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ソロモン諸島の問題はまだ解決していません。
中国人は殆ど出て行き、マイクロネシア系住人から非難されていた、リニ首相は、住人の反対運動(破壊行為を含む)で、選任されてから、5週間で辞任を余儀なくされました。
勝利した住民は、歓喜のうずにつつまれていました。
しかし争そいは完全に収まってはいません。もともとソロモン諸島というのは、名前からわかるように、現地の人がつけた名前ではないし、その島としての範囲も国境も現地の人が決めたものではありません。
そして、長い間、リニ(今の首都)のある島と近くのガナルカナル島との住民の対立が深刻だったようです。
彼らの争そいの歴史や、英国が上陸する前の歴史、そして保護国となっている間の島民の様子は、ネットの情報ではわかりませんし、私も知りません。
今現在、豪州軍を始めとする、ソロモン諸島治安部隊(私の意訳)(RAMSI という)が、残っています。
不思議と(不思議でもないか) リニの首相就任に反対デモをした過激な住民を鎮圧するため、RAMSI が入ったのに、リニは豪州に批判を始めています。
彼にしてみれば、中国や台湾とのビジネスで、せっかく金持ちになって、発展していくはずが、(自分が、とはいわず、ソロモンが といいたいのでしょう)豪州が、邪魔をする。と。
つまり、ソロモンは彼らの国であり、国内の反乱はともかく、それに外国軍が勝ってに関与するのは、おかしい、と言っているわけです。
まあ、この話はともかく、ここでの本題は、歴史事件の一部(しか)を報道することによって、いかに国家が正義でいられるか、の一例をあげます。
豪州には、国営テレビ局があり、ABCといいます。
ここで、毎日、ハイスクールの学生向けのニュース解説番組を放送しています。
国のメディア統合法に反対したり、人種差別には批判的で、一見リベラルですが、基本的な国も方針には、従っているようです。
今日は ソロモン諸島についてでした。内容は いかに豪州が太平洋諸国の治安を守り、島民の平和や命、生活を守るために闘っているのかが、1点の曇りもなく、堂々と述べられていました。
まず、最初に、美しく自然環境にめぐまれた島というナレーションから始まります。
ABCからいわせると、この人々がいまだに貧しいのは、民族間の争そい、と中国、台湾からの投資だということになります。
この国の内乱は今回がはじめてではない、ということから、以前の2つの民族の対立が原因と語られます。そのため、豪州やニュージーランドはフィジーなどに働きかけて、連合軍を組織し(RAMSI)この反乱を収めます。双方から銃を捨てさせ、闘わないことを約束させ、平和をとりもどした、と自画自賛です。壊れたぼろぼろの町がきれいになり、経済も発展したといいます。
ABCは、豪州が今回RAMSIの名のもとに、兵を送って治安維持をしているのことを正当化したいのでしょう。またRAMSIがいかにソロモン諸島にとって大切か 主張したいようです。
番組は、図まで使って、こう言いました。もしRAMSIがなかったら、ソロモン諸島は、(中国や台湾のような とは言っていないが、明白)ソロモンの人々をお金儲けの道具としか考えない海外の投資によって、めちゃくちゃにされてしまうでしょう。といいました。
つまり、豪州の保護がなければ、やっていけないよ。といいたいのです。
おかしいのは、美しい海に囲まれた楽園の島がなぜ貧しいのかの理由がまったく説明されていないことです。イギリスの侵略(絶対こうは、彼らはいわない、保護国という言葉に表れている)前の彼らの生活は語られません。長年の民族間の争そいが放置されて理由も全くわかりません。
2002年に、RAMSIが出来て以来、経済が発展したなら、なぜ、今回の中国ビジネスをターゲットにした抗議が起こるのか、わかりません。彼らは国の95%の貿易利益を握っているというのに、何の手立てもしていません。
マイクロネシア系島民は現に貧しいのです。
それなのに、汚職首相に対し抗議する島民を何百人と逮捕しているのです。
番組では島民の意見は一切、流れません。取材もしていないのではないでしょうか。
それと対照的に、豪州軍で治安維持をして怪我をして、病院にいるひとりを移し、私達はソロモンの人のために頑張っているのに、怪我をさせられて残念だ、というものを大写ししています。
悪質だと思ったのは、たった一人写した現地の女性を、都合のいいように使うことです。
番組では 暴動で、多くのビジネスが打ち壊された結果、たくさんの人が職を失ったとしています。で、カジノ(あんな貧しい島の国にカジノ??)で働いていた女性が 泣きながらいいます。私は仕事がなくなった と。
まるで、東ティモールですね。豪州軍が正義の名のもとに干渉に入るけど、現地の人から嫌われるという。豪州内にいると 本当に正義感で、干渉しているようなのですが、復興工事でほとんどの仕事を豪州企業が取った、とどこからか報道され、政府が焦って、言い訳していましたが。
上記のカジノの持ち主はだれなのか、持ち主がローカルなら、誰が儲けているか、気になるところです。
ということで、西洋一般としてはいけませんが、豪州では、おそらく仲間のイギリスの過去にしたことを批判する、ということもないと思います。
こうして、豪州の子供達は、まわりの国が なぜ、貧しいのか、なぜ、ソロモンの子供は、自国の歴史を知らず、ニュージーランドの教科書で勉強しているのか、の根本を知らず、豪州は(英国も)正義、と言う風に信じて生きていくことでしょう。
そして、貧しい国がなぜ、今貧しいのか を考えずに 豪州は(英国も)貧しい国のため、一生懸命やってきた、と。
彼らとおそらく、他の文化圏との大きな違いは、自国の都合の悪い事、歴史は隠す は共通として、自分達が、貧しい国、や 彼らの発想での遅れた地域を助けてあげなきゃならない。、とう価値観を強く持つような教育をすることではないでしょうか。
実はこれは、こちらでの大学時代、いやっというほど、聞いたせりふです。助けてあげなきゃ、っていうものです。そして、現地で英語が通じないと、怒るのです。(やだね〜)。ボランティアしたければ 現地の文化や言葉、勉強していけよ〜)
まあ、これで、日本のやっていることを見つめなおす、ことも必要でしょうが。