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週刊金曜日の記事「9・11の謎〜インサイドジョブ〜」
http://www.asyura2.com/0510/war75/msg/104.html
「9・11」事件の謎 ー1
生きていた「自爆テロリスト」
成澤宗男 週間金曜日、2002年11月1日号
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米国が、まだ完全にはやめていないアフガニスタンヘの 空爆に続き、イラクに対する攻撃の準備を着々と進め ている。国際法ではとても認められない無法な戦争を 実施する大義分が、「9・11」である。
だが、あの痛ましい事件には、少なくない謎が残されて
いる。どのような証拠をもとに「テロリストの犯人」と される19人が特定されたのか、ワールド・トレード・ センター(WTC)ビルはなぜ崩壊したのか……。・・・
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「米国には二六の諜報機関が あり、予算は合計300億ド ルですよ。……ところが(9 月11日のテロリストによる) 攻撃前の決定的な六〇分に、 軍と諜報機関は戦闘機を発着
させないままにしておいたの です。48時間たってFBI
(連邦捜査局)が犯人だとい う19人のリストを発表した が、しかし10日たってみる
と、そのうち7人が生きてい るというじゃないですか」
今年1月13日、ドイツの 日刊紙『ターゲスシユピーゲ ル』(注1)に掲載されたイ ンタビュー記事で、アンドレ ア・フォン・ブロー元国防相 はこう述べた。世界を揺るが した米国での「テロ事件」に ついて、主要な政治家が正面 から疑問を投げかけたのは、 アラブ圏を除きこれがほぼ初 めてだった。
ドイツ社会民主党の長老 で、米CIA(中央情報局) についての著作もある諜報分 野の専門家は、「なぜこの事件 にまつわる多くの疑問が問わ
れないのか、私は不思議に思 います」と強調した。
さらに「戦争を政府が行な うのであれば、まず攻撃した 者、敵が誰なのかを立証せね ばなりません。ところが米国 は、その点について裁判に通 用する証拠を一つも示せない でいるではありませんか」と 述べ、その例として「テロリス トの犯人」とされた一九人の
リストの不自然さを指摘した。
・・・・・・ブロー元国防相 の指摘が正しければ、ブッシ ュ政権の「対テロ戦争」なる
ものの大義名分は根底から問 われることになる。誰が「9・ 11」を起したのかという最も
肝心な点について、何も「立 証」されていないからだ。
このリストは、9月14日 にFBIが公表した。・・・・
発生から実質わずか48 時間で「犯人」の名前と顔を 特定した。そして22日にホ ワイトハウスから「攻撃の背 後にいる」と名指しされたビ ンラディンと結び付けられ、 その身柄を引き渡さないー との理由で、10月7日には アフガニスタンヘ空爆を開始 している。
つまり「反テロ戦争」のそ もそもの出発点が、この19 人のリストなのだが、「決して 反米主義者ではない」と自ら を称するブロー元国防相が指 摘するように、リストをめぐ っては重大な疑問が生じてい る。
名乗り出た「容疑者」たち 「9・11」でまだ米国が大混 乱に陥っているさなかの昨年 9月20日、サウジアラビア のサウド・アル・ファイサル 外相がワシントンを訪れた。 ・・・・
だが会見後、アラブ通信と 会見したサウド外相は重要な 情報を明らかにした。FBI
の「犯人」リストのうちから 4人の名前を挙げ、「事件とは まったく関係ない」と明言し たのだ。
サウジアラビアは中東では、 イスラエルを除き米国の最大 の同盟国だ。いくら「9・11」 で立場が悪くなっているとは いえ、現職の外務大臣が米国 の公式発表を否定するのはき わめて異例の事態だった。
この四人とは、サイード・ アルガムディ、モハルド・ア ルシェフリ、アブドラアジ ズ・アルオマリ、サレム・ア ルハムジの各氏で、ワシント ンの同国大使館も、「この四人 は死んではいない」と発表し た。しかし、米国の大手マス コミの大半はなぜかこうした 情報を無視した。
このうちアルガムディ氏は、 サウジアラビア航空のパイロ ツトで、英『テレグラフ』紙 の昨年9月23日付に登場。 「大変ショックだ。過去10 カ月間、他の22名のパイロ ットと共にエアバス320機 の訓練を受けていたんだ。F BIは私が事件に関わったと いう証拠も示していないじゃ ないか」と怒りを露にした。
アルオマリ氏は、取材した サウジの日刊紙『アルワタン』 によるとやはりサウジアラビ ア航空のパイロット。サウジ 第二の都市ジッダでサウジ内 務省の役人が同席して米大使 館関係者に抗議したところ、 「事実誤認を認めて謝罪した」
という。
アルハムジ氏はサウジ国営 企業で石油化学の技術者とし て働いている。「この二年間
外国には行っていない。米国 には行ったことすらない」と 『テレグラフ』紙に語っている。
「事件に無関係」と主張して いるリスト掲載者はまだいる。
英BBCの昨年9月22日の 放送によると、サウジアラビ ア航空のパイロットとしてモ
ロッコで訓練を受けていたワ リード・アルシェフリ氏の場 合、自分の顔が写し出され世
界中に「犯人」として報道さ れていることに激怒。米大使 館で「事件当時自分はモロッ コにいた。事件とは何の関係 もない」と抗議し、謝罪され たという。
サウジアラビア航空のパイ ロットで、首都リヤド在住の アフメド・アルナミ氏は、取 材した『テレグラフ』紙の記 者に対し、「あなたが見ての通 り、私はここに生きている。
米国が私の名を使っているの は非常にショックだ。私がハ イジャックしたという飛行機
が墜落したペンシルベニアな んて、まったく知らない」と 語っている。
これについてFBIの広報 官は、「容疑者」の身元につい ていくつかの不明な点がある ことを認めながら、米国側が 本人に謝罪したか否かについ てはノーコメント。同時に、 「間違っていたなら残念だが、 これは範囲が広く複雑な捜査 だから」(『テレグラフ』紙)と 弁明している。
それなら、なぜわずか実質 四八時間で全「犯人」を特定 できたのか。'しかも現在も、 FBIの公式ホームページに はなぜか一年前と同じ「犯人」 の顔が掲載されている。
謎だらけの「乗客リスト」
「9・11」事件についての疑 問はまだある。ハイジャック されたという四機の旅客機の 搭乗者名簿が、事件後一年経 っても公式に公開されていな い。それを確認できるのは、 捜査機関から提供されたと思 われるリストを転載している CNNのホームページ(注2)
のみだが、そこにはなぜか 「犯人」の名が一切見当たら ないのだ。
もちろん偽名を使った可能 性があるが、米マスコミは、 「一九人の犯人」のうち、「生 きている」と確認された人々 も含め九人の座席番号を報道 している。これも捜査当局の 情報だろうが、偽名を使って いても、座席番号がわかれば 本名と並んで発表できるはず だ。しかもモラー長官は、リ ストは「乗客名簿と追跡調査 に基づいている」と言明して いる以上、なおさらだろう。
・・・・・このCNNのリストに は、「ハイジャック」されたと いう四機とも、すべて政府発 表の乗客数よりも少ない名前 しか見当たらない。
たとえば、WTCビルに衝 突したユナイテッド航空175 便は、56人の乗客がいた はずなのに47人の名前しか ない。やはり同ビルに衝突し たアメリカン航空の11便は、 81人のところが76人。国 防総省に衝突したとされるア メリカン航空77便は58人 が50人で、ペンシルベニア 州で墜落したというユナイテ ッド航空93便は、38人が 26人という具合だ。
いったい完全なリストはど こにあり、そこから削除され た乗客は誰なのか。・・・・
今回は「テロ事件」という扱い のためすべて関係書類はFBIが 管理しているという。それで
も、なぜ一般の航空機事故の ように全員の名前が公表でき ないのか。
空爆が大方収まった今年4 月19日、FBIのモラー長 官は驚くべき発表を行なう。
「(犯人がやったという)確た る証拠を見つけることはでき なかった」と言い出したのだ。
長官によれば、「ここ合州国 だけでなくアフガニスタンや 別の場所で発見された情報も
含め、そこから事件を裏付け る一片の文書も見つけ出せな かった」という。
これでは生きている「自爆 犯」だけでなく、残る12人 についても「犯人」だという 根拠は不明という話になる。
それなら、七ヵ月間捜査し て証拠を見つけだせなかった FBIが、なぜ実質四八時間 で全「犯人」を割り出せたと 発表したのだろうか。 ・・・・
それがおびただしい数のアフ ガン人が犠牲になった後にな って、「証拠がなかった」で 済まされるのだろうか。
この空爆があらかじめ予定 されていたのではないかとい う報道もある。英BBCは、アフガニスタンの旧タリバン 政権を支援していた隣国パキ スタンのニアズ・ナイク前外 相が、「9・11」2カ月前の昨 年7月中旬、ベルリンで米国 のある高官から極秘の作戦計 画を伝えられた、というニュ ースを昨年9月18日に放送 した。作戦計画とは、「10月 半ばまでに米軍は、アフガニ スタンに対し軍事行動を起す」 という内容であった(注3)。
これが事実なら、米国で 「テロリスト」による「9・ 11」が起きる数ヶ月前から、 空爆は既定のスケジュールだ つたことになる。言い換えれ ばブッシュ政権は、「9・11」 を戦争の口実に使ったものの、 戦争の前に「まず攻撃した者、 敵が誰なのかを立証」(プロ ー元国防相)するという当た り前のルールは、最初から眼 中になかったように見える。
事実、「9・11」2日前の9 月9日、ホワイトハウスの大 統領執務室に、CIAを始め とする諜報機関や国防総省、 国務省が加わって作成した一 通の極秘文書が届けられた。
「国家安全保障大統領指令」 と呼ばれる戦争計画書で、そ こには旧タリバン政権に対す る外交面も含む壊滅工作が明 記されていた。そしてブッシ ュ大統領は運命の11日に、 これにサインしたと報じられ ている(「NBCニュース」今 年5月16日注(4)。 ・・・・・・・・・・・ だが世界は現在に至るまで 「テロリスト」がいったい 誰だったのか、「ビンラディ ン」とどう繋がっていたの かを実証する証拠をまだ目 にしていない。
(注1)
http://www.rense.com/general19/minis.htm
(注2)
http:〃www.cnn.com/SPCIALS/2001/trade.center/victims/AA11.victims.html
http://www.cnn.com/SPECIALS/2001/trade.center/victims/AA77.victis.html
http://www.cnn.com/SPECIALS/2001/trade.center/victims/ua175.victims.html
http://www.cnn.com/SPECIALS/2001/trade.center/victims/ua93.victims.html
(注3)
http://nwes.bbc.co.uk/1/hi/world/south_asia/1550366.stm
(注4)
http://www.unansweredquestions.net/timeline/2002/msnbc051602.html
この記事の執筆にあたり、出典に関しては上記引用紙・誌のほか、
www.mujahideen.fsnet.co.ukなどの海外のホームページを参照した。