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(回答先: 身元漏えい事件:タイムズ紙主幹のミラー記者批判を報道(毎日新聞 2005年10月23日 19時42分 ) 投稿者 サラ 日時 2005 年 10 月 24 日 05:55:01)
米中央情報局(CIA)情報員の身元漏洩(ろうえい)問題で、情報源を秘匿して85日間収監されたニューヨーク・タイムズ紙のジュディス・ミラー記者の行動や取材方法について、同紙のビル・ケラー編集主幹は21日、社員へのメールで、上司への報告を怠ったなどとミラー記者を批判し、社内調査も不十分だったと認めた。米メディアの大半は、報道の自由の原則を守った点を評価する一方、ミラー記者は政権に特別扱いされ、「情報操作に利用された」とも批判している。
同紙は、ミラー記者が情報源を秘匿するため大陪審への証言を拒否した姿勢を一貫して支持し、釈放後も擁護してきた。だが、身元漏洩問題が刑事事件に発展することが確実とみて、記者自身の行動の問題点を指摘したものだ。
問題点のひとつは、ミラー記者がリビー副大統領補佐官を取材後に、ワシントン支局長から「CIA情報員の身元について聴いている記者の一人か」と質問されながら、いったん否定したことだ。16日付の同紙の検証記事で指摘されており、社内外から批判が出ていた。また、ケラー氏ら編集幹部がミラー記者の取材について詳細に事情を把握していなかったとの批判も出ている。
ミラー記者は支局長の質問について「(身元については)重要な話題と思わなかった」と釈明したが、ケラー氏は「上司をミスリードしたようだ」と批判した。
記者と取材源の関係についても、ケラー氏は「巻き込まれている」と批判。ウィルソン元大使に対する中傷キャンペーン情報を提供される立場にいた記者の一人だったとは知らなかったとして、「釈放後に彼女から徹底的に事情聴取をするべきだった」と調査が不十分だったと認めた。
ケラー氏の批判に対し、ミラー記者は22日付の同紙上で「不正確だ」と反論。「ウィルソン氏を中傷する意図的な情報操作キャンペーンが進められていたことは知らなかった」と述べた。
ミラー記者は16日付ニューヨーク・タイムズ紙に公表した手記で、リビー補佐官に3回取材した経緯を明らかにした。だが、焦点の情報員の名前を誰から聞いたかについては「記憶にない」とした点について、疑問の声が上がっている。
手記の中でミラー記者は、補佐官の求めで匿名で引用する際の肩書を「政府高官」ではなく「元議会スタッフ」とすることを承諾したとしている。同補佐官は議会で働いた経験があり、古い肩書を利用したのは「ホワイトハウスが元大使を個人攻撃しているという印象を与えたくなかった」からだ。ミラー氏がその意図を知りつつ応じたことに、シカゴ・トリビューンの社説やロサンゼルス・タイムズ紙などは「読者をミスリードした」と批判した。
また、イラク戦争に従軍した際の条件として「より高度の機密については、デスクとも相談することが許可されていなかった」と同記者が述べた点も「政府に妥協しすぎ」と指摘されている。
ミラー記者がその後、イラク戦争の担当をはずれた経緯があるだけに、NYタイムズ紙に対しても「ミラー記者の取材活動を点検できなかった」(オレゴニアン紙社説)と批判が出ていた。
《CIA情報員の身元漏洩問題》
ブッシュ政権がイラク戦争の根拠とした大量破壊兵器疑惑について03年夏、ウィルソン元駐ガボン大使が「脅威を誇張するため事実を曲げた」と告発した。その後、元大使の「妻はCIA情報工作員」という情報がメディアで報じられ、法律で禁じられた工作員の身元暴露の疑いで捜査が始まった。ミラー記者は開戦前、政権側の見方に沿う大量破壊兵器疑惑の記事を何本も書き、担当をはずされていた。大使の妻の身元については記事にしなかったが、情報源について証言を拒み、法廷侮辱罪で収監された。
http://www.asahi.com/international/update/1023/007.html