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Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051104-00000316-yom-intより引用
民主化ドミノ恐れる?アゼルバイジャンで閣僚ら逮捕
【モスクワ=五十嵐弘一】カスピ海に面する産油国アゼルバイジャンで、6日実施の議会選を前に、イリハム・アリエフ大統領が、治安当局に財務相など閣僚らを「クーデター未遂容疑」で相次ぎ逮捕させている。
旧ソ連圏で進む「民主化ドミノ」を恐れ、大統領が政府内の粛清に乗り出したと見られている。
アリエフ大統領は、父親のゲイダル・アリエフ前大統領引退に伴い行われた2年前の大統領選で当選した、旧ソ連で初の世襲指導者だ。当局の逮捕は、保健相、経済発展相ら、先代政権当時からの“老臣”に加え、アキフ・ムラドベルディエフ前大統領府長官ら自らの側近も含んでいる。
当局は「彼らは野党勢力と通じてクーデターを企てた」とし、国内のテレビも、逮捕者の自宅から押収された多数の宝石や米ドル紙幣の映像を放送したほか、容疑者の一部を出演させて、「米国亡命中の野党指導者に、活動資金を提供した」との「告白」を引き出している。
クーデター疑惑の真偽は不明だが、選挙直前の政府内粛正がアリエフ大統領の人気を高めたのは間違いない。国民は「粛正は腐敗摘発」と好感して、世論調査での大統領支持率は81%に上昇。与党「新アゼルバイジャン」の支持率も6割に達し、選挙圧勝が予想される。同国では汚職が横行、地元誌によると長者番付上位10人中9人は閣僚ら政府高官で、富を政権内有力者が独占してきた。逮捕されたインサノフ保健相も4位の富豪だった。
同国野党は選挙前、初の選挙連合「自由」を組織したが、今回の逮捕劇で政権側が「腐敗閣僚は野党と結託していた」と宣伝したことが響き、野党連合の支持率は6%に低迷している。
米国は、ウクライナなどで起きた民主化政変を支持したが、米国のリノ・ハーニシュ駐アゼルバイジャン大使は粛清劇について、「公正な捜査を望む」と述べるにとどまっている。
(読売新聞) - 11月4日23時59分更新