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(回答先: ベネズエラ:貧農に土地分配へ−−外国企業から接収【毎日新聞】・・・毎日新聞の記者はJCIA? 投稿者 あめぞうもなー 日時 2005 年 10 月 09 日 18:59:12)
Emerging Revolution in the South
http://agrotous.seesaa.net/article/7878362.html#more
ベネズエラ土地収用開始
〔Venezuela Expropriates:Original Article in English/ZNet原文〕
ジョージ・マーティン〔Jorge Martin〕;2005年9月2日
週に一度のテレビ番組「こんにちわ大統領」において、ベネズエラ大統領ウゴ・チャベスは収用を目指して136の閉鎖されている工場が調査されていると発表した。「これは利用されていない土地の場合と似ている。利用されていない土地が許されない様に、企業も同様である。」
昨日の番組は〔スクレ州の〕クマナから放送され、そこで9年間封鎖されていて、現在組合で組織された労働者が政府による低利のローンを使い買収した、カカオ製造工場であるカカオ農工業協同組合〔Cacao Agro-industrial Cooperative Union〕の開業式にチャベスは参加した。彼は、現在促進されている協同組合主義は「個人主義を促進する資本主義モデルを超え、共同労働による共通の富をもたらす」ものであると語った。
「私たちは700程の廃業した企業を見つけ出した。これは許されない」とチャベスは言い、収用の作業がすでに始まった企業の名簿を読み上げた。その他にも現在調査されている136の企業があり、さらに部分的に活動停止している多くの企業がある。調査対象となっている企業の総数は1,149社である。
彼は〔アンソアテギ州〕グアンタ湾にある、生産を開始する準備のできた魚加工工場の例に触れた。「もし雇い主が工場を再開したくないのならば、私たちは工場を収容せねばならず、私たち自身でそれを再開させる。」ウゴ・チャベス大統領は名簿を読み上げ、閉鎖しているが、生産を開始するのに必要な全ての機械類や資産を有している複数の企業に言及した。その中には織物工場、木材工場、家具工場、ホテル、乳製品工場、靴製造工場、鋼鉄工場、などが含まれる。
大衆的なベネズエラの格言をもじりながら、チャベスは「店を持つものは営業し続けるか売らなければならない」と宣言した。彼が小さな店について言及したのではない事が明らかである理由は、名簿に載っていた多くの企業が100人から500人の労働者を雇う規模であるからだ。
企業を営業させ続けたいと望む雇い主には、政府は低利資金により彼らを支援する準備があるが、「会社の運営、管理、利益に雇い主が労働者を参加させる」事を条件で、と彼は付け加えた。
労働大臣のマリア・クリスティナ・イグレシアス〔Maria Cristina Iglesias〕も番組に参加し、「それらの企業の労働組合、労働者そして元労働者に対し企業を取り戻すよう」訴えた。「貧困に対する闘争における目標から私たちを遠ざけている、この従属関係という内部の敵を打ち破ることができるのは、労働者の力を通してのみである。」
社会主義
「これは革命である。これは社会主義である」とチャベスは付け加え、またこうも言った。「革命的民主主義とは変転であり、橋であり、21世紀の社会主義に向かう道である。それはボリバル主義の、ベネズエラの、中南米の社会主義である。」彼は市民に対し「社会主義の概念に結び付けられてきた亡霊を脇に追いやる様」呼びかけた。木曜に大統領は世論調査の結果を発表し、それによればベネズエラ人の過半数が社会主義を望んでいるという。5月の後半から6月の前半にかけて私営企業により行われたその調査は47.9%のベネズエラ人が「社会主義政府」を望む一方、25.7%が資本主義を支持していることを示している。
チャベスは、いまだ質問に答えていない人々が25%近くおり、思想的な攻勢を強めなければならないと語った。ベネズエラ革命の進むべき道は社会主義へ向かうことであるとウゴ・チャベスが宣言して以来、このことが革命的ボリバル主義運動の中で、そして社会一般の議論の中心となっている。数ヶ月前、商工会議所連合会〔FEDECAMARAS〕の代表すら、問題は社会主義か資本主義かの選択ではなく、「両方の制度の優秀な点を採用することである」と発言することを余儀なくされた。
その後、退役師団長ムジェル・ロハス〔Muller Rojas〕は、独立記念日である7月5日の国民議会臨時会期における発言で、新たな「愛国的社会〔Patriotic Society〕」(200年ほど前に独立闘争を誘発した組織)の創設を求め、ただし今回のそれは「社会主義の為の愛国的社会」になるべきであると述べた。軍人に対する演説においてチャベス自身、社会主義についての議論を「兵舎に持ち込み」過去教えられた社会主義についての古い概念や偏見を捨て去るよう強く勧めた。
労働者運動の中ではこれらの考えは熱狂的に受け入れられた。現在主な論議は社会主義が何を意味しているのか、どの様に「共同経営」を適用するのか、そして革命的過程と経済において労働者はどの様な役割を担うのかである。いまだに社会主義が意味することに対する多くの解釈があることは明らかである。ボリバル運動のある程度穏健な勢力にとって社会主義は基本的に社会民主主義、あるいはスペインの大統領に言及しながら彼らが言う様に「サパテロの社会主義」である。
だが労働者と貧しい者にとって、社会主義が資本主義からの徹底的な訣別を意味することは明白である。チャベス自身「資本主義の範囲内では、ベネズエラ人が直面する苦難、貧困、不平等の問題は解決できない」と語っている。
「共同経営」として知られる斬新な経営が実践されている、大規模な国営アルミニウム工場のALCASAでは、労働者にとって「共同経営」とはその名の通り労働者による管理と経営を意味する事は明白である。現にALCASAが印刷したポスターにはその主要な標語として「労働者による管理」を掲げている。
(http://www.alcasa.com.ve/images/Pruebas/CG/Afichep01.htmを参照)
この事はALCASA労働者組合の指導者のひとりエドハル・カルデラ〔Edgar Caldera〕の5月29日の記事によって明確にされた。「もし労働者がはっきりと理解しなければならない事があるとすれば、私たちが掲げる共同経営は、搾取的な資本主義方式による生産を深める武器にはならないということである。共同経営の制度が、労働者の権利と獲得されてきた境遇を取り除く為に利用された、欧州の悲しい物語を繰り返してはならない。」(ALCASA、共同経営、労働者の管理と生産、 http://venezuela.elmilitante.org/index.asp?id=muestra&id_art=1999〔スペイン語〕)
ALCASAにおいて経営者を選任するのは労働者自身である。それらの経営者は選任される前の給料水準が維持され、不信任投票〔リコール〕の対象になる。その同じ記事の中でエドハル・カルデラは、いかに労働者による管理が生産を能率的にするのか、また同時に、官僚・誤った管理・汚職を排除するのかを説明している。彼は外部企業「Reduction Line III」が管理維持と補修を付託されていた経緯を語る。実際の所これこそが汚職の原因であり、実際にそれはおよそ7年間、10%のアルミニウム製造機械が稼動していなかったことを意味する。全体集会において労働者達は外部請負業者を解雇し、同等の仕事を行う必要な人数の労働者を内部で雇うことを決めた。その結果、補修は記録的な早さで行われ、生産ラインは最大限稼動している。
この経験は、関わった労働者の政治的水準を非常に引き上げた。6月16日と18日に、労働者による管理の経験に関わる労働者の全国集会があり、合意された結論は知性に溢れ、正しい方向に向いていた。ベネズエラにおいて「共同経営」(〔スペイン語で〕cogestion)として知られるものが、実際社会主義の社会を築く第一歩であることに対する明確な理解があった。合意された要点の一つがこのことを明確にしている。
「革命的共同経営の為の提案に含まれるのは、企業は国家の所有物でなければならず、労働者に対して分け前を配分せず、いかなる収益も社会主義計画評議会〔councils of socialist planning〕を通して社会の要求に沿って分配されるということである。これらの社会主義計画評議会は、市民の会議によって下された決断を施行する組織体として理解されなければならない。」
いくつかの矛盾
この労働者と貧者による政治的議論と行動の過程の全てに矛盾がないわけではない。例えば、〔ベネズエラ〕ボリバル政府によって始めて収用された旧製紙工場ベネパル〔Venepal〕、現INVEPALにおいて組合の指導者らが組合を解体するという手段に出、彼らが唯一の所有者になり、生産による利益を手にするため、その企業の政府の投資を買い上げたいと望んでいる。他の労働組合指導者らは、それが意味する事は資本主義の維持であり、将来他の労働者の団体と対立することになりかねないと主張し、この動きに対し警告を発した。
〔5月1日の〕メーデーに政府により収用されたCNVと呼ばれた旧バルブ製造企業の、ベネズエラ内発的バルブ産業会社〔INVEVAL〕においては、問題は労働者からではなく、国家官僚制度から生じている。収用法令の調印においてチャベスは、取締役会において労働者は代表者の過半数を占めなければならず、最高の意思決定は全国労働者会議〔General Workers' Assembly〕によって行われなければならないことを明確にした。だが、6月27日に、国民経済省の代表らが労働者に、会社から提案された法令書を読み上げた時、労働者の参加については何も述べられなかった。全体集会においてこの案は破棄され、労働者による管理を要求する動員を開始した。彼らは現在、闘争をINVEVAL 以外にも広めようと、労働者参加の経験がある他の企業の労働者と手を組み始めた。
最後に、国営の電力生成・供給会社である電力管理振興公社〔CADAFE〕では、「共同経営」実行の初めから(2002年12月の経営者側の工場封鎖中の妨害工作を防ぐ為、労働者が労働者の管理を行使した時から)、公社の経営者との緊張関係の数々があった。まず彼らはあまり重要でない問題に対して決定を下す労働者の力を制限しようとした(報告された問題は、〔カラボボ州〕バレンシア市にある公社の建物のクリスマスの飾りつけについての議論が開かれた時においてである!)。労働者とその組合は公社における、彼らが手に入れた労働者の管理の為にあらゆる点で争わなければならなかった。そして今経営者らは別の論拠を考え出した。「戦略的産業においては労働者の参加は許されない。」
この論拠は現実をまったく無視している。石油労働者らがベネズエラ石油公社〔PDVSA〕の生産を回復させ、グアヤナ市に位置する大規模工場のアルミニウム・製鉄労働者らがガス設備への道を文字通り奮闘しながら向かい、工場への供給を再開させたのは、まさに経営者側の工場封鎖の真最中だったのである。カラカス地下鉄の労働者らが地下鉄を運営し続け、電力管理振興公社の労働者らが電力の供給を維持し、産業に対する妨害工作を防いだのもこの時期であった。
ベネズエラの労働運動は大規模な変容を体験しており、自らの力を感じ始めている。ボリバル革命の未来に対する希望はここにある。
労働者達が確信している点は、番組「こんにちは大統領」でチャベスが述べた様に、革命とは、新たな発想や模範が生まれる一方、古い発想が消滅する過程であり、「ボリバル革命において排除されるのは資本主義である」!