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CIA、8カ国に秘密収容所 テロ関係者拘束と米紙報道
2005年11月03日02時15分
2日付の米紙ワシントン・ポストは、米中央情報局(CIA)が国際テロ組織アルカイダの幹部らを取り調べるための秘密収容所を、これまでにタイ、アフガニスタン、東欧諸国など計8カ国に設置し、うち数カ国でなお運営を続けていると1面で報じた。法的な裏付けがない施設の中で虐待が起きている恐れもあり、国際的な人権団体やアラブ・イスラム世界からの反発が予想される。
同紙によると、収容所は、米同時多発テロ事件の起きた01年9月以降にCIAが設置し、ホワイトハウス、CIA、司法省、米議会などの機密メモで「闇施設」(ブラック・サイト)と呼ばれている。米国内で存在を知るのはごく一握りで、相手国側も大統領や情報機関のトップ数人に限られるという。秘密収容所の存在はかねて指摘されてきたが、場所や収容者の全体像は明らかになっていなかった。
同紙によると、これまでの収容者は100人を超える。うち重要と見なされるアルカイダ高級幹部約30人は闇施設に今も収容され、外部との接触を一切断たれている。
アフガニスタンで最大の闇施設では02年11月、CIA工作員が反抗的な収容者の衣服を脱がせて鎖につなぎ、床に転がしたまま一晩放置して凍死させたが、何の罪にも問われなかったという。
02年3月にパキスタンが逮捕したアルカイダの軍事部門幹部アブ・ズベイダ容疑者や、同時多発テロの実行犯らに送金した疑いで同年9月に、やはりパキスタンで逮捕されたラムジ・ビナルシブ容疑者は、タイにあった闇施設にCIAが移送した。03年6月に施設の存在が報じられたことから、タイ政府の要求で閉鎖され、2容疑者は別の場所に移送された、とポスト紙は伝えた。
イラクのアブグレイブ収容所でのイラク人収容者虐待事件以後、国防総省はキューバ・グアンタナモの米海軍基地などの施設での収容や取り調べ方法を明らかにしてきたが、CIAは闇施設の存在すら認めていない。同基地内の一部に設置された闇施設は04年に閉鎖されたという。
同紙の報道についてアフガニスタン国防省報道官は2日、朝日新聞に対して、「我々は何も知らない。情報もなく、報道が事実かどうかを確認することもできない」と語った。タイ政府のスラポン報道官は「秘密収容所はなかった」と報道を否定した。
米ホワイトハウスのマクレラン報道官は2日午前、米中央情報局の秘密収容所に関する報道に関して「具体的な機密情報については議論しない」と述べ、肯定も否定もしなかった。ただ、国際テロ組織アルカイダのメンバーについて「拘束すれば、テロ攻撃を防ぐために役立つ重要な機密情報を得ることができる」と述べ、情報収集を重視していることを認めた。
http://www.asahi.com/international/update/1103/002.html