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http://tsune-3.cocolog-nifty.com/non_title/2005/12/post_8a73.html
米軍がイラクで一般市民に対して「白リン弾」と呼ばれる兵器を使用した事実をイタリアの国営テレビが報じた。
イタリアの国営テレビはニュース専門チャンネルを持っているようで、その「RAIニュース24」が、2005年11月8日、その事実を伝えた。それによれば2004年4月のファルージャ制圧作戦に際し、白リン弾を使用し、それによって子供を含む市民が多数死傷した。映像では手足の肉が焼け落ち骨がむき出しの遺体、焼けただれ目鼻がはっきりしない子供の顔などが映し出された。
白リン弾は通常は証明弾として、あるいは発煙弾として使用されるようだが、焼夷弾としての威力も高い。米国国防総省はRAIの放送の後、「ファルージャではあくまで照明、煙幕用に使用し民間人を標的にはしてい ない」という見解を発表した。
しかし「毎日新聞」は「だが、今春、ファルージャ戦を特集した出版物の中で、米陸軍が、市内に立てこもる武装勢力を対象にした『シェイク・アンド・ベイク(いぶり出し)』と呼ばれる攻撃に白リン弾を使用したと指摘して いたことが判明した。その中で陸軍は、『ざんごうなどにこもる敵に対して強力な心理効果を持つ非常に有効な兵器だ』などとした」ことを指摘している(2005年11月30日、
http://www.mainichi-msn.co.jp
/kokusai/news/20051201k0000m030128000c.html)。
表題のアカ筒のアカは化学兵器の一種、くしゃみ剤(米軍では嘔吐剤)だが、旧日本軍ではこれを効率的な「いぶりだし」用の兵器として中国戦線で使用してい た。塹壕の入口でアカ筒を加熱し、アカ剤を煙幕状に発生させ中に送り込み、立てこもっている中国人が中に居られないようにして、出てきたところを銃や剣で 殺傷したのだった。
似たような戦法を、沖縄戦の末期、米軍が多用した。米軍は「がま」に立てこもる日本人に火炎放射器を向け焼殺した。今でもその時の炎の後と思われる黒ずんだ壁をみることができる。
いぶりだし、という戦法は圧倒的な戦力を持ったものが、貧弱な装備ゆえに塹壕に立てこもる相手を倒す常套手段なのだろうか。と同時に、日本軍がアカ筒を 「いぶりだし」に使うようになるのは、戦闘が当初の予想より長期化し、士気が低下してきた頃から、すなわち「泥沼」に陥っていることがはっきりし始めてからの ことである。
こうした比喩で言うと、イラクの米軍が泥沼に足を取られていることを実感し始めたのが、開戦から1年が経過した2004年の春ということになるだろう。
2005年12月 3日 (土)