と協議する項目の1つになるだろう」と報じた。
 英国防相の報道官は、この報道について、英政府の以前の声明に沿ったものだと述べたものの、2006年3月の撤退開始時期については確認しなかった。 
  
(ロイター) - 12月13日11時15分更新

◆米軍イラク削減計画の行方 2005年11月29日(月) 日本国家戦略研究所
http://www11.plala.or.jp/jins/

 米国防総省がイラク駐留米軍の削減検討=関係筋
[ワシントン23日ロイター] 米国防総省は、イラク駐留米軍の規模(現在15万5000人)を、12月15日のイラク総選挙後に約13万8000人に削減する計画。また、状況次第では、来年夏にも10万人程度まで削減することを検討している。同省関係者が23日に述べた。・・・(ロイター) - 11月24日

 とうとうアメリカ政府中枢でもイラク撤退、少なくとも駐留軍削減を決定したようだ。しかしここに至るまで紆余曲折があった。つい最近も最も強硬派であるチェニー副大統領は21日に行われた講演でイラクからの早期撤退の可能性について「危険な幻想であり、米国の将来の安全保障を危機にさらす考え方だ」と述べて米軍が当面イラクにとどまるべきと主張していた。また国防長官のラムズフェルド氏もイラク情勢に関し20日の時点では今後の米軍撤退見通しは治安状況次第との従来見解を繰り返し、現地司令官が必要とするだけの兵力をイラクに展開し続けるとする現状維持の方針を示していた。これは議会などでの撤退圧力に反発した発言ととられている。例えば元海兵隊大佐で国防族の代表格である米民主党のマーサ下院議員は17日の記者会見で、駐留米軍の撤退を直ちに開始し半年以内に全面的な撤退を完了するよう求めた。また米上院では15日、ブッシュ政権に対してイラク駐留米軍削減に向けた計画を示すよう求める法案を、共和、民主両党議員の圧倒的多数の賛成で可決している。民主党ばかりか共和党からも撤退計画作成を迫られてブッシュ政権も遂にイラク撤退という選択肢を真剣に考慮せざるを得なくなった格好である。 
 ラムズフェルド国防長官の20日の発言には、「現地司令官が必要とするだけの兵力」云々とあるが、イラク駐留多国籍軍のケーシー司令官とアビザイド米中央軍司令官の18日の発表内容では、駐留米軍を来年末に9万−10万人にまで削減する計画を策定したとなっているからこのままならそのようになると予想される。

 これら米軍のイラクからの撤退の声が高まった背景にはイラクにおける相変わらずの武装勢力のテロ活動が挙げられる。実は今回の削減内容とほぼ同じ削減内容の計画が今年4月にも一度出されたのだが、その時の削減理由は米軍死者数の減少傾向を見たからであった。1月30日の選挙後の2月が56名、3月36名、4月52名となっているが、これはその前の11月137名、12月72名、1月107名と比較して確かに減少している。しかしそのような楽観論はすぐ崩壊した。5月になると80名に跳ね上がり6月も78名となった。10月は96名である。むしろ1年前の10月63名と比較して増大しているのである。10月25日に死者総数が2000名に達したが、11月22日には2100名に達したから1ヵ月で100名以上となった。26日現在2110名を超えている。  従って今回の削減計画は議会からの圧力を中心とするアメリカ国民全体のイラク戦争に対する見かたが基盤となっていると見られる。ブッシュ大統領自身に対する評価も、その仕事振りを評価すると答える者は36%と過去最低を記録している。

 米軍公式発表で2110名となっているが、インターネットメディア上では既に9000人以上と報じているサイトもある。この大量の死者数の件については既に1年前から当戦略研究所の論文上で指摘されてきている。つまり米軍は攻撃を受けその場で死んだ兵士の数を「戦死」とカウントしているだけで、病院内で死亡、あるいは搬送中に死亡した例などは「戦死」にカウントされていない、という話である。また準アメリカ人も「アメリカ兵」戦死者数には入っていないと言われる。準アメリカ人兵士とは、このイラク戦争従軍を条件にグリーンカードを支給されるという情況にある兵士である。こういったことが明らかになるにはもう少し時間がかかりそうだが、いずれ実態は知られることになると考えられる。

 また何回かこの戦略視点で指摘されているように、CIA 秘密漏洩問題でイラク戦争推進派であったネオコン勢力が劣勢に立たされている事情がある。従ってこのままイラクでの作戦がネオコンの思惑から大きく外れ、撤退計画もそのまま実行される事態となれば、それだけでは終わらず、その戦争の是非そのものが改めて問われかねないということになり、それはこれら戦争推進派であるネオコンのメンバーとりわけその頂点に立つディック・チェニー副大統領の命取りにもなりかねない事態となると考えられる。従ってイラク撤退計画がそのまますんなりと進められるのかどうかは尚予断を許さない情勢が存在すると言えるであろう。

 このようなアメリカ国内の混乱を横目でにらみながら各国もイラク撤退方針を次々に示している。イタリアのベルルスコーニ首相は22日、イラクに派遣している軍に関し「2006年末(という撤退時期)について同盟国やイラク政府と話し合っている」と述べ、2006年中に完全撤退させる方針を明らかにしているし、ウクライナのグリツェンコ国防相は10月24日にイラクに駐留しているウクライナ軍部隊を12月下旬に完全撤退させる方針を明らかにしている。ブルガリアのスタニシェフ首相は今年度中にブルガリア軍を完全に撤退させることを決定しているし、ルーマニアの国防相も2006年に入ってから同国軍の撤退を開始することを明らかにしている。ポーランドのクワシニエフスキ大統領は来年の1月末に撤退させたいと今年7月に語っていた。また米英軍に次ぐ規模の韓国軍も1000名削減する方針を決定した。

 今年4月に撤退したオランダではボット外相が10月5日、同国政府がイラク戦を支持したことの是非を下院で質問されて「賢明でなかったかもしれない。外交など、ほかの手段でより多くのことがなし得ただろう」と証言し自己批判している。彼はイラク戦支持の根拠となった、イラクが大量破壊兵器を保持しているという米国の情報が誤っていたことに言及し、今後、米国がイラン核開発を巡って開戦を決めたとしても、オランダは軽々に支持すべきでないと主張してもいる。これはアメリカのブッシュ政権がイラク戦争開始にまつわるスキャンダルで世界の信用を一遍に失ったことを示していると言えよう。このような情勢はアメリカ国民の意識にも大きな変化をもたらしつつあり、アメリカ国民の孤立主義的傾向が強まっているという報告がある。

<米世論調査>イラク情勢混迷で孤立主義の傾向が復活
 【ワシントン笠原敏彦】イラク情勢が混迷を続ける中、米世論に米国は他国の問題に介入すべきではないとする孤立主義の傾向が復活していることが、このほど発表された世論調査機関「ピュー・リサーチ・センター」などの調査結果で明らかになった。他国の問題への介入を望まない人々は42%に上り、ベトナム戦争後、冷戦終結後に並ぶ高さになっている。・・・毎日新聞11月26日

 当然このような傾向はアジア地域でのアメリカの政治外交政策にも反映されてくるから、アメリカ軍ののアジア地域でのプレゼンスに翳りがでてくることを意味するであろう。それは同時に日本は自国の防衛で、アメリカに全面的に依存するような体制ではもはやこれからはやってゆけなくなることを示していると言えよう。つまり否が応でも日本は自国防衛面における姿勢においては従来のままであってはならないということになってきたのである。

                                         (K..I) 


(私のコメント)
今日は朝からテレビ中継を見ているのですが、ワイドショーでやっている事を国会内でやっているだけで、時間がないと言いつつ追求する政治家たちは、とうとうと自説を演説するばかりで、しかもゆっくりと話すものだから2時間15分の質疑はすぐに終わってしまう。しかもにわか勉強だから次々と質問者は変われど事件の核心迫れない。国会議員と言うのはこの程度の知能レベルである事はよく分かった。出来るだけ証言させてその中から矛盾点をついていく事は国会議員では無理なのだ。

むしろ世界情勢が大きく変わりそうな状況になってきているのですが、アメリカ軍がイラクから撤退した後のアメリカの事が、私が以前に指摘したように孤立主義的な外交政策に変換する可能性が出てきた。そうなると日本はアメリカに丸投げした外交政策ではまずい事になってしまう。トランスフォーメーションでアメリカ軍はアラスカからハワイからグワムへのラインに撤退をして、日本へは必要な時にやって来ると言うことになるだろう。

つまりは日本の防衛は日本に任される事になり日米安保条約は空文化してくる。アメリカ政府はイラク問題を見ても分かるとおりに、イラクから撤退する事が政策決定されることが決まっているにもかかわらず、大統領や副大統領や国防長官はそろってイラクからの撤退を否定する発言をしている。国民の動揺を抑えるためですが、私が予言したとおりにイラクでアメリカ軍は負けたのだ。

これはアメリカ軍にとってのガダルカナル転進であり、アメリカ軍がイラクで数十万もの軍隊を戦闘のために駐留させる事はもともと不可能な作戦であり、アメリカ軍みずから40万の兵力が必要だと言っていた。そしてイラクからアメリカ軍の主力部隊が撤退すれば、なりを潜めていた各民兵勢力が一斉に勢力争いをして内乱状態になるだろう。クルド、スンニー派、シーア派の勢力争いは中東の周辺諸国を巻き込む事になるだろう。

このような状況になるくらいならばフセイン体制のままのほうが安定していたのでしょうが、アメリカ軍は多額の戦費を使い、9000人もの戦死者を出してイラクから撤退する。おそらくアメリカはベトナムから撤退した頃のアメリカに戻ってアメリカの威信は地に落ちる事になるだろう。ベトナムからの撤退がアメリカの国力が既に頂点を過ぎた事を示す事であり、イラクからの撤退はそれをダメ押しして決定付けるものだ。

歴史に学ぶなら、アメリカのような超大国が国力の衰退を示すようになった場合、再び盛り返す事は難しい。日本がこのようなアメリカにお付き合いをしてアメリカを支え続ける事が日本の外交戦略として正解なのだろうか。石原都知事ではありませんが、イラクで勝てないようなアメリカ軍が中国と戦争して勝てるわけがない。だからアメリカ政府が北朝鮮にも不可侵を文書で保証しているのはアメリカが勝てないからだ。

だから日米安保条約は日本を縛り付けるためのものであり、アメリカ軍には日本を守るだけの軍事力はない。確かに核戦力を含めればアメリカは世界最大の軍事大国ですが核兵器は使える兵器ではないのだ。通常兵器でも空軍力や海軍力では世界一ですが陸軍はイラクに10万足らずの兵力を長期に派遣するだけの軍事力しか持たない。しかもイラクで見る限り作戦能力を持つのは海兵隊のみであり州兵部隊では作戦能力は無い。

アメリカのトランスフォーメーションとはアメリカの世界からの撤退戦略であり孤立化政策をごまかすためのものだろう。アメリカ政府の真意を探るのは大変難しいのですが、日本にはアメリカの戦略を読めるだけの能力のある研究者がいない。アメリカの戦略を読むためにはアメリカの歴史の裏が読めないと、パールハーバーの罠に引っかかるような誤りを何度も繰り返すのだろう。日米安保も一種のペテンなのだ。

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