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12月5日―メディアを創る
自衛隊をイラクに送り込むための壮大な虚構
読者の皆さんは既にお気づきだと思うが、「メディアを創る」において、私は自分の考えを自分の言葉で書くことを極力避け、メディアで使われている他人の言葉や文章を紹介する形で自分の考えを伝えることに心がけている。それは私の考えが自分ひとりの考えではないということを確認しつつ、見知らぬ人たちとの意見の共有を通して、真実を追究し、嘘を暴いていきたいと思うからである。本日の記事もそれである。
既に決定事項になっているのだが、サマワへの自衛隊派遣がまたしても延長される。いくらなんでもこれが最後の延長になるのであろうが、それにしてもよくもコレだけのイカサマが続けられてきたかと思う。嘘を平然と語り続けて恬として恥じない小泉首相や、そのお膳立てをし続ける外務官僚、「命令に従うまでだ」と思考停止をしてきた自衛隊員もそうであるが、その嘘を正面から批判しないメディア、そしてこのイカサマに怒りをぶつけない国民も、「嘘の共犯者」であるに違いない。
そんな中で、5日の東京新聞の「イラク派遣の真実―再延長」は、かなり真剣なメディアからの政策批判である。まもなく決定される自衛隊派遣延長の決定に対する、精一杯の抵抗であろう。私はその記事を書いた記者とそれを掲載した東京新聞に敬意を表したい。
「・・・イラクから帰国した陸自幹部は『万が一にも襲撃され、撤退か否か政治に決断を迫るような事態を引き起こさないことが、一番の任務だ』と断言する。
サマワ宿営地の隊舎は、迫撃砲の直撃に耐えられる万全の防御態勢。壁や屋根が厚く、砲弾の爆発音さえ聞こえない。試行錯誤を繰り返し、完成までに一年以上を要した。
『視察に来る多国籍軍の将校がーなぜ、ここまでするのかーとけげんそうな顔をする』と別の陸自幹部は明かす。『居続けることこそが重要だから』と話せるはずもない
・・・自衛隊の復興支援活動のうち給水活動は既に終わり、施設復旧と医療指導は際限がない。『第一走者だった自衛隊のバトンは外務省に移りつつある』と陸自幹部は指摘する・・・イラクに投じる無償援助のうち、サマワを州都とするムサンナ州で使うのは2億ドル。イラク18州の中で2%強の人口に過ぎない過疎のムサンナ州に、無償分の13%がつぎ込まれる・・・『費用対効果は悪いが、自衛隊が安全に作業できる地域を探しサマワに決まった。そこで全力を尽くすしかない』と外務省中東二課の幹部・・・外務省の顔が見えないと国会から批判の声が上がると、政府は今年5月、ムサンナ州に大型発電所を建設すると発表した・・・退避勧告が出されている以上、日本企業がサマワに入るのは無理。資金の使い道はバクダッドの大使館が遠隔操作して決めるしかない・・・自衛隊が消え、外務省も去り、日本の痕跡しか残らないとすれば、イラク復興支援とは自衛隊を送り込むための壮大な虚構だったことになる・・・」
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