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政府は八日、自衛隊のイラク派遣一年間延長を閣議決定した。午後、会見した小泉首相は「自らの手で国造りに懸命に努力するイラク人を助けるためだ」と力説した▼自衛隊の安全を守る英豪軍の撤退も予想されるだけに、せっかくの人道復興支援も他国任せの不安定さは否めない。それでも首相にとって、胸を張って語れる外交問題は今これぐらいしかない▼六十四年前、日本が第二次大戦の泥沼に足を踏み入れた真珠湾攻撃の日に、憲法が禁じてきた海外派兵の延長を決め、与党内では防衛庁の省昇格も取りざたされる皮肉。十四日から始まる東アジアサミットでは、中国と韓国から首脳会談を拒否され、外相会談の雲行きまで危ぶまれる外交の手詰まり状況を首相はどう考えるのか▼記者団には五日「私はいつでもいいんだが、向こうが延期する、それでも結構だ」と語り、自身の靖国参拝が拒否の理由と言われて「そうじゃない。批判する方がおかしい。靖国はもう外交カードにはならない。中韓がいくらしようとしても無理だ」と強気を通している▼麻生外相も七日、日本記者クラブで「個別の問題で全体を損なわないこと、過ぎ去った事実を未来への障害としないことが重要」と講演、首相発言を裏打ちした。外務省内にはこれをアジア外交の「新機軸」にしようとの意見もあるらしい▼かつて対米英戦を決める御前会議で、外交による局面打開を望んだ昭和天皇が、明治天皇の御製(ぎょせい)「四方(よも)の海みな同胞(はらから)と思ふ世になど波風の立ち騒ぐらむ」を読み上げた故事を想う。
http://www.tokyo-np.co.jp/hissen/index.shtml