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赤旗編集局へ 公開質問状
3/22付『しんぶん赤旗』(本紙1、3面)「障害者が福祉工場で働くと、なぜ金とられる、『自立支援』法で新たな矛盾」の記事について質問します。
1、記事は、福祉工場「熊本コロニー」を訪ね、そこでは「仕事は一般企業と変わりがありません」、「工場には、障害者だから介助サービスを受けているという観念はありません」、「給料は職種による違いだけ。障害のある、なしによる差は一切ありません」と、一般企業と違いがないことを強調しています。
確かに、印刷業として一般企業と同じ営業品目を扱っていることは事実でしょう。しかし、営利事業である一般企業と比較した場合、その経営基盤、環境は著しく異なります。
例えば、同工場の場合、04.4.1〜05.3.31の工場の売上(授産事業収入)が3億8千4百万円なのに対し、措置費収入、運営費収入が合計9千4百万円、売上に対し24.4%、その他利用料などが2千3百万円と合わせた福祉事業収入は実に30.5%に上ります。
さらに、施設整備費の補助金が1億3千1百万円、同寄付金が3千万円です。たまたまこの年だけ突出しているのかどうかは分かりませんが、工場売上に対し41.9%に相当する補助金、寄付金を受けています。
どうしてこのような工場が、一般企業と変わりがないのか、介助サービスを受けているという観念がないと言うのは単なる無知ではないのか、貴紙の見解をお聞きします。
2、勤続10年34歳の君塚さんの月給は、手取り12万円ほどと言います。ところが同法人の決算書では利用者工賃が1億2千2百万円弱、これが障害者40人の給料だとすると1人平均25万円強になります。もし、君塚さんの給料(仮に名目15万円としても)が平均的な給料だとすると、障害者は67人はいることになります。「障害者40人、健常者40人が続々と出勤します」という記事は極めて不正確となります。
また、指導員等の給料は約1億円ですから、健常者40人が全員指導員だとすると平均給料は20万8千円にしかなりません。そうでなくて、福祉事業部門の従事者も含むとすると、同部門の人件費は8千2百万円弱ですから、健常者の平均は約38万円になります。
障害のアルナシによる差は、本当にないのでしょうか。職種による差に姿を変えているだけではないのですか。君塚さんと同じ条件の健常者が、みな同じ給料だとすると非常に不自然だと思うのですが。
3、君塚さんは、1日1食500円で生活していると言いますが、生活保護の受給者はもっと少ない保護費でちゃんと食べています。働いている者が1日1食と言うのは非常識な、特殊な例でしかありません。
私は、障害者から利用料を徴収することに賛成なわけではありません。しかし、不正確な事実を挙げて大げさに煽り立てるような記事は、かえって逆効果になるだけです。
以前も、この手の記事の間違いを指摘しましたが、依然改まらないのでこの度は公開にします。