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□親米国家としてのポーランド [非公式情報 第181号]
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親米国家としてのポーランド
ByStrangeLove
ポーランドが注目されている。同国にCIAが秘密の刑務所を建設した疑いが出てきたのである。随分前からCIAは拷問用の航空機を飛ばしていると言われてきた。そうした航空機で「敵戦闘員」を秘密の刑務所に運んでいたということなのだろう。
11月2日にワシントン・ポスト紙はCIAが4年近く前、秘密の刑務所を8カ国に建設したと報道した。その中にはタイやアフガニスタンのほか、複数の東ヨーロッパ諸国が含まれているとしている。
東ヨーロッパの国とはポーランドとルーマニアだとしているのはHRW(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)。「投機家」として有名なジョージ・ソロスと関係の深い「人権擁護団体」である。
ところで、今年6月、イタリアの裁判所はCIAに所属する13名に対して逮捕令状を出している。2年前、ミラノでエジプト人聖職者を拉致し、第三国で法的根拠もなく取り調べを行った容疑である。7月にはさらに6名に対する逮捕令状が出されている。
こうした違法な取り調べをアメリカの情報機関が組織的に行っていたことが今回の報道で確認された形だが、興味深いのは秘密の刑務所の話を明らかにしたのがワシントン・ポストとHRWだという事実。
ワシントン・ポストはCIAと関係の深い新聞社である。社主だったフィリップ・グラハム(キャサリンの夫)は第2次世界大戦中に情報将校だった関係で、アレン・ダレスたちと親しい間柄にあった。
戦後、フィリップはダレスたちとともに、マスメディア支配プロジェクトを推進しているが、この事実は1970年代半ば、カール・バーンスタイン(ウォーターゲート事件で有名になった元ワシントン・ポスト記者)のレポートなどで明らかになっている。
要するに、HRWにしろワシントン・ポストにしろ、アメリカの情報機関、あるいは権力層と深い関係にあるわけだ。つまり、権力層の内部にネオコンが主導する「テロとの戦争」にブレーキをかけようとしている勢力が存在している可能性が高いのである。
ところで、ポーランドの反体制労組「連帯」がCIAと緊密な関係にあったことは公然の秘密。現在のポーランド政府も「親米」である。そのアメリカに対する忠誠ぶりが「秘密の刑務所」問題で浮上してしまった。「ソ連の核攻撃計画」に関する文書を公開する程度では誤魔化しきれない。米ソ開戦になれば全面核戦争になる可能性は高かったわけで、ソ連に核攻撃計画が存在しなかったはずがないからである。インパクトが小さすぎる。
ちなみに、1960年代前半にアメリカ軍や情報機関の強硬派がソ連に対する先制核攻撃を実施しようとしていた。その計画の中心にいた統合参謀本部議長をジョン・F・ケネディ大統領はヨーロッパへ「追放」、その直後からイタリアなどで情報機関による「テロ」やクーデター計画が頻発している。その一方、ケネディ大統領はダラスで暗殺された。
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