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2005年12月3日(土)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-03/2005120307_01_3.html
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【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラの主要野党が十一月二十九日に国会議員選挙不参加を表明したのを受け、チャベス政権を支える与党連合支持者ら数千人が首都カラカス中心部で一日、新たな混乱をねらう策動の打破を掲げて大規模なデモ行進を行いました。全国選挙評議会(CNE)は同日、予定通り四日に選挙を実施すると発表しました。
民主行動党、キリスト教社会党、プロジェクト・ベネズエラの主要野党三党の主張は、有権者の身分証明を指紋で確認する機器が投票用のコンピューターと連結しているとして、投票の秘密が守られず、公正な選挙の実施が保証されないというもの。
しかし、野党の不参加表明の前日の二十八日、米州機構(OAS)選挙監視団が発表した声明は、野党代表が要求したコンピューター投票時の指紋確認機器の撤去をCNEが受け入れ、野党が選挙への参加を約束したと強調。「OASは、野党とCNEの努力が選挙プロセスの信頼醸成のうえで重要な前進を生み出したことに満足している」と述べていました。
今回の事態についてチャベス大統領は、「新たな陰謀が動き始めた。非難すべきは野党ではなく、彼らを動かしている米政権だ」と述べています。ロドリゲス外相は、政権転覆をねらった二〇〇二年のクーデターと同年末の石油ストにふれながら、今回は「選挙ストだ」と非難。混乱をつくりだし、ベネズエラの民主主義の合法性をはく奪するのがねらいだと指摘しました。
米政府は今回の事態への関与を否定していますが、国務省のマコーマック報道官は三十日の定例会見で「野党の立場は理解できる」と述べ、選挙の透明性や秘密投票の保証が欠けていると述べました。同報道官は翌一日の定例会見で、前日の発言とOASの立場を対比した記者から「米国はもはや、国際選挙監視団を信頼していないのか」と詰め寄られました。