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【ワルシャワ会川晴之、ジュネーブ澤田克己、ワシントン和田浩明】米中央情報局(CIA)が対テロ戦争で国際テロ組織アルカイダ幹部などを拘禁する秘密収容所を東欧など8カ国に設置していたとの米紙報道が国際社会に波紋を広げている。赤十字国際委員会(ICRC)は米国に報道の真偽を問いただすと共に、実際に収容者がいる場合には面会を要請。欧州連合(EU)も加盟国における施設の有無について調査する方針を決めるなど、真相究明を求める声が高まっている。
ポーランドの選挙新聞によると、CIAがチャーターしたボーイング737が03年9月22日、ワルシャワの北東約140キロにある基地に着陸。前日にプラハからウズベキスタンの米空軍基地に飛行した記録があり、同紙はCIAがウズベキスタンから拘束者をポーランドに移送した可能性があると指摘している。同機は04年、マケドニアでアルカイダのメンバーが逮捕された日にも同国入りしたという。
ポーランド国防省やシュマイジンスキ前国防相は秘密収容所について「聞いたことがない」と否定、ルーマニア、ブルガリアなども否定声明を出した。チェコ通信によると、ブブラン同国内相はグアンタナモ米軍基地(キューバ)の一部収容者をチェコに移してほしいと米国から依頼があったが、断ったと述べた。
ICRC報道官は3日、イラクやアフガニスタンなどで「拘束された」と報じられたものの、行方が分からない人々がいると指摘。米政府に対して秘密収容所報道の真偽を問いただしたことを明らかにした。また、「『対テロ戦争』で拘束され、非公開の場所に置かれている数知れぬ人々の運命について懸念を抱いている」と話した。
EUも3日、秘密収容所が欧州人権条約違反の可能性があるとして、加盟25カ国及び加盟候補のルーマニア、ブルガリア、クロアチア、トルコの各国政府に対する調査を実施する方針を明らかにした。欧州人権裁判所を持つ欧州評議会も同日、調査方針を決めた。同評議会には東欧を含む46カ国が加盟している。
米国務省のマコーマック報道官は3日の定例会見で、秘密収容所疑惑について関係国からの問い合わせはないと説明。ICRCなどの調査要請に協力するかどうかは「要請を受けてから検討する」と明言を避けた。
毎日新聞 2005年11月4日 12時04分 (最終更新時間 11月4日 12時09分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20051104k0000e030056000c.html