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昨日、クイーンズランド州の 複数の夜のニュースでトップ扱いになった、ニュースです。
先月29日、クーンズランド州都 ブリスベン市にある グリフィス大学のバス停で、62歳の先住民族アボリジニーの女性が 突然気分が悪くなってベンチに倒れこみ、そのまま、動けなくなりました。気分が相当悪く、何度も吐き、その自分の吐いた物でのどがつまり、息苦しくなりながらも、動けなかったそうです。本人は、意識はあったようで、彼女の証言だと、近くに座った男性もいたのに、まったく助けてくれなかったそうです。彼女自身、動けないし、話す事ができないくらい苦しかったそうです。
白昼の出来事で、何百人も人が往来するにぎやかなバス停で(私も行ったことがあります)、5時間半、だれも助けなかったそうです。彼女が倒れた時に道路に落ちたハンドバッグから、中のものが少し、路上にちらばっていたのに、誰もひろってもあげなかったということです。
最終的に、助けたのは、日本人グループだそうです。セキュリティ−を呼びに行き、やっと救急車が呼ばれました。どんな日本人かの詳しい情報はないですが、大学で英語を学ぶ語学留学生達ではないかと思います。そのキャンパスに大きな語学学校があるので。
そのアボリジ二ー女性、デルマエ、バートン氏は、アボリジ二−芸術、楽器の演奏で有名な女性で、海外や、色々なところで、公演しています。それだけに、アボリジ二ー社会に、衝撃を与えたようです。
この事件は、人種差別を克服しなくては、と(一応表向きでも)政策を進める政府にとっても衝撃的な事件で、州知事や、ハワード首相も 野党党首も、やはり目撃していたはずなのに助けなかった 何人ものバス運転手の所属するバス会社の担当者もすぐさまコメントを出していました。
この事件の背景、なぜ、助けたのが日本人だったのかに関連して、こういうことが考えられます。
まず、もちろん、豪州社会における、アボリジ二−への強い差別意識です。これは、日本人には、理解できないでしょう。一部の(多くの??)アングロサクソンさんらは、彼らと同じプールには、入りません。
日本人らは 時々、目撃しては、気分を悪くしています。 英国系の子供がフレンドリーなアボリジ二ー女性と少し言葉をかわしました。直後にこどもは、お母さんにぶたれました。アボリジニーと話した罰です。(私が目撃した)
次に、社会の中でのアボリジニーのイメージの問題です。このバス停で、彼女を見かけた何人かは取材に答え、全員口を揃えて、酔っ払っていたと思った。といっています。
仕事をしない(できない)アボリジ二−らは、福祉で暮らしています。生きがいもなく、自暴自棄で、昼間から外で(彼らは、外が好き、そしてはだしが好き。伝統的くらしから、離れられないようだ。)お酒を飲んでいる人がいるのです。それが、いつも報道されるので、皆 アボリジ二−は、みな、昼間から酒を飲む、という偏見を持っているのです。
助けたのが、日本人というのも、日本人が、豪州人より、他人に対して関心がある、つまり、人のことは関係ない、と倒れた人をも無視できるほど個人主義になっていない、と言う面もあると思います。(そう思いたい、一応、日本人が助けたことで、在住日本人は嬉しい)
が、多分、外国人である日本人学生は、アボリジ二−に対して、偏見がない、というか、その女性を見て、人種など、考えなかったのではないでしょうか。
おそらく、倒れている人が西洋人であったら、すぐ様、誰か助けるでしょう。又、いわゆる白人でなくても、アボリジ二−でなければ、もう少し早くだれか助けただろう、と思います。
又、中流家庭の子弟が多い、(ということは、”白人系”が大半)大学のバス停ということで、”非白人”がおそらく、日本人(と韓国人、台湾人)くらいしかいなかった ということも、事件を大きくした要素でしょう。
彼女は、幸いにも命に別状はありませんでしたが、”先住民への、偏見、人種差別の根深さを実感させられる事件でした。
http://www.couriermail.news.com.au/common/story_page/0,5936,18388233%255E3102,00.html