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2006年03月23日06時20分
http://www.asahi.com/life/update/0323/002.html
全国の都道府県立高校で、授業料の免除や減額(減免)を受ける生徒が、04年度で11人に1人にあたる8.8%だったことが、文部科学省の調べでわかった。資料がある96年度から上がり続け、8年間で5.4ポイント増え、生徒数で2倍になった。都道府県別では、大阪が最も高く24.6%、最低は静岡の2.0%だった。学校間でも大きな開きがあった。
授業料の減免基準は、都道府県がそれぞれ条例などで定めている。減免は、生活保護の受給など保護者の収入状況で各都道府県教委が判断するという。地震など自然災害を受けたかどうかの規定も少なくない。
文科省によると、04年度に減免を受けた生徒数は約22万2000人だった。全日制だと約20万3000人で全体の8.6%、定時制は約1万7000人で18.7%だった。96年度は約11万人で3.4%、全日制が3.3%、定時制が5.9%だった。
04年度で率が高かった都道府県は、大阪、鳥取、北海道、兵庫、福岡、東京の順=表。大都市圏を抱えている都道府県が大半だ。
この6都道府県について、教育委員会などから取材した結果、学校間で率の差も大きいことがわかった。大阪府では、全日制で最高60.9%〜最低5.4%の開きがあり高低差は55.5ポイントになる。50%を超えた高校が大阪市やその周辺を中心に10校あった。
東京都では、全額免除された生徒の率が最も高いのは、23区東部の高校の一つで約30%、最低は多摩地区の高校で約1.4%だった。
一方、鳥取県では、減免者の率が高い学校は農業、工業などの専門高校に多く、進学校は低い傾向がみられた。
減免を受ける率が高まった理由について、各教委では「地域経済の低迷、生活保護家庭の増加と連動している」(北海道)などと、生活の苦しい家庭の増加を挙げる。
生徒の3分の1が減免を受ける、福岡県のある高校では、理由の最多は「(母子家庭など)児童扶養手当を受けている」で全体の3分の1を占めた。同校は「リストラで授業料が払えなくなる家庭も増えたようだ」と話す。合格者説明会では、減免や奨学金の制度について「相談コーナー」を設けている。
減免者の率が全国最大の大阪府では、03年度の統計で生活保護率や完全失業率、離婚率が全国2〜3位と高かった。
ただ、各教委や文科省は、生活の苦しい家庭の増加だけが要因とはみていない。かつてと比べて申請をためらわなくなったという「積極化」傾向や、減免を受けていながら、家賃十数万円のマンションに住んだり、外車に乗って申請に来たりする保護者もいるという指摘もある。
元記事には表がある。