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日本海新聞からhttp://www.nnn.co.jp/news/060208/20060208008.htmlより引用
ローカルニュース 2月8日の紙面から
宗教法人情報開示訴訟 県に開示取り消し命令
宗教法人法に基づいて提出した財務文書を鳥取県が県情報公開条例で開示決定したのは違法として、鳥取市馬場町の日蓮正宗・日香寺(山田貴道住職)が県を相手に開示決定の一部取り消しを求めていた訴訟の判決が七日、鳥取地裁で開かれた。古賀輝郎裁判長は寺側の主張を認め、県に開示取り消しを命じた。
訴えによると、県は昨年五月、同市内の男性の開示請求を受け、宝物の数量や財産額などを除く財産目録、収支計算書などの開示決定を行った。
これに対し、日香寺は「開示対象文書は、条例の『公にすることにより、正当な利益を害するおそれのある』文書。公開すると第三者による宗教活動妨害や、自由な活動を害するおそれがある」などとして提訴した。
口頭弁論で、寺側は「開示は文化庁が出した『宗教法人法に基づいて提出された書類は原則不開示』とする通知に違反している。条例の解釈・適用を誤り、信教の自由を保障した憲法二十条にも違反する」などと主張。
一方、県側は「財務情報の開示は自治事務で、その権限は自治体にある。信教の自由に十分配慮して開示を決定した。公にしても原告の権利や正当な利益を害するおそれがあるとは言えない」などと反論していた。
判決で、古賀裁判長は「同文書の管理は自治事務に該当するが、宗教法人法では書類などの公開は信者や利害関係人にのみ限定されており慎重に処理されるべきもの。書類の提出を受ける事務は国の役割に係り、国が法的拘束力を有する一般的な基準を示す必要性が認められる」などとして文書の取り扱い方法が文化庁の通知に該当すると認定した。
日蓮正宗宗務院の梅屋誠岳副部長は「あらゆる宗教団体にとって意義深い判決。宗教団体にとって容認できない決定が司法によって是正されたのは喜ばしい」と話した。
一方、片山善博知事は「県の主張が認められなかったことは残念。文書開示事務が地方の裁量で判断できる自治事務であるとしながら、文化庁からの事務処理基準の通知に拘束されるとの判決は、地方自治法の解釈を誤ったものであり、また、地方分権の趣旨にも反するため、控訴する方向で検討したい」とのコメントを出した。