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天木直人・メディアを創る ( 10/22)  戦争国家米国の原点がそこにある
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投稿者 天木ファン 日時 2005 年 10 月 22 日 14:40:47: 2nLReFHhGZ7P6
 

10月22日―メディアを創る

 戦争国家米国の原点がそこにある

  少し前の記事になるが10月14日の東京新聞「記者の目」で社会部の沢田猛という記者が、「枯れ葉剤の惨禍に慄然、幻の対日散布計画も」という見出しの記事を書いていた。それを読むにつけてもイラク攻撃で露呈された戦争国家米国の非人道性の原点が、30年前のあのベトナム戦争に凝縮されていると思い知らされる。
  沢田記者は半年ほど前にベトナム戦争の被害の実態を確かめるためにベトナムを取材訪問し、まだ終わっていない「戦争」の現実を目撃したという。15年にわたるベトナム戦争で、1961年から10年にもわたって散布され続けた「枯れ葉剤」が、今でも数多くのベトナム人を後遺症で苦しめている。奇形をはじめとする障害児は推計でも15万人。沢田記者が出会った幼児障害児に関する記述は読むに耐えない。
それにしてもである。ジャングルを丸裸にする不必要な破壊的攻撃や、猛毒性を知った上でダイオキシンを使用した米国の非人道性には、心底怒りと不条理を覚える。イラクで、そして中東で繰り広げられている米国のアラブ軽視の人種差別的な虐殺、虐待も、その原点はベトナム戦争に見出されるのだ。
  その枯れ葉剤が第二次大戦中の日本に対しも散布されようとしていたという。米スタンフォード大学の歴史学者バートン・バーンシュタイン教授が87年6月号の米科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」に寄稿していた文章を引用し、沢田記者は米国を告発する。原爆投下を優先したことと、日本が降伏したために散布は免れたのであるが、降伏が少しでも遅れていたら確実に枯れ葉作戦は行われていたと話すバーンシュタイン教授の言葉。
  過去の反省にたって戦後日本は平和国家に生まれ変わったと言う。もしそうだとすれば、ここまで戦争国家になった米国と、どうして軍事協力を進めようとするのか。日米共通戦略目標などと称して米国の一方的な軍事要求にただ従うだけの日本がどうして平和を愛する国と言えよう。日米軍事同盟は世界の平和と安定に最重要だと繰り返す小泉首相は、国民を欺く希代の詐欺師か、それとも無知、無理解の単なる馬鹿者かどちらかだ。

 大詰めの米軍再編協議

 11月中旬のブッシュ大統領訪日を控えて、国民の目の届かないところで米軍再編協議が加速している。そんな中で断片的に報道される新聞記事は見落とせない。
 10月19日の読売新聞「とれんど」において、永原伸論説委員がこう書いている。沖縄の普天間基地の代替施設を巡り、米側が難色を示す「キャンプ・シュワブ陸上案が有力」といった報道が相次いだ事があった。これを見た米国が、日本が交渉を有利に導く狙いで意図的にリークしたと頭に来て、「おい、これは宣戦布告のつもりか」と罵声をあびせたというのだ。日本政府は震え上がってただちに陸上案を引っ込めた。
 その一方で米国は、日本政府を相手にせずに直接に沖縄県に米国案を説明しこれを受け入れるよう「直談判」していたことが、10月22日の毎日新聞で明らかにされていた。
これに関連して10月22日の読売新聞には、米国は米総領事などによる独自の情報収集に基づいて沖縄県や名護市が米案を支持すると判断した、だから米国の主張する浅瀬案に強気になれるのだという日本政府筋の見方を伝えている。
町村外務大臣は21日の衆院外務委員会で、「日米協議が大詰めを迎えている時にいかがなものか」と米側の日本政府パッシングに形だけの抗議をしてみせる。しかし恥ずべき、はここまで米国にあてにされなくなってしまった日本政府についてである。すっかり機能しなくなった日本の外交についてである。

 韓国に出来る事がどうして日本に出来ないのか

10月22日の各紙で、韓国軍の戦時の作戦統制権(指揮権)を韓国側へ移管する事につき、米韓の間で「協議を適切に加速化することで合意した」ことが一斉に報じられている。訪韓中のラムズフェルト国防長官と韓国のユングアンウン国防相が話し合った結果であると言う。
韓国は朝鮮戦争(1950−53年)の際、韓国軍に対する作戦統制権を米軍に移譲した。このうち94年に平時の作戦統制権が返還されたが、戦時の作戦統制権は在韓米軍司令官が兼任する米韓連合司令官が握り続けて来た。その返還を韓国側がはじめて正式に申し入れたのだ。
戦時の作戦統制権の返還には、米韓連合司令部の解体や朝鮮半島有事に備えた米韓両軍の協議体制構築などが必要なことから、実現までには時間がかかると思われる。しかし重要な事は、韓国側が米国に公式協議で正面から要求し、米国がこれに応じたということである。
翻って日米安保協議はどうか。米軍再編協議一辺倒の協議のなかでひたすら米国の要求を呑み続け、挙句の果てに米軍司令部の一部を日本本土に移動させ自衛隊を米軍の指揮下に入れることについて何の反発もなく付き従うことになると報じられている。
どうして韓国と日本で流れが逆になるのか。それは単に米国の軍事戦略上の違いから来るだけではない。米国からの自立を本気で願う韓国と、米国に無条件に従うことが日米友好関係の証であると勘違いをしている日本との基本姿勢の違いによるものである。どちらが自然で正しいかは明らかであろう。

民間いじめが現実のものとなった

 政府の免税特権など多くの有利な条件を保持しながら民間企業に殴り込みをかけてきた郵政公社に対し、それは公正な競争を妨げるものであるとしてヤマト運輸が国を相手に訴訟を起こしたのはついこの間であった。私は訴訟が報じられたとき、割高になってもいいからヤマト運輸を使い続けてやろうと考えた。ヤマト運輸に同情するとともに、郵政民営化を成功させる為になりふりかまわない政府のやり方が腹立たしかったからである。
 しかしやはりヤマト運輸は競争に勝てなかったようだ。10月22日の読売新聞に「ヤマト再構築計画、産業再生法を適用」という一段見出しの小さな記事を見つけた。
 21日国土交通省は、11月1日に持ち株会社制に移行するヤマト運輸の事業再構築計画に対して、産業再生法を適用すると発表したという。
 ヤマト運輸は、「日本郵政公社が民間の宅配市場に積極的に参入し、経営環境が厳しくなっていると現状を報告した。
 これに対し国交省も「郵政民営化を見据えると厳しい経営環境になるなどとして同法の適用を認定したと言う。
それにしても政府の民業圧迫は許せない権利の濫用だ。郵政公社総裁の生田氏に言いたい。卑しくもこの間まで日本郵船という民間企業の社長を務めていたではないか。民間企業の厳しさを知っているであろう。国家権力を背景にした政府の不当な干渉を知っているであろう。その民間人であった生田氏が、国家権力にへつらって郵政公社の総裁に祭り上げられ、政府の民間いじめに加担する。恥ずかしいと思わないのかと。
民間会社の社長を経験した後に欲しがるのが国家権力である。志の低い財界人の典型である。生涯一商人で終わればよいものを。   


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