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http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060504/mng_____sya_____010.shtml
広島、長崎の被爆者の証言を録音したCDを、制作者の元長崎放送記者伊藤明彦さん(69)=東京都調布市=が埼玉県平和資料館(東松山市)に寄贈したところ、「CDプレーヤーがない」などの理由で断られていたことが三日、分かった。以前贈った被爆者の声を収録したカセットテープを同県が紛失していたことも判明。伊藤さんは「被爆者の思いを軽視する行為」と憤慨している。
伊藤さんや資料館によると、伊藤さんは四月十一日、被爆者二百八十四人の声を集めた自費制作CD「ヒロシマ ナガサキ 私たちは忘れない」(全九巻)を、「被爆者の声を利用者や職員に聴いてほしい」という手紙を添え同館に寄贈した。
ところが、同館職員から「CDプレーヤーがなく、予算もない。他の施設に回してはどうか」との連絡があったため、上田清司知事あてに抗議文を送付。一九八九年に寄贈した被爆者の証言を収めたカセットテープ「被爆を語る」(全十四巻)の扱いについてもただした。
上田知事は「軽率な対応を心からおわびしたい」と文書で謝罪。しかし、テープは見つからず、同館が開館した九三年までの間に紛失していたことが分かった。
同館は別の図書館からテープを借りて複製。CDとともに視聴コーナーで聴けるようにした。
伊藤さんは「戦後六十年以上が過ぎても、体験を語り継ごうとする被爆者の気持ちを行政はきちんと受け止めてほしい」と話している。