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朝日新聞からhttp://www.asahi.com/international/update/1116/003.htmlより引用
スンニ派173人虐待か、栄養失調やけが バグダッド
2005年11月16日11時35分
イラク移行政府のジャファリ首相は15日、記者会見で、バグダッド市内にある内務省の拘束施設で収容中のイスラム教スンニ派の173人が栄養失調や、拷問によるとみられるけがをした状態で見つかったことを明かした。米軍が施設を捜索して判明したという。移行政府は事実関係の調査と、関係者の処罰を行うとしている。
イラクのスンニ派は、内務省治安部隊やシーア派民兵組織がスンニ派を不当に拘束したり、拷問を加えたりしていると以前から指摘してきた。これまで事実関係を否定してきた移行政府が虐待の可能性を認めたことで、12月の国民議会選挙を前に、シーア派政党や同派が多数派を占める政府に対するスンニ派の反発がさらに強まる恐れが強い。
ジャファリ首相は会見で「173人が栄養失調の状態で拘束されているとの情報が入った。拷問を受けたとの話もある」と述べた。
ロイター通信によると、米軍が13日、行方不明になった15歳の少年の捜索のためバグダッド中心部にある拘束施設に立ち入り、これらの収容者を発見したという。イラク駐留米軍は今後、イラク軍と共同してバグダッドにある内務省の拘束施設すべてを点検する予定という。
移行政府は、173人は「いずれも法的手続きを経て拘束された」としているが、いつから拘束されていたのかは明らかにしていない。スンニ派武装勢力への協力や参加を疑われて拘束されたという。
カマル副内相はロイター通信に「こんなひどい状況は(旧フセイン政権崩壊後の)この2年で見たことがない。数人は体がマヒし、皮膚がはがれ落ちている人もいる」とし、「あってはならないことだ」と述べた。
スンニ派政党「国民対話」のムトラク代表は「治安部隊にはシーア派民兵組織が浸透しており、スンニ派に対する拷問は各地の拘束施設で起きている」と語った。
イラクの拘束施設の状況を巡っては、国連イラク支援団も今月、「イラクには約2万3000人が拘束されており、治安上の理由で適正な法的管理なしに長期にわたり拘束される状況を早急に改善する必要がある」との報告書を出している。