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記憶を失ったイタリア 〜ヴァヌヌ氏インタビュー (BellaCiao)
ヴァヌヌ氏のインタビューをBellaCiaoから転載します。
オリジナルは伊マニフェスト紙に掲載されました。
参考
イスラエル核開発を告発するモルデハイ・ヴァヌヌ氏へのインタビュー(全文和訳)
http://www.asyura2.com/0510/war75/msg/1002.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 10 月 30 日 09:24:17: SO0fHq1bYvRzo
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記憶を失ったイタリア 〜モルデハイ・ヴァヌヌ 少数派ユダヤ人
現在イスラエルは約400の核兵器を保有している。 ヒロシマに投下された
原子爆弾の3850倍に匹敵する破壊力を持つ。
イスラエルの核計画を暴露したことで17年間も収監されたモルデハイ・ヴァヌヌ氏の
最新インタビューから始めよう。 「イタリアに私の拉致の真実を知ってほしい」。
イスラエルの書く技術者は、「86年にローマで拉致された。 イタリアはこの犯罪
今こそ開始すべきだ。 私は祖国の違法で恐ろしい核計画を告発したため、収監と
隔離を蒙った」。
イスラエルの核拡散政策を告発したため、17年間の禁固刑を受けたモルデハイ・
ヴァヌヌ氏が再び逮捕される数日前に、我々は面会した。 彼はダマスカス門から
丘の頂に抜ける途中のナブルス通りにあるアングリカン教会の客人だった。
長きに渡る収監を経験しても、話したい強い意思に変わりはなく、まずはイタリア
国会議員に話を向けた。
「議員に私の話に耳を傾けて欲しい。 そしてこの話を国会に持ち込んで欲しい。
イスラエル政府による私の拉致はローマで起きた。 しかし80年代のイタリアは、
この犯罪調査に乗り出さなかった。 ただひとり、シーカ裁判官だけが捜査を
開始したが1年後に打ち切られてしまった」。
あなたのケース、最新では98-99年のオカランのケースでイタリアが政治亡命先
として信用に欠ける事が明らかになりました。 イタリアについてどう思いますか?
「長年イタリア政府の推移を追ってきたが、冷戦後に非常に曖昧になったと思う。
私のケースは、誰でもイタリアに”来て”好きな事ができることを示した。
イスラエルが来て、拉致していった。 ロシアが来て、拉致していった。 今の
イタリアは他の欧州諸国と似てきた。 私のケースが示したような、イスラエルの
核を世界に告発した後のイスラエルとイタリアの関係、繋がりが分かりやすくなった
と思う。 イタリアは、今こそ話すべきだ」。
冷戦終結後、911、ブッシュの予防戦争、イラク戦争、そして大中東”変換構想”。
イスラエルの核開発続行をどう評価しますか?
「この18年にイスラエルが何をしたかは知りません。 18年前まで何をしていたかは
よく知っている。 冷戦終結とともに世界は確かに変わった。もはや共産主義は
存在せず、ロシアや中国のように米国が敵性国家・敵性システムと公言するような
ものは存在しない。 核兵器が消滅してもいいのです。 しかしイスラエルは
自分の兵器庫を失いたくない。 核兵器を保持し、パレスチナ占領に始まった中東
和平プロセスを左右する。 誓って言うが、和平プロセスなど本当に望んではいない。
パレスチナ人に権利を与え、パレスチナに国家を委譲する気などありません。
”爆弾”がモノをいう。 しかし我々が暮らす今の世界に核兵器は必要ない、どこの
国にもです。 フランスにも、英国にも、ロシアにも、中国にも・・彼らに正当な
理由はない。なぜなら彼らに対して核兵器を使う敵国など存在しないからです。
我々市民は今こそ要求すべきだ。 核兵器を廃絶し、世界を核から自由にするよう。
同時に欧州と米国には、イスラエルに恐怖の政策を止めるよう要求して欲しい。
しかしイスラエルの核政策をはっきりと、強く批判するものは誰もいない。国連も、
米国も、イタリアも・・・シルヴィオ・ベルルスコーニは、ディモーナの軍事施設に
国際社会の査察を受け入れるようイスラエルに要求すると国会で公言すべきだ。
私がこれを言うのは、彼が04年7月にへりでディモーナ上空を飛んだことを知って
いるからです。 イスラエルは核拡散条約に署名していない。 イランにこれほどの
圧力をかけ、根拠のない大量破壊兵器に対してイラクを非難しつつ、条約に書かれて
いるのと正反対のことをしている」。
もしイスラエルにそうするよう要求し、国際社会がその意味で圧力をかけたなら、
中東和平への唯一の支援となったでしょうか?
「イスラエルに異議を唱える声が聞こえないのはどういうわけなのか? 声は存在し、
しかも重要であるにも関わらず。 イスラエルは心理学分野において、他の追随を
許さない超大国であるという事実がある。欧州と米国において、アラブとイスラムが
テロリストであるという方向で洗脳している。以上。 今のところ自爆攻撃を利用
しながらね。
米国メディアは、CNNからハリウッドまでイスラエルの強大なコントロール下にあり、
欧州の様々な支配層も洗脳工作の轍を踏んでいる。 世界はアラブの悪い面のみを
みせられ、テロや爆弾攻撃はイスラエルの助けになる。 すべての親イスラム・
イベントは、反イスラムとして利用される。 超権力心理学者だ。 国民の過半数
がシャロンの側で、真の対抗勢力はないと言われる。 少数の例外を除いて、若い
世代の右傾化と宗教的過激化が進む。 イスラエルは自国の民主主義に大きな
問題を抱えている。 ここでは「イスラエル人」と「イスラエル人のため」に
ついてしか語られない。 もし民主主義がもたらされれば、パレスチナ人、キリスト
教徒、肌の黒い人々についても語られるようになるだろう。 今のイスラエルに
民主主義はありません」。
しかしイスラエルの戦争/核政策は、民間資金や雇用、人権といった人的
リソースを搾取するものです。
イスラエルについてこのように話し、このように批判する人間がいれば、今の
ように多国籍軍需産業へ投資する代わりに真の平和の道を歩むよう条件づけや
制裁があったでしょう。 アメリカが毎年イスラエルに渡す3億ドルで、様々な
ことができるだろう。 核兵器製造、分離壁の建設、数千人のパレスチナ人収監と
いった問題にピリオドを打つよう主張し続けるべきなのです。 それらは真の
平和への支援になる。
また我々は欧州に新しい世代を必要としている。 イスラエルについて意見を
言うのをためらったり、反セミニズムと糾弾されるのを怖れて黙ったりしない
世代です。 ホロコーストの悪名が我々の歴史とすべての人類に重要視される
のは、明らかにユダヤ人のためにならないシャロンと彼の言動の悪を覆い隠す
政治利用のためであってはならない」。
アメリカ人のアブグレイブにおける拷問にどう反応しましたか?
「アブグレイブで彼らがしたことは甚大だ。 私にしたのと同様のことだろう。
しかしイスラエルはあのような方法でなく、極秘裏に行う。 アブグレイブで
起きたのは全く愚かなことだ。 グアンタナモ湾やアフガニスタンで多くの
収監者が苦しみ、多くの国が収監者を虐げている。 辱め、完全隔離や動物
扱いなど、あらゆる種類の心理的虐待を与えている。 スパイ網をめぐらす
多くの国家における民主主義への強権力行使の実例だ。 収監者の人権を尊重
する新たな国際条約が求められる。 イラクで現在起きていること、パレス
チナで続いていることは甚大だ。 ジュネブ条約を振り返る必要がある」。
欧州では、特に政治運動において世界戦争がしばしば語られますが・・
「イスラエルや米国のような幾つかの国家が、彼らがでっち上げたような
戦争を欲しているのです。 イラクやパレスチナで、根本的解決構想のない
恒久的戦争を続けようとしている。 しかし人々が理解しにくくなっている
だけで、決まり文句にあるような真の対立など存在しない。 国同士の
交流機会が増えています。 インターネット、携帯電話、衛星、人々が戦争を
欲するのではなく、国内のある権力が人々の動きをコントロールできる。
これが911以降の米国の狙いです。 移民をできる限り阻害する。国境検問が
なくなったなど、事実とは程遠い」。
そうする必要があるのです。戦争の恐怖を煽りつつ入国者、出国者の
コントロール。 今日のイスラエルに戻るのはどんな感じですか?
人々はあなたの18年前の行いの重要性を理解しているでしょうか?
「自分がイスラエル人という感覚を持っていません。 イスラエルに真の
民主主義と自由がないことを知った18年前に、去ろうと決めました。 彼らが
パレスチナ人にしていることは受け入れ難く、それでイスラエルを去ろうと
決めた。 しかし私は拉致されて戻された。 自由の身になった今、もう
イスラエルにいたくない。ここを去りたい。 6年前にイスラエル政府に私の
市民権を取り消すよう求めたが、他の国の市民権を得るまではできないとの
回答を受けた。 保釈の3ヶ月前に再び取り消しを求め、出国許可を待っている。
その理由を繰り返せば、イスラエルには真の民主主義がないからだ。
私は世界を核戦争から救うために行動を起こした。 しかし政府のコントロール
下にあるイスラエルのメディアは、あらゆる手段を使って私が危険人物かつ
裏切り者で、イスラエルの敵であると糾弾した。 そのため多くの国民が
私の行動を好ましく思わず、政府の側についている。 過半数のイスラエル人が
核兵器に賛成しているが、もっと開放的になり情報を得、メディアが真実を
伝えるようになれば考えを変えるだろう。
中東に真の平和が訪れ、人々が対話をすれば、核兵器は撤廃されるだろう」。
あなたはペレスに恨みを抱いています。 ノーベル平和賞受賞のニュースを
獄中でどう受け止めましたか?
「ペレスは古いタイプの老政治家で、55歳だった50年から活動していた。
引退すべきだった。 またペレスはイスラエルにフランスから最初に原爆を
持ち込んだ政治家で、私が公表した秘密はペレスの秘密だった。 イスラエルに
あるすべての核弾頭は、ペレスが持ち込んだもの。 私をローマから拉致した
のも、86年に首相の座にいたペレスだった。 イスラエルに核弾頭を持ち込み、
それを南アフリカに売った男にノーベル平和賞を与えるとは、最悪でしょう?
おそらく核プログラムを支援したゆえのことだろう。 ペレスが平和の
”おしゃべり”しかせず、実際は平和に興味がないことは世界中が知っていた
はずだ」。
翻訳 フルヴィオ・タリアフェッリ
イスラエルの核計画は、48年にイスラエル軍の科学者部隊がネゲヴ砂漠で
ウラン鉱脈を発見したことに始まる。 そしてイスラエルの科学者たちは、
新たな重水製造方法を開発し、それを米国に提供。 秘密の3カ国体制。
米国の技術を得たイスラエルがフランスのプルトニウム抽出施設(Marcoule)
建設を支援し、フランスはイスラエルのディモーラ地下バンカー建設を
支援。 核リアクターとプルトニウム抽出設備はMarcouleと同じものだ。
67年、すでに核爆弾を保有していたイスラエルは、内密に6日戦争に介入。
現在イスラエルは約400の核兵器を保有している。これはヒロシマに投下された
原子爆弾の3850倍に匹敵する破壊力を持つ。
核移送手段として、米国から提供された300機以上のF-16・F-15、イスラエル
米国共同開発の核弾頭ポパイも配備。 ドイツ提供のドルフィン潜水艦3隻に
配備された別バージョン、ポパイ・ターボ。 移動発射台に配備された約50の
弾道ミサイル ジェリコ2の他に、長距離弾道ミサイルとしてシャービット
ロケットを保有する。
05年11月6日
http://bellaciao.org/it/article.php3?id_article=11019