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□イラクの秘密拘置所で大量拷問 シーア派治安部隊がスンニ派に報復 [アルジャジーラ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1493198/detail
イラクの秘密拘置所で大量拷問 シーア派治安部隊がスンニ派に報復
【アルジャジーラ特約15日】イラクのジャファリ首相は15日、バグダッド近郊に発見された内務省の拘置センターで170人以上の被拘置者が拷問を受けていたとみられると、発表した。
同首相の発表は、米軍部隊がバグダッド近郊の内務省の建物を包囲、制圧した2日後に行われた。
ジャファリ首相は記者団に対して、「内務省の監獄内には173人の被拘置者がいて、いずれも栄養不良の状態だという情報を受けた。ある種の拷問も受けたという話だ」と語った。すでに捜査が開始されたという。
イラク内務省当局者の一人は14日、同省職員が外国軍隊の駐留に反対して続いている闘争との関係で、拘束された容疑者たちに拷問を加えたといううわさについて捜査が開始されたと語っていた。
ジャファリ首相は、拘置センターの所在を明らかにしなかったが、治安担当の内務次官であるフセイン・カマル少将は、バグダッド近郊のジャドリヤハにある建物の地下にあったと語った。首相によると、被拘置者たちはすでに環境の良い場所に移され、「医療」がなされるだろうと述べた。
イラク内務省は国内多数派のシーア派によって支配されており、スンニ派の指導者たちは、シーア派が圧倒的に多い治安部隊は、単に宗教的な関係で、何百人というスンニ派信徒を拘束し、拷問し、殺害していると非難してきた。
人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、ジャファリ首相の調査命令を歓迎しながらも、調査の対象をすべての拷問の話に拡大するよう促した。同団体は、首相に調査結果の公表も要請した。
同団体の報道担当、ニコール・チョウアリー氏は「イラク警察と『ウルフ・ブリゲード(オオカミ旅団)』と呼ばれるような内務省直属の治安部隊によって、イラク人比拘置者が拷問されたり、虐待されたりしているという報告は多数ある。アムネスティ・インターナショナルは最近、イラク治安部隊に拘束された4人が拷問を受けたという情報を入手した」と語った。
拘置体験をもつイラク人の一人はアルジャジーラに対して、「宗派間の敵対がイラク内務省監獄での拷問の背後にある真の動機だ」と語った。
ウマール・ラギブ氏で、「罪状もなしに拘置されました。拷問を受け、私の看守たちは『スンニはもう権力はないのだから、おれたち(シーア派)はお前たちに仕返しをせねば名ラン』といつも言っていました」と語る。
ラギブ氏は釈放されると、イラクを離れた。
13日遅く、米軍部隊はジャドリヤハにある内務省の建物を包囲したが、それは、イラク治安部隊が米軍を中心とする外国軍に反対するグループによる攻撃に参加したと疑われた人々を不法に拘束し、拷問を加えているといううわさが繰り返された後であった。
米軍はこの問題についてコメントを避け、イラク内務省に質問を回した。
米国当局者はこれまで、12月の議会選挙にスンニ派アラブ住民が参加するよう図ってきたが、それは、不満を抱く少数派住民が高い投票率を示すことで、宗派間の緊張を和らげ、イラク駐留米軍と米国は支援するイラク政府に対する武装攻撃を弱らせ、ひいては外国軍隊が帰還できる日が早まることを期待しているからである。
ジャファリ首相は、拘置センターの発見に米軍が関与していたかどうかについては発言しなかった。自身、シーア派である同首相は、自分の腹心の一人が一部閣僚を含む委員会を統率し、何があったのかを調査すると語った。調査委員会は2週間以内に作業を終了するだろうという。
首相は「委員会はこの事態がいかにして起きたのか、どうしてこうなったのかについて調査する」と語った。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2005年11月16日16時36分