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Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051112-00000026-mai-int&kz=intより引用
<ヨルダン>「部族の恥」ザルカウィ出身地のザルカで
【ザルカ(ヨルダン中部)樋口直樹】ヨルダンの首都アンマンで多数の地元民間人が犠牲となった同時爆弾テロを受け、イスラム過激派組織「イラクの聖戦アルカイダ組織」を率いるとされるアブムサブ・ザルカウィ容疑者の出身地ザルカを11日、訪ねた。以前に聞かれた同容疑者擁護論はすっかりかげを潜め、出身部族の間からは「部族の恥」との声も。国内世論がテロ非難一色に染まるなか、ザルカは重苦しい雰囲気に沈んでいた。
アンマンから北東へ車で約30分。人口約80万人のザルカでザルカウィ容疑者の親類などを捜し始めると、住民の対応に戸惑わされた。「何をしに来た」「ここじゃない、あっちだ」。関係者に近づくほど、記者を見る住民の目は険しくなり、口は重くなった。
「反抗的な問題児で、多くの騒動やけんかにかかわってきた」。ザルカウィ容疑者の兄の家の近くで、いとこを名乗る50歳代の男性は匿名を条件に同容疑者の少年時代をこう語った。「ここでは誰もアブムサブを支持していない。家族は隠とん生活を送っていて、取材に暴力で応じることもある」と早口でまくし立て、「問題が起きないうちに早く立ち去れ」と脅しとも受け取れる忠告を付け加えた。
ザルカウィ容疑者は66年に生まれ、不良少年時代を経て80年代にイスラム教の宗教意識に目覚め、旧ソ連軍と戦うためアフガニスタンへ渡ったと言われている。
昨年9月に毎日新聞記者が出身地区を訪ねた時には「まじめで精神力の強い男だった」「悪く言う人はいない」との高い評価も聞かれた。1年後の今、近所の商店主(47)は「彼の部族は国家と王室に極めて忠実だ。彼のことを部族の恥だと思っている」と明かした。
「アルカイダの連中やアブムサブはテロリストであって、イスラム教を代表していないことを分かってほしい」。穏健なイスラム教徒が多いこの地区ではこんな声も聞かれた。同地のモスク(イスラム礼拝堂)で11日に行われた金曜礼拝の参加者によると、説教師は9日の同時テロを取り上げ、「イスラム教は殺りくの宗教ではない」と強調したという。
(毎日新聞) - 11月12日11時32分更新