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□人工的延命は是か非か――結論は明らかだ/俵孝太郎 [ゲンダイ]
※この投稿はあくまで情報提供が目的であり,投稿者の立場や意見,思想などとは関係ありません。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1819323/detail
人工的延命は是か非か――結論は明らかだ
人工呼吸器装着とはどういうことなのか、わかっていない人が多いのではないか。
手術などの際の一時的な呼吸管理ならマスク型の酸素吸入ですむが、ガンや肺炎の末期患者は口からノドを通して気管に固くて太いプラスチック管を入れ、機械につなぐことが多い。挿管自体が大変な苦痛だし、患者はエビ反りの姿勢で寝たきりになる。
そこで意識レベルを落とす薬を点滴し続ける。たいてい2週間前後でノドの粘膜がやられるから気管を切開して管を入れ直し、生ける屍(しかばね)の状態で心臓が止まるのを待つ。ペースメーカーを入れていたら心臓も人工的に動くから、延々と待ち続けることもある。
回復の望みが絶無の患者にとっても看護する家族にとっても地獄の責め苦だが、こうした非人道的な姿はなかなかなくならない。死を医療の敗北と捉える思想の影響や「生命尊重」の時流の反映もあるが、なによりこれなら薬は大量に使うが人手はあまりかからず、病院が儲かるからだ。
時には人間性と常識がある医師が、意思表示ができなくなった患者を代弁する家族の願いを聞いて人工呼吸器を外し、自然の摂理に委ねることもある。
情理かね備わった措置だが、家族内の意見分裂、病院内の労使関係のもつれや医師間の派閥抗争などで表沙汰になると、厄介だ。警察や検事・判事が杓子定規に法律を振り回して、殺人事件にされかねないからだ。
ときどき表面化するが、いまも富山の病院で問題になっている。回復不可能な患者に苦痛を強いるのが正しいか、それを避けるのが人道的か、だれにもわかると思うが、わからなければ仕方がない。
警察と司法の関係者だけは徹底的に無益無用な「延命措置」をして、極限の苦痛を体験させてみたらどうだろう。【俵孝太郎】
【2006年3月30日掲載】
2006年04月02日10時00分