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(回答先: バリ島で同時爆弾テロ、26人死亡(CNN) 投稿者 熊野孤道 日時 2005 年 10 月 02 日 14:32:06)
2005年10月02日07時23分
外国人観光客でにぎわうバリ島がまた、テロの標的になった。インドネシアでは02年以来、近年9月から12月にかけて不特定多数を狙った爆弾テロが続いていた。事件の背後にいるのが東南アジアを拠点とするイスラム過激派組織のジェマー・イスラミア(JI)だ。外人観光客を狙った状況から今回もJIが犯行にかかわった可能性は否定できない。
インドネシアは2億1千万の人口の9割をイスラム教徒が占める世界最大のイスラム国だ。過去3回の爆弾事件で、同国の治安当局は、JIが実行したと断定。これまで精神的な指導者とされるバアシル被告や複数の実行犯を逮捕・起訴しており、一部には死刑を含む有罪判決が下されている。
しかし爆弾の製造や実行犯の訓練などを担当し、治安当局が主犯格と位置づけるマレーシア人幹部のアズハリ、ヌルディン・トップ両容疑者は、指名手配にもかかわらず、逃走を続けている。昨年9月のジャカルタ・オーストラリア大使館前の爆弾事件では、両容疑者が実行犯を「リクルート」したとの指摘もあり、今回も2人が関与している可能性がある。ジャワ島内に潜伏しているとのうわさだが、足取りは途絶えたままだ。
昨年10月に発足したユドヨノ政権は、テロ対策、とりわけ逃走中のJI幹部の逮捕を政権の重要課題に位置づけてきた。ユドヨノ大統領は今夏、爆弾テロ事件が近年9月から12月の年後半の時期に起きていることや主犯格が逃亡を続けていることなどから、近く再発する可能性がある、と述べ、治安当局に警戒を指示していた。
過去3年間で、爆弾テロの標的となったのは、バリ・クタ地区のディスコ、ジャカルタ・ビジネス街の米国系ホテルや豪州大使館で、いずれも欧米人が多く出入りする場所だった。今回の爆発も外国人観光客が多く集まるクタやジンバランのカフェで起きており、過去の事件との共通性がある。
しかし一方で現場からの映像を見る限り、爆発の規模は過去に比べてかなり小さい。また過去の爆弾事件は、自爆テロによるものだったが、今回はこれまでのところ、自爆テロ犯の目撃証言は出ていないという。
東南アジアのテロ問題を専門とするシンガポールの国防戦略研究所のロハン・グナラトゥナ氏は、AFP通信の電話取材に対し、「インドネシアで、欧米の権益がある場所で同時多発的に爆弾テロを起こす意志と能力があるのは、ジェマー・イスラミア以外にはいない」と述べた。
■インドネシアで近年起きたテロ事件■
00年12月 クリスマスイブに各地の教会で爆発。19人死亡
02年10月 バリ島のディスコ前で車が爆発
日本人を含む200人以上が死亡
03年2月 ジャカルタの警察本部前で爆発。けが人なし
7月 ジャカルタの国会敷地内で爆発。けが人なし
8月 ジャカルタの高級ホテル前で車爆発。12人死亡
04年9月 ジャカルタ豪大使館前で車爆発。死者9人以上
05年5月 スラウェシ島の市場などで爆発。死者21人
http://www.asahi.com/international/update/1002/002.html