★阿修羅♪ > 社会問題2 > 512.html
 ★阿修羅♪
列島だより / 「人間らしい労働」を青年に / 44000人に「権利手帳」 / 道・県知事への要請さらに(しんぶん赤旗)
http://www.asyura2.com/0510/social2/msg/512.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 1 月 16 日 11:03:45: KbIx4LOvH6Ccw
 

2006年1月16日(月)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-01-16/2006011613_01_0.html

--------------------------------------------------------------------------------

 北海道、東北の高校教職員組合(高教組)が昨年十月から十二月にかけて、「高校生・青年の雇用、働くルールの確立に向けて」緊急対策を講じるよう各知事に要請するなどのキャラバン行動に取り組みました。このキャラバンを担当した伊藤英敏・道高教組委員長と、山下正浩・同中央執行委員=高校生・大学生・青年の就職難を考える連絡会(北海道就職連絡会)事務局長=に聞きました。(北海道・土田浩一)


--------------------------------------------------------------------------------

■要請行動した高教組

■北海道、東北地方で

 ―キャラバンは、どうでしたか。

 伊藤 各地の労働者の声を聞くことに力をいれました。「休みがなく長時間過密労働など会社いいなりになっている」「仕事があるだけましだ」などの深刻な状況が出されました。

 不況対策の「スタートワーキングサポート事業」が打ち切られ、上乗せしていた自治体も補助を打ちきるところが出てきています。キャラバンでは、国が打ちきっても継続してほしいと道、県に申し入れをしてきました。

 ―今年度は全国的に雇用状況は回復傾向にあるといわれていますが、北海道ではいかがですか。

 伊藤 道外からの求人数は増えていますが(昨年十一月末現在、対前年比27・6%増)、道内では例年なみ(同3・9%増)です。

 若者の雇用は、数年前から不安定雇用が増えています。私たちは各企業などに対し、正規の雇用を増やすよう求めていますが、北海道労働局では、正規だけでなく、パートや派遣労働もあると変わってきています。

 ―道内での高校新規卒業者の就職内定状況は。

 山下 道内の昨年春の就職内定状況は、就職者数七千六百六十四人、就職率91・8%(道労働局四月末調査)で、六百八十一人が希望しながら就職できませんでした。一昨年九月段階では、一万九百九十二人が就職を希望しています。この間、二千六百四十七人が就職をあきらめていて、この数字を含めると内定率は69・7%まで落ち込みます。「進学も就職も希望しない(できない)」まま卒業し、その多くが「フリーター」になっています。

 昨年九月末で、求職者数一万六百六十五人に対し、求人数七千四百八十一人、求人倍率0・70倍となっていて、今年度もきびしい状況が続いています。

 伊藤 高卒者は離職率が高く、三年以内にやめる割合が高くなっています。どうしてやめるのかというと、本来働きたいと思っていたところで働いていないということもあると思います。問題意識としてもっているのは、若者が社会に対するあきらめというのがあると思っています。

 企業が高卒者に望むことと、生徒が就職するにあたって望むこととのギャップが大きすぎると思っています。会社はあいさつができる、服装がきちんとしている、上司の言うことは聞くということなどを求めています。学校生活で自由にものを言っていて、学校からは学力を評価されている生徒でも、上から押しつけられ、自由にものが言えなくなればいやになります。このギャップをいかに埋めるかです。

 ―高教組として高校生の雇用問題でとりくんでいることは。

 山下 二〇〇三年七月、道高教組、道労連などの呼びかけで、高校生・大学生・青年の就職難を考える連絡会(略称・就職連絡会)が結成され、シンポジウムや学習会、「高校生の就職110番」、署名・宣伝行動、東北・北海道知事要請キャラバンなどを取り組んできました。

 連絡会で作製したパンフ「ディーセントワーク(人間らしい労働)」(社会人になるあなたへ贈る権利手帳)を、道内の全高校の校長あてに卒業生分を送っています。三年目になり、これまで約四万四千人に渡ったことになります。多くの学校から、ホームルームや授業で活用しているという報告があります。

 ―今後、どのような取り組みをすすめていきますか。

 伊藤 大企業の横暴が目にあまるなか、「働くとは何か」の学校での教育が必要ではないかと思います。人から言われるのではなく、自分は労働者の尊厳を持っていて、憲法や労働法で保障されているということを身につけてもらうことです。それがILOが言っている「ディーセントワーク・働きがいのある人間的な仕事」です。これを身につけてもらうのが教育の根幹ではないかと思います。


■就職難打開へ共産党

 日本共産党は各地で、深刻な青年の就職難打開のため活動しています。

 徳島県委員会は「若者の雇用を確保するためのアンケート」で寄せられた声をもとに活動。岩手県委員会は県知事へ、二〇〇六年度予算要望のなかで「青年の雇用対策」として▽新規採用を抑制している大企業へ青年を正社員に採用するよう働きかける▽三十人学級(当面小学校一、二年)にして教員を増やす―などを申し入れました。

 島根県出雲市では市議会で、二十五歳の大国陽介議員が党青年支部、民青同盟と取り組んだ雇用問題を取り上げ、「若年者就業支援センター」設置に貢献しています。


--------------------------------------------------------------------------------

■高校の実態は

■日高教、全国私教連が調査

 日本高等学校教職員組合(日高教)と全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)が、昨年十二月に「二〇〇五年度高校生の就職実態調査のまとめ」を発表しました。そのなかで記している学校現場の声のいくつかを紹介します。

■求人少なく専門生かせず

■請負、派遣、パチンコ目立つ

 <神奈川> インターネット(高卒就職Webサービス)を利用して、新規の求人を開拓した生徒がいる。

 進路担当は、授業軽減はあるものの、学部・学校行事などの参加により、職場開拓ができないことが多い。専任制を考えたいが、教員数に無理がある。教員増が望まれる。

 <富山> 農業科で、農業関係の求人が少なく、やむをえず、関連でない製造業に就職した生徒がいた。

 <長野> 就職難を背景に、(家族の職業、女子に「彼氏がいるか」など)面接での不適切な質問の事例がみられた。

 学んだ専門性を生かせない。とくに建築科の求人が少ない。

 <愛知> 契約社員、派遣社員、業務請負が急増しており、就職を希望する生徒にとって展望は明るくない。

 求人数は増加しているが、男子に対する求人が多く、女子は少ない。男女雇用機会均等法があるが、実際は難しい。

 <滋賀> 女子生徒の希望する事務職や販売職の求人がほとんどない。アミューズメント業界(パチンコ、スロットなど)や請負、派遣の求人が目立って増えている。

 <山口> 女子の事務系職種がほとんどない状態。女子は相変わらず就職難。

 <長崎> 求人数は増えているが、請負業やパチンコ店が多く、事務や販売が少ない。希望に合う求人がなく、応募していない生徒もいる。

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 社会問題2掲示板


  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2017年11月21日 13:39:45 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-3531]
2017年11月21日(火)
安倍「教育再生」転換を 全教が提言発表
授業時間数の上限 少人数学級の実現

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-21/2017112105_01_1.jpg
(写真)提言を発表する小畑書記長(中央)=20日、東京都内

 全日本教職員組合(全教)は20日、社会問題となっている教職員の長時間過密労働の抜本的解決を求める提言を発表しました。

 提言は、教職員定数を抜本的に改善し、小学校から高校までの少人数学級や教員一人の持ち授業時間数の上限設定の実現▽授業準備時間の勤務時間内での確保▽全国一斉学力テストなど競争主義的な教育政策からの抜本的転換▽労働基準法、労働安全衛生法に基づく環境整備▽部活動問題について抜本的に見直す―などを求めています。

 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(給特法)については、「原則として時間外勤務を命じない」とした基本原則を堅持したうえで、長時間労働の歯止めとなるように改正を提起。適正な勤務時間管理の制度化▽週当たりの実労働時間の上限規定▽時間外勤務手当の支払いや予算確保―などを訴えています。

 東京都内で記者会見した全教の小畑雅子書記長は、過労死ラインを超える教員の時間外勤務の実態が明らかになった2016年度の文部科学省の調査について、「10年前の調査よりもいっそう時間外労働が増大し、働き方が深刻になっている」と強調しました。

 背景に安倍「教育再生」のもとで進む、学力テスト体制による過度な競争主義や教職員評価、教員免許更新制など管理と統制を強化する教育政策があると指摘しました。

 文科省が進める「働き方改革」について、「業務改善や学校の組織運営の在り方に問題をすり替え、わい小化することは、教職員に自己責任を押し付け、教育と教職員へのいっそうの管理強化につながる」と批判しました。

 「教職員のいのちと健康を守り、長時間過密労働の解消をすすめるために、教育条件整備も含めて抜本的に転換することが求められる」と強調しました。

 全教は、提言を活用し、申し入れや学習・宣伝を進め、広く社会にアピールし、国民的な議論を呼びかけたいとしています。
全教の基本要求

 1、教職員定数を抜本的に改善し、少人数学級を高校まで実現。教員一人の持ち授業時間数に上限を設定

 2、授業準備の時間を勤務時間内に保障

 3、全国一斉学力テストによる競争主義的な政策を抜本的に転換

 4、教員の専門性を尊重しない教育行政を改める

 5、成績主義の持ち込みをやめ、教職員のチームワークを高める施策を行う

 6、原則として時間外勤務を命じないとした給特法の原則は堅持し労働時間管理の制度化など改正する

 7、衛生委員会の設置など労基法、労安法に基づく環境整備

 8、部活について、勝利至上主義を改め、休養日の確保など抜本的に見直す

 9、教職員組合との誠実な協議・意見交換

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-21/2017112105_01_1.html


  拍手はせず、拍手一覧を見る

★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。